シンゴニウムの水耕栽培|初心者向け育て方ガイド【種類・伸びすぎ対策・風水効果】
【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年11月28日
シンゴニウムは矢じり型の美しい葉と豊富な品種が魅力の観葉植物で、水耕栽培に非常に適しています。土を使わず透明な容器で根の成長を楽しめるため、清潔に管理でき室内インテリアとしても人気です。ピクシーやコンフェッティなど個性豊かな種類があり、つる性の特徴を活かして垂れる姿を楽しんだり、コンパクトに仕立てたりと育て方の幅も広がります。
この記事では、シンゴニウムの水耕栽培の始め方から日々のケア方法、伸びすぎた時の対処法まで、初心者でも失敗しない育て方を詳しく解説します。風水効果も期待できるシンゴニウムで、癒しのグリーンライフを始めてみませんか。
1、シンゴニウムの特徴
シンゴニウムは中南米の熱帯雨林を原産とするサトイモ科の観葉植物で、矢じり型やハート型の美しい葉が特徴です。その葉には白や黄色、ピンクなどの斑が入る品種も多く、インテリアグリーンとして高い人気を誇っています。幼葉と成葉で葉の形が変化するという特性を持ち、成長するにつれて葉が大きく切れ込みが深くなっていくため、育てる楽しみが長く続きます。
①水耕栽培への適応性

シンゴニウムは水耕栽培に非常に適した植物として知られています。根が水中環境に順応しやすく、土から水耕栽培への切り替えもスムーズに行えます。水中で白く美しい根を伸ばす姿も観賞価値が高く、透明な容器で育てることで根の成長過程を楽しむこともできます。水耕栽培では清潔に管理できるため、室内での栽培に最適です。また、水の状態を直接確認できるため、初心者でも植物の健康状態を把握しやすいという利点があります。
②生育環境

シンゴニウムが健康に育つには、適切な温度と湿度の管理が重要です。生育適温は15〜30℃で、特に20〜25度が最も活発に成長する温度帯となります。熱帯植物のため寒さには弱く、10度以下になると生育が停止し、葉にダメージが出る可能性があります。明るい日陰を好み、直射日光は葉焼けの原因となるため避ける必要があります。レースカーテン越しの柔らかな光が理想的で、光量が不足すると徒長して茎が間延びしたり、葉の斑が薄くなったりします。湿度は50〜70%程度を好むため、乾燥する季節には葉水を与えると良いでしょう。
③シンゴニウムの種類(ピクシー、コンフェッティ)
シンゴニウムには多様な品種が存在し、それぞれに独特の魅力があります。
シンゴニウム ピクシー

シンゴニウム・ピクシーはコンパクトな草姿が特徴で、小さめの葉に繊細な斑が入る品種です。成長が比較的ゆっくりで場所を取らないため、狭いスペースでも育てやすく、デスク周りや窓辺のインテリアとして人気があります。
シンゴニウム コンフェッティ

シンゴニウム・コンフェッティは白やピンク、グリーンが混ざり合った美しい斑入りの葉を持ち、まるで紙吹雪のような華やかな印象を与えます。この品種は比較的明るい場所を好み、光量が十分にあると斑の発色がより鮮やかになります。
他にもシンゴニウム・ホワイトバタフライやピンクスプラッシュなど、様々な品種があり、コレクションする楽しみもあります。

下記のクーポンコードをコピーして、WOOTANGの購入サイトで注文時に記入すると500円OFFになります。2,500円以上の商品をお買い上げの際に使用できます。
【クーポンコード】NJK20R6ZJF
【使用期限】2025年12月31日まで
花言葉と風水
シンゴニウムの花言葉は「喜び」「平和」「清らかな心」などで、そのやさしい葉の印象と調和しています。
風水においては、丸みを帯びた葉の形が気の流れを穏やかにし、リラックス効果をもたらすとされています。また、上へ向かって成長する性質から、仕事運や発展運を高める効果があるとも言われています。リビングや寝室、仕事スペースに置くことで、空間に穏やかで前向きなエネルギーをもたらすとされ、特に対人関係を良好にする効果があるとされています。水耕栽培で透明な容器に入れることで、水のエネルギーも加わり、さらに浄化作用が高まると考えられています。
2、シンゴニウムの水耕栽培の始め方
①植物を器にセットする

シンゴニウムを水耕栽培で育てる際は、まず水にしっかりと適応したフィカスが必要になります。WOOTANGの植物であれば、最初から水に適応しているので、すぐに水耕栽培を始めることができます。
また、器選びも重要になります。透明なガラス容器を使用すると根の成長を観察できるため、初心者には特におすすめです。また、容器はサンスベリアの幹がぐらつかないよう、しっかりと固定できることも重要です。
WOOTANGの水耕栽培専用の容器なら、器(ガラス製)とふた(木製)がセットになっているので、フィカスをしっかり固定して育てることができるのでおすすめです。
②水を入れる

