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猫草の水耕栽培

【猫草の水耕栽培】100均グッズで簡単!詳しい手順と育て方のコツ

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年7月29日

愛猫の健康のために、新鮮な猫草を手軽に育てたいと思いませんか?今回は、100円ショップのダイソーで揃う材料だけで、誰でも簡単に猫草を水耕栽培する方法を詳しく解説します。種まきから収穫まで、わずか10日間で美味しい猫草が完成します。市販の猫草を買い続けるよりもコストパフォーマンスが良く、いつでも新鮮な猫草を愛猫に提供できるようになります。

1、猫草の水耕栽培のメリット

猫草の水耕栽培

猫草の水耕栽培には、土を使った栽培にはない多くのメリットがあります。まず清潔性の高さが挙げられます。土を使わないため、室内でも汚れを気にせず栽培でき、猫が容器を倒してしまっても土が散らばる心配がありません。また、根が直接水分を吸収できるため、土栽培よりも約2〜3日早く成長します。さらに、市販の猫草は1パック200〜300円程度ですが、種から育てれば1回あたり約20〜30円程度で済むため、経済的にも大変お得です。

🔗 参考:『猫草の効果と必要性について(イオンペット)』
→ 猫草が毛球症の予防や便秘解消に役立つとされる理由を解説しています
🔗 関連記事:水だけで育てる観葉植物の魅力と育て方(WOOTANG)
→ 水耕栽培の魅力や観葉植物での実践例を詳しく紹介しています。

 

2、猫草の水耕栽培のやり方

必要な材料とその選び方

猫草の水耕栽培で必要な材料一式

ダイソーで購入できる材料は、猫草の種プラスチック製も保存容器ッチンペーパーアルミホイルの4点です。

 

水耕栽培する時の保存容器

保存容器は深さ10cm以上横幅は15cm程度のものを選びましょう。猫草が大きく成長した時に倒れにくく、猫が食べ切りやすいサイズです。

 

容器の準備と種まき

キッチンペーパーを四つ折りにして保存容器に入れる

キッチンペーパーを3〜4枚重ねて四つ折りにし、容器の底に隙間なくしっかりと敷き詰めます。厚めに敷くことで猫草の根がしっかりと張れる基盤を作り、水分保持力も高まります。

 

キッチンペーパーに吸水させる

次に、キッチンペーパーに水をたっぷりと含ませ、全体が均等に湿るよう少しずつ水を加えていきます。

 

キッチンペーパーの水を切る

その後、容器を傾けて余分な水をしっかりと切ります。適切な水分量は、キッチンペーパーを軽く押しても水が出てこない程度で、表面が濡れているが水たまりができていない状態です。

 

猫草の種をまく

猫草の種を均等にまきます。。猫草の発芽率は一般的に50〜70%程度のため、多めにまくことで最終的に十分な量の猫草を収穫できます。

 

容器を揺すって種が重なり合わないようにしている様子

種をまいた後は容器を軽く揺すって、種が重なり合わないように調整しましょう。密集しすぎると風通しが悪くなり、カビの原因になります。

 

保湿と遮光の重要性

種の上にキッチンペーパーを1枚被せる

種の上にキッチンペーパー1枚を軽く被せます。上に被せるキッチンペーパーはできる限り薄いものを使用してください。

ダイソーのキッチンペーパーの場合、2枚1組なので、1枚にして被せてください。猫草が発芽すると、芽がこのキッチンペーパーを突き破って出てくるので、厚すぎると芽が出てこない時があります。

 

猫草にキッチンペーパーを被せる

キッチンペーパーを被せると種の乾燥を防ぎ、発芽に必要な湿度を保つことができ、発芽率がアップします。

 

容器をアルミホイルで遮光する

猫草の種は暗い環境でよく発芽する特性(嫌光性種子)があり、光が当たると発芽率が大幅に低下するため、容器全体をアルミホイルで覆い、完全に遮光します。隙間から光が入らないよう、しっかりと包むことがポイントです。

