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アボカドの種の水耕栽培

食べ終わったアボカドの種を育てよう!初心者でも成功する水耕栽培の完全ガイド

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年11月28日

スーパーで買ったアボカドを食べたあと、種を捨ててしまっていませんか。実はその種から、お部屋を彩る素敵な観葉植物を育てることができるんです。土を使わない水耕栽培なら、キッチンやリビングで気軽にはじめられます。この記事では、園芸初心者の方でもほぼ確実に発芽させられる方法を、わかりやすくお伝えしていきます。

1、アボカドの水耕栽培とは

アボカドの種の水耕栽培

水耕栽培とは、土を使わずに水だけで植物を育てる方法です。アボカドの場合、食べたあとに残った種を水につけておくだけで、根が伸び、やがて緑の葉が出てきます。成長していく様子を透明な容器で観察できるため、お子さまの自由研究やインテリアグリーンとしても人気があります。

水だけで育てられるので、土の準備や植え替えの手間がなく、虫の心配もありません。キッチンやリビングの窓辺に置いて、毎日の成長を楽しむことができます。

 

2、栽培に適した時期と環境

アボカドの種を栽培している様子

アボカドの水耕栽培は、室内であれば一年中いつでもはじめることができます。ただし、発芽をスムーズに進めたいなら、室温が20度以上ある環境がおすすめです。10度から20度の間でも発芽はしますが、通常よりも時間がかかる傾向があります。

一番適しているのは、自然に部屋が暖かくなる4月から10月ごろです。日が長く、明るい時間も多いため、種がしっかりと育ちます。冬場にはじめる場合は、暖房で室温を調整するとよいでしょう。

発芽には15度以上が必要になるため、寒い時期は日当たりのよい窓辺や、暖かい部屋で管理してください。

 

3、アボカドの選び方と準備

アボカドを選ぶポイント

アボカドの選び方

栽培を成功させるには、できるだけ完熟したアボカドを選ぶことが大切です。スーパーで購入する際は、使う予定日に合わせて選びましょう。すぐに食べたいなら、皮がチョコレート色で少し弾力があるものを。数日後に使う予定なら、深緑色でやや固めのものを選んでください。

ヘタの部分を軽く押してみて、少しだけ沈むくらいが食べごろです。完全に黒くなっているものは熟しすぎている可能性があるので避けましょう。

 

購入後の保管方法

アボカドを熟させている様子

アボカドを買ってきたら、冷蔵庫には入れず、常温で保管してください。冷蔵庫に入れてしまうと、種が休眠状態になってしまい、発芽率が下がってしまいます。食べるまでは風通しのよい場所に置いておきましょう。

未熟なアボカドを早く熟させたい場合は、紙袋に入れておくと追熟が早まります。りんごやバナナと一緒に袋に入れると、さらに効果的です。

 

4、種を取り出す手順

種を傷つけないように取り出す

アボカドの種を取り出している様子

アボカドを縦方向に包丁で一周させて切り込みを入れます。このとき、種に包丁が当たって傷つけないよう注意が必要です。半分に分けたら、スプーンを種と果肉の間に差し込んで、すくい上げるように取り出しましょう。

種を傷つけてしまうと、インテリアとして育てたときに見た目が悪くなるため、できるだけ慎重に取り出してください。

 

果肉をきれいに洗い落とす

アボカドの種をよく洗っている様子

種を取り出したら、食器用洗剤でしっかりと洗ってください。果肉には発芽を妨げる成分が含まれているため、スポンジでゴシゴシ洗って完全に落とすことが重要です。

アボカドの果肉には油分が多いので、お湯を使って洗うと果肉が取れやすくなります。果肉が残っていると発芽しにくくなるだけでなく、カビの原因にもなるため、念入りに洗いましょう。

 

5、発芽率を高める3つの準備

種の底を少しだけ切る

アボカドのお尻部分を切る

果肉をきれいに洗ったら、種の底部分(お尻の部分)を包丁で少しだけ切ります。5ミリ程度の薄切りで十分です。この断面から種が水を吸い上げるようになり、根が生えやすくなります。

これは発芽率を高める最大のポイントです。切りすぎると種が腐る原因になるため、薄く切ることを心がけてください。

 

種の薄皮を丁寧に剥く

アボカドの種の皮を剥いている様子

種の表面を覆っている茶色の薄皮は、すべて剥いてください。植物の種の皮には、発芽を抑える物質が含まれています。この皮を残したままだと、せっかく水につけても芽が出にくくなってしまいます。

毛抜きやピンセットを使うと、きれいに剥くことができます。少し時間はかかりますが、この作業が成功への近道です。

 

湿らせたコットンで発根を促す

アボカドを湿らせたコットンで包んでいる様子

アボカドは乾いた状態だと、なかなか根が出てきません。そのため、すぐに水につけるのではなく、まず湿らせたコットンで種を包んでください。化粧用のコットンで大丈夫です。コットンを水でたっぷり湿らせたら、中央に少しくぼみを作り、底を切った面を下にして種を置きます。