容器に水を入れる際は、必ず水道水を使用してください。浄水器を通した水や蒸留水は塩素が除去されているため、雑菌が繁殖しやすくなる危険があります。水道水に含まれる微量の塩素は、水の腐敗を防ぐ自然の防腐剤として機能するため、水耕栽培には最適です。
水を入れる前に、容器が清潔であることを確認し、汚れや油分が付着していないかチェックすることも重要です。シンゴニウムは比較的水質に敏感な面があるため、最初の数日は水の様子をこまめに確認し、濁りが出たらすぐに交換するようにしましょう。
③理想的な水の量

水の量は根の半分から3分の2が浸かる程度が最適です。すべての根が水に浸かってしまうと酸素不足により根腐れを起こす可能性があるため、必ず一部の根は空気中に出しておきます。シンゴニウムの場合、茎の付け根部分は水に浸からないよう注意が必要で、浸かってしまうと腐敗の原因となります。
季節によって蒸散量が変わるため、夏場は水の減りが早く、冬場はゆっくりになります。株が成長して根が増えてきたら、それに応じて水の量も調整していきます。
3、日々のケアと管理方法
①置き場所

シンゴニウムの水耕栽培では、明るい間接光が当たる場所が最適です。東向きや北向きの窓辺、またはレースカーテン越しに光が入る南向きや西向きの窓辺が理想的な置き場所となります。直射日光に当てると葉焼けを起こし、茶色く変色してしまうため注意が必要です。
一方で、光量が不足すると徒長して茎が細く伸びすぎてしまい、葉と葉の間隔が広がって見栄えが悪くなります。また、斑入りの品種では光が不足すると斑が薄くなったり消えてしまったりすることもあります。エアコンの風が直接当たる場所は乾燥しすぎるため避け、人が生活する空間の中で適度な湿度が保たれる場所を選びましょう。冬場は窓辺が冷え込むため、夜間は室内の暖かい場所に移動させると安心です。
②水の交換頻度と水質管理のコツ

基本的に週1回は減った分の水を補充し、水位を一定に保つことが重要です。2〜3週間に1度は容器内の水を完全に交換し、新鮮な水と入れ替えます。この際、容器の内側にぬめりや藻が発生している場合は、スポンジなどで丁寧に洗浄し、清潔な状態を保ちましょう。フィカス特有の白い樹液が容器に付着することがありますが、これも定期的な洗浄で取り除きます。
水替えの際には根を優しく水で洗い流すことで、根に付着した老廃物を除去できます。容器の内側に藻が発生することがありますが、これは光が当たりすぎている証拠なので、置き場所を見直すか、容器の周りを紙などで覆って光を遮ることで防げます。夏場は水温が上昇すると水中の溶存酸素量が減少し、根が酸素不足になりやすくなるため、こまめな水交換がより重要になります。
③適切な肥料の選び方と与え方

水耕栽培でシンゴニウムを現状のサイズで維持する場合、基本的に肥料は必要ありません。しかし、より大きく成長させたい場合や幹を太くしたい場合、葉の色つやを良くしたい場合は、適切な施肥が効果的です。水耕栽培では液体肥料を使用し、春から秋の生育期に月1回程度の頻度で与えます。
肥料を与える際の重要なポイントは、水に直接肥料を入れないことです。肥料は根を傷め、根腐れの原因となります。水耕栽培でおすすめの方法は、液体肥料を葉面散布することです。霧吹きに薄めた液体肥料を入れて葉の表裏にまんべんなく散布すれば、葉から直接栄養を吸収でき、根への負担を最小限に抑えられます。フィカスの光沢のある葉は肥料の吸収も良く、葉面散布との相性が良いです。
水耕栽培に適した肥料としては、ハイポネックス原液やハイポニカ液体肥料などがあり、これらは水耕栽培専用に配合されているため安心して使用できます。フィカスの美しい葉色を維持するためには、チッソ分がやや多めの肥料を選ぶと効果的です。特にアルテシマのような斑入り品種では、適切な施肥により斑の美しさを長期間維持できます。
④季節ごとの管理ポイント
春は新芽が出始める季節で、シンゴニウムが最も活発に成長する時期です。水の交換頻度を増やし、肥料も定期的に与えて成長を促します。気温が上がってくると水の蒸発も早くなるため、水位のチェックを欠かさず行いましょう。夏は高温多湿の環境となるため、水温が上がりすぎないよう注意が必要です。水温が30度を超えると根が傷む可能性があるため、涼しい場所に移動させたり、エアコンで室温を調整したりします。また、夏場は水が腐りやすいため、水の交換頻度を週に2回程度に増やすと良いでしょう。葉水をこまめに与えることで、葉の乾燥を防ぎ、害虫の予防にもなります。