🔗 参考:『嫌光性種子とは?(サカタのタネ)』
→ 光を嫌う嫌光性種子の特性と、遮光の重要性について解説しています

 

 

発芽期間の水やりと管理

猫草の水やり

発芽期間中の水やりは朝と夜の1日2回、定期的に行います。朝は7〜9時頃、夜は18〜20時頃が理想的なタイミングです。一回の水やりで小さじ2〜3杯程度の水をスプーンで少しずつかけ、全体に均等に行き渡らせます。一気に大量の水をかけると、種が流れてしまったり、水たまりができて種が腐る原因になります。

 

容器に溜まった余分な水を切っている様子

キッチンペーパー全体が湿る程度に水を入れたら、必ず余分な水はしっかりと切ることが重要です。種が水に完全に浸かっていると腐って発芽しなくなります。

 

猫草の水耕栽培

室内の涼しい場所に置いて育てます。水切れは発芽の大きな障害となるため、毎日欠かさず水やりを行いましょう。

 

発芽から成長期への移行(種まきから5日後)

水耕栽培を始めて5日後、キッチンペーパーを取っている様子

種まきから5日程度で猫草が発芽し、芽が2〜3cm程度に成長したら、上に被せていたキッチンペーパーを取り除きます。

 

猫草に流水をかけている様子

根がしっかりと張っているため、この段階からは流水を直接かけても大丈夫になります。ただし、勢いが強すぎると苗を傷める可能性があるので、優しく水をかけることが大切です。

 

猫草の水を切る様子

今まで同様、余分な水はしっかりと切りましょう。猫草の水やりでは、終わったら必ず水を切ることが大切なポイントです。

 

日の当たる場所で猫草を水耕栽培している様子

発芽確認後は南向きの窓際やベランダなど、日光の当たる場所に移動させ、太陽の光をたっぷりと当てて緑化を促進させましょう。明るい室内でも蛍光灯の光で十分成長します。

 

収穫時期と猫への与え方(種まきから10日後)

種まきから10日後の猫草

種まきから10日後(日光を当てて5日後)には猫草が草丈15cm程になり、緑化が完了します。この段階で猫に与えることができます。

 

猫に猫草を与えている様子

猫草には食物繊維が豊富に含まれており、猫の消化を助け、毛球症の予防に効果的です。また、ビタミンA、C、Eやカルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラルも含まれており、猫の健康維持に役立ちます。初めて与える際は猫がいぶかしがることもありますが、慣れれば美味しそうに食べてくれるでしょう。1日の適量は猫の体重1kgあたり2〜3g程度が目安です。

 

容器を倒している猫

水耕栽培で育てるメリットは、早く成長するだけでなく、室内でも清潔を保てる点です。やんちゃな猫だと、猫草を育てている容器を倒してしまうことがよくあります。土で育てている猫草だと、床に土が散乱してしまいますが、水耕栽培だと床が全く汚れません。

 

連続栽培で常に新鮮な猫草を

次の猫草の種まきをしている様子

猫草は食べられるようになってから1週間〜10日程度しか持たないため、連続して新鮮な猫草を提供するには計画的な栽培が重要です。

おすすめは2つの容器を使ったローテーション栽培法で、1週目に1つ目の容器で種まき、3週目に2つ目という具合に2週間間隔で種まきを行います。このサイクルで栽培すれば、常に新鮮な猫草を愛猫に提供できます。使い終わった容器は中性洗剤でよく洗い、熱湯消毒して完全に乾燥させれば繰り返し使用できるため、非常に経済的です。

【動画版はこちら】

🔗 関連記事:【2025年最新】土を使わない観葉植物の完全ガイド|初心者でも失敗しない水耕栽培の始め方とおすすめ10選
→ 初心者がつまずきやすい水耕栽培の注意点や管理方法を解説。

 

3、よくある失敗と対応策(Q&A)

Q、種をまいて5日経っても発芽しません。何が原因でしょうか?

