
水耕栽培の観葉植物が枯れる原因と対策|葉が黄色くなるのはなぜ?
Last Updated on 2025年5月7日
水耕栽培は土を使わず水だけで育てられるため、清潔でお手入れも簡単です。しかし、いざ育ててみると「葉が黄色くなる」「葉先が枯れてしまう」といった問題に直面することもあります。
この記事では、水耕栽培の観葉植物が枯れる主な原因と、効果的な対処法・予防策について解説します。
症状別の原因と対策
水耕栽培の観葉植物を育てていて葉が枯れてしまう主な原因と、それぞれの症状について見ていきましょう。
症状: 根に一番近い下葉が1〜2枚、黄色くなって枯れる
<原因> 新陳代謝による自然現象
根に一番近い下葉が1〜2枚、全体的に黄色くなって枯れる原因は、病気ではなく、新陳代謝による自然現象です。
一番下の葉は最も古い葉(寿命が長い葉)になります。植物は成長するとともに、新しい葉に優先的に栄養素を回すため、古い葉は栄養不足で自然に枯れてしまいます。
また、環境の変化によって植物がストレスを受けると、そのストレスで生じた老廃物を排出させるために、一番古い下葉に溜め込んで枯らして排出させます。
このように下葉が黄色くなるのは、新しい葉に栄養素を渡して、老廃物を溜め込むことが原因なので、自然現象(老化)によるものです。もし下葉が黄色くなったらハサミでカットしてください。
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症状:葉先のみ黄色く/茶色く枯れる
葉先だけが枯れてしまった場合、さまざまな原因が考えらえます。
<原因①>光不足による枯れ
観葉植物は光合成によって成長するため、十分な光が必要です。特に室内で育てる場合は、光不足になりがちです。葉先の枯れだけでなく、葉全体の色が薄くなっていたら、光不足の可能性があるので、明るい場所に移動させましょう。
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<原因②> 乾燥による枯れ
観葉植物は乾燥にとても弱い特徴があります。特に夏や冬はエアコンを使用すると、お部屋の空気が乾燥しがちになります。この時期は定期的に葉水を与えて、葉の表面が乾燥しないように注意しましょう。
<原因③>水質悪化による枯れ
水耕栽培では水が植物の生命線です。水質が悪化すると根が呼吸できなくなり、枯れる原因となります。週に1回は新しい水を足し、2〜3週間に1度は器の水を全部入れ替えましょう。
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<原因④> 低温による枯れ
観葉植物は熱帯性植物が多いため、低温(10℃以下)の環境に置いておくと葉が黄色くなってしまいます。特に冬は窓辺に置いておくと、夜から朝にかけて外気の冷気を受けてしまうので、夜間は窓辺に置かず、お部屋の中央に移動させましょう。
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<原因⑤>栄養不足による枯れ
観葉植物を水耕栽培する際、(現状維持のサイズを保つのであれば)基本、肥料は必要ありません。しかし、長期間育てていく中で、植物が大きく成長し始めると、栄養が必要になることがあります。葉先の枯れだけでなく、全体的に葉が薄くなったり、新芽の生育が遅い場合は栄養不足の可能性がありますので、肥料を与えてください。
肥料は液体肥料を水で薄めたものを葉面散布するのがおすすめです。春から夏の成長期にかけて月1回程度与えましょう。
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健康な観葉植物を育てるためのポイント
水耕栽培で観葉植物を健康に保つために、日頃から心がけたいポイントを紹介します。
日常的な観察習慣
- 葉の色や枯れを定期的にチェック
- 水の濁りや減り具合を確認
- 根の状態を定期的に確認
- 季節の変わり目は特に注意深く観察
適切な環境づくり
- 風通しの良い場所に設置
- エアコンや暖房の風が直接当たらない位置に調整
- 湿度管理(特にエアコンで乾燥する冬と夏は霧吹きなどで葉水対応)
- 安定した環境を維持する(頻繁な移動は避ける)
水耕栽培は土を使わずに観葉植物を育てられる魅力的な方法です。枯れる原因を理解し、適切な対処をすることで、長く健康な状態を保つことができます。
初めは難しく感じるかもしれませんが、植物の変化をよく観察し、こまめにケアすることで、水耕栽培の観葉植物を上手に育てることができるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。
【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る>
水だけで育てる観葉植物ブランド WOOTANG(ウータン)
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