秋は再び成長期となるため、春と同様の管理を続けますが、徐々に気温が下がってくるため、寒さ対策を意識し始める時期でもあります。冬は生育が緩慢になるため、水の交換頻度を減らし、肥料も控えめにします。寒さに弱いため、室温を15度以上に保つよう心がけ、夜間の冷え込みに注意します。暖房による乾燥で葉が傷むことがあるため、霧吹きで葉水を与えて湿度を保つことが大切です。
4、よくある問題と対処法(Q&A)
Q: シンゴニウムの葉が黄色くなってきましたが、原因は何でしょうか?
A: 葉が黄色くなる原因はいくつか考えられます。最も多いのは根腐れで、水の交換頻度が少なく水質が悪化している場合や、根が完全に水に浸かっている場合に起こります。根を確認して茶色く変色していたり、異臭がする場合は根腐れの可能性が高いです。さらに、光量不足や老化による自然な現象の場合もあり、下の方の古い葉が徐々に黄色くなって落ちるのは正常な生理現象です。
Q: 茎が伸びすぎてバランスが悪くなってしまいました。どうすれば良いですか?
A: シンゴニウムが伸びすぎた場合は、剪定で形を整えることができます。伸びすぎた茎は節の上でカットすると、そこから新しい芽が出てきて枝分かれし、ボリュームのある姿に育ちます。切り取った茎は挿し木として新しい株を増やすことができるため、無駄になりません。
また、伸びすぎる原因として光量不足による徒長が考えられるため、より明るい場所に移動させることも検討しましょう。シンゴニウムは本来つる性の植物で、成長すると垂れるように伸びていくのが自然な姿です。垂れる姿を楽しみたい場合は、ハンギングプランターを使用したり、高い位置に置いて茎を垂らすスタイルにすると美しく見えます。逆にコンパクトに育てたい場合は、定期的に剪定を行い、形を整えていきます。
Q: 葉に茶色い斑点が出てきましたが、病気でしょうか?
A: 葉の茶色い斑点は、葉焼け、病気、水質の問題などが原因として考えられます。直射日光に当たった場合は葉焼けによる変色で、斑点は主に光が強く当たる部分に現れます。この場合は置き場所を移動させることで解決します。斑点が広がっていくようであれば、細菌性または真菌性の病気の可能性があります。病気の葉は早めに取り除き、風通しの良い場所に移動させ、葉水をかけすぎないよう注意します。また、水道水のカルキが原因で葉に斑点ができることもあるため、カルキ抜きをした水を使用するようにしましょう。霧吹きで葉水を与える際は、日中の明るい時間帯に行い、夜間に葉が濡れたままにならないようにすることで病気を予防できます。
Q: 風水的に良い置き場所はありますか?
A: 風水において、シンゴニウムはリビングや寝室、仕事部屋に置くのが良いとされています。リビングでは家族の調和を促し、穏やかな雰囲気を作り出します。特に東側や東南側に置くと、健康運や成長運を高める効果があるとされています。寝室では安眠を促し、心を落ち着かせる効果があります。ただし、寝室に置く場合は大きすぎない株を選び、適度な量にとどめることが大切です。仕事部屋やデスク周りに置くと、集中力を高め、対人関係を円滑にする効果があるとされています。玄関に置く場合は、入って右側(内側から見て左側)が良いとされ、良い気を招き入れる効果があります。水耕栽培の透明な容器は水のエネルギーを視覚的にも感じられるため、風水的な浄化作用がより高まると考えられています。
Q: シンゴニウムの種類によって育て方は変わりますか?
A: 基本的な育て方は共通していますが、品種によって多少の違いがあります。ピクシーのようなコンパクトな品種は成長が比較的ゆっくりで、小さな容器でも育てやすく、光量もそれほど多く必要としません。一方、コンフェッティのような斑入りの品種は、美しい斑を維持するためにやや明るい場所を好みます。光量が不足すると斑が薄くなったり緑色に戻ったりすることがあります。また、成長の早い品種は水の吸収も早いため、水の交換頻度を増やしたり、肥料を少し多めに与えたりする必要があります。つる性が強い品種は支柱やトレリスを用意して上向きに誘引すると、より大きな葉を楽しめます。どの品種も基本的には同じ方法で水耕栽培できますが、それぞれの特性を理解して微調整することで、より美しく健康的に育てることができます。
5、まとめ
シンゴニウムの水耕栽培は初心者でも始めやすく、清潔で管理しやすい栽培方法です。この記事の重要なポイントをまとめます。
シンゴニウムの特徴と魅力
- 矢じり型の葉と美しい斑入りが特徴の熱帯植物
- ピクシー、コンフェッティなど多様な種類があり、コレクション性も高い
- つる性で垂れる姿が美しく、ハンギングスタイルにも最適
- 風水では「喜び」「平和」の花言葉を持ち、リラックス効果や対人運向上の効果がある
水耕栽培の基本
- 透明な容器を使い、根の半分から3分の2程度が水に浸かる水位を保つ
- 水道水を使用し、週1回の水補充と2〜3週間に1度の全交換が基本
- 明るい間接光の場所に置き、直射日光は避ける
- 肥料は葉面散布で与えることで根への負担を軽減
日々のケアのポイント
- 伸びすぎた場合は剪定で形を整え、切った茎は挿し木で増やせる
- 斑入り品種は光量不足で斑が薄くなるため、明るい場所で管理
- 季節に応じて水交換頻度や温度管理を調整
- 葉が黄色くなったら根腐れや栄養不足を疑い、早めに対処
適切な育て方を守れば、シンゴニウムは長く美しい姿を楽しませてくれる魅力的な観葉植物です。
【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る>![]()