A、発芽しない主な原因は水分管理の問題です。水をやりすぎて種が腐っているか、逆に乾燥しすぎている可能性があります。キッチンペーパーを軽く押して水が出てこない程度の湿度を保ち、余分な水はしっかりと切りましょう。また、室温が15℃以下だと発芽が遅れるため、20〜25℃の環境で育てることが重要です。種が古い場合も発芽率が下がるため、新しい種の購入も検討してください。

 

Q、発芽したのに途中でカビが生えてしまいました。

A、カビの発生は湿度が高すぎることが原因です。水やり後の水切りを徹底し、風通しの良い場所に容器を置きましょう。種をまきすぎると密集して風通しが悪くなるため、適度な間隔を保つことが大切です。また、清潔な器具を使用し、容器も使用前にしっかりと洗浄・消毒することでカビの発生を防げます。既にカビが生えた場合は、新しい容器で一からやり直すことをおすすめします。

 

Q、芽が出たのですが、ひょろひょろと弱々しく育っています。

弱々しい成長は日光不足が最も多い原因です。発芽後は十分な日光が当たる場所に移動させ、1日6時間以上は明るい環境に置きましょう。室内でも南向きの窓際なら十分です。また、水やりのタイミングを見直し、朝晩の規則正しい水やりを心がけてください。室温が低すぎる場合も成長が悪くなるため、20〜25℃の適温を保つことが重要です。

 

Q、猫草は途中で枯れてしまいました。

途中で枯れる原因として、水切れか根腐れが考えられます。土の表面が乾いていても根元は湿っている場合があるため、キッチンペーパー全体の湿度を確認しましょう。水やりは一度にたくさんではなく、少量ずつこまめに与えることが大切です。また、直射日光が強すぎる場所に置くと葉焼けを起こすため、適度な日陰も必要です。エアコンの風が直接当たる場所も避けてください。

 

Q、成長したのですが、猫が食べてくれません。

猫が食べない理由はいくつか考えられます。まず、猫草の長さが適切でない可能性があります。5〜10cm程度の長さが最も食べやすいため、長すぎる場合はハサミで切ってあげましょう。また、初めて猫草を与える場合は警戒して食べないことがあります。少量ずつ慣れさせ、普段の食事時間とは離して与えてみてください。猫草の品種が好みに合わない場合もあるため、別の種類を試すのも効果的です。

 

4、猫草の水耕栽培|季節ごとの対策

10日後の猫草の水耕栽培

春と秋は温度・湿度ともに猫草栽培に最適な季節で、標準的な方法で問題なく育ちます。

夏場は高温と強い日差しに注意が必要です。直射日光が強すぎる場合は遮光ネットを使用し、水やり回数を1日3回に増やしてください。エアコンの風が直接当たらない場所に置き、室温が30℃を超える場合は涼しい場所への移動を検討しましょう。

冬場は低温対策が重要で、室温が15℃以下になる場合は暖房器具の使用を検討してください。発芽まで通常より2〜3日長くかかることがあるため、気長に待つことが大切です。

 

5、まとめ

ダイソーグッズを使った猫草の水耕栽培は、材料費400円程度で始められる非常にコストパフォーマンスの良い方法です。

重要なポイントは、深さのある容器と厚手のキッチンペーパーを選び、適度な湿度を保ちながら余分な水はしっかり切ること、発芽まで遮光し、その後は十分な日光を与えることです。ローテーション栽培で常に新鮮な猫草を提供でき、愛猫の健康維持に大きく貢献します。

猫草を食べる猫

初回は失敗することもあるかもしれませんが、2〜3回繰り返せばコツを掴め、愛猫が喜んで食べる姿を見ることができるでしょう。

 

 

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