 

湿らせたコットンにアボカドの種を置く

その状態でビニール袋に入れますが、袋の口は閉じずに開けたままにしておきます。完全に密閉するとカビが生えることがあるため、風通しをよくしておくことが大切です。

コットンが乾いたら水を足して、常に湿った状態を保ちましょう。この状態で2週間から3週間ほど置いておくと、白い根が顔を出してきます。

 

6、水耕栽培用の容器に移す

根が出たら容器に移動

アボカドの種を水耕栽培している様子

種から根が出てきたら、いよいよ水耕栽培用の容器に移します。透明なガラス容器を使えば、根の成長を観察することができて楽しいです。

容器に種を置いたら、根の部分が必ず水に浸かるように水量を調整してください。種全体を水に沈める必要はなく、底の部分だけが水につかっていれば大丈夫です。

 

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置き場所を選ぶ

アボカドを明るい場所で水耕栽培で育てている様子

容器を置く場所は、明るい窓辺など日当たりのよい場所を選びましょう。日光が当たることで、植物は元気に育ちます。ただし、直射日光が強すぎる場所は避けてください。また、光の反射による火災(収れん火災)を防止するため器の周りには燃えやすいものは置かないように注意してください。

室温は15度以上、できれば20度以上を保つようにします。暖かい場所に置くことで、発芽が早まります。

 

7、日々の管理方法

水の管理

アボカドの種に水をあげている様子

水が減ったら、こまめに水を継ぎ足してください。根の一部が常に水に浸かった状態を保つことが大切です。週に1度は容器の水を全部交換しましょう。古い水をそのままにしておくと、雑菌が増えて根が腐る原因になります。

水を替えるときは、容器もきれいに洗ってください。日当たりのよい場所に置くと、容器の中に緑色の藻が生えることがありますが、アボカドの成長には問題ありません。見た目が気になる場合は、スポンジでよく洗い流しましょう。

 

発芽までの期間

発芽したアボカドの種

種の状態で1ヶ月から2ヶ月ほど育てると、気温が15度を超えたころに発芽します。冬でも室内で温度管理ができていれば発芽しますので、あきらめずに待ちましょう。

発芽したあとは、水が減ったらすぐに足し、週に1度の水替えを続けてください。葉が伸びてくると、成長のスピードが早くなります。

 

8、大きくなったら土に植え替えることもできる

水耕栽培で20センチから30センチくらいまで育ったら、土に植え替えることもできます。土栽培に移すことで、より大きく育てることが可能になります。

アボカドを持っている女性

土栽培への移行タイミング

葉が5枚から6枚ほど出て、茎がしっかりしてきたら、土への植え替えを検討してもよいでしょう。水耕栽培のまま育て続けることもできますが、実をつけるまで育てたい場合は、土に植えることをおすすめします。

 

植え替えの手順

直径20センチ以上の鉢を用意し、水はけのよい観葉植物用の土を入れます。種の半分くらいが土に埋まる程度に植えて、たっぷりと水をあげてください。

土栽培に移したあとは、土の表面が乾いたら水をあげるようにします。日当たりのよい場所で育てると、元気に成長していきます。

 

9、よくある失敗とその対策

種がカビてしまう

果肉の取り残しや水の交換不足が原因です。種を洗うときに食器用洗剤でしっかり洗い、週に1度は必ず水を替えましょう。

根が出てこない

種の底を切っていなかったり、皮を剥いていなかったりすると、根が出にくくなります。また、室温が低すぎる場合も発根が遅れます。暖かい場所に移動してみてください。

発芽しない

気温が15度以下だと発芽しません。また、コットンで包んだときに乾燥させてしまうと、発芽しにくくなります。常に湿った状態を保ち、暖かい場所で管理しましょう。

 

10、アボカドの栄養を楽しんだら種を育てよう

アボカド

 

アボカドは「森のバター」とも呼ばれるほど栄養豊富な果物です。良質な脂質やビタミンE、食物繊維、カリウムなどがたっぷり含まれており、健康や美容にもうれしい食材として人気があります。

 

アボカドのサラダ

おいしく食べたあとは、種を捨てずに水耕栽培にチャレンジしてみましょう。サラダやパスタ、ディップなど、アボカドを使った料理はバリエーション豊富です。

 

 

11、まとめ

アボカドの種を水耕栽培で育てるのは、思っているよりずっと簡単です。種をきれいに洗い、底を少し切り、薄皮を剥いて、湿らせたコットンで包む。この4つのステップを守れば、初心者の方でもほぼ確実に発芽させることができます。

食べたあとの種が、やがて緑の葉を広げる観葉植物に育っていく様子は、毎日の暮らしに小さな楽しみを与えてくれます。土を使わないので室内でも清潔に育てられ、成長の過程を透明な容器で観察できるのも魅力です。

ぜひ今日から、キッチンで食べたアボカドの種を捨てずに、水耕栽培をはじめてみませんか。あなたの手で、新しい命を育てる喜びを体験してください。