
シェフレラ(カポック)の水耕栽培|植物の特徴、育て方、増やし方、日々のケアと管理方法、トラブル対処法
Last Updated on 2025年5月17日
美しい葉の形状と深い緑色が特徴的なシェフレラ(カポック)は、インテリアグリーンとして非常に人気があります。土を使わずに水だけで育てる水耕栽培なら、清潔かつ手軽に観葉植物の魅力を楽しむことができます。
本記事では、シェフレラの水耕栽培について、初心者の方でも簡単に始められるよう詳しく解説していきます。
1、シェフレラ(カポック)の特徴と魅力
シェフレラ(カポック)とは
シェフレラは、ウコギ科シェフレラ属に分類される観葉植物です。正式には「ヤドリフカノキ」という学名を持ちますが、日本では「シェフレラ」や「カポック」の名で親しまれています。実は「カポック」とは本来アオイ科セイバ属のパンヤノキを指す名称で、シェフレラとパンヤノキの葉の形状が似ていることから、誤って「カポック」と呼ばれるようになりました。現在では一般的に「カポック=シェフレラ」として認識されています。
魅力的な特徴
シェフレラの最大の魅力は、「手のひらを広げたような」特徴的な葉の形状です。5~9枚の小葉が放射状に広がり、ツヤのある厚みを持つ葉は、見る人に癒しを与えてくれます。
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- 育てやすさ: 環境適応力が高く、初心者でも育てやすい植物です
- 成長の速さ: 成長が早く、短期間で見栄えの良い大きさになります
- 耐陰性: 日陰でも育つ耐陰性があり、室内のどこでも育てられます
- 空気清浄効果: 他の観葉植物同様、空気を浄化する効果があります
- 風水効果: 「金運」「人間関係の向上」に効果があるとされています
水耕栽培するメリット
シェフレラを水耕栽培で育てるメリットはいくつかあります。
- 清潔さ: 土を使用しないため、室内でも虫が湧きにくく、清潔に管理できます
- 根の観察: 透明な容器を使えば、根の成長過程を観察できる楽しみがあります
- インテリア性: 水と容器の組み合わせで、ユニークで洗練されたインテリアとして楽しめます
- 管理のしやすさ: 水の量が目で確認でき、水やりの目安が立てやすいです
- コンパクトさ: 土栽培よりも成長が緩やかになるため、コンパクトなサイズを維持しやすいです
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2、シェフレアの種類
シェフレラ属には世界中に約600種類が存在するとされています。観葉植物として栽培される主な種類を紹介します。
WOOTANGで販売している品種
・シェフレラ・ホンコン・コンパクタ
最もポピュラーなシェフレラで、丸みのある葉と光沢のある深緑色が特徴です。小型になるよう改良されたもので、育てやすさから初心者におすすめの品種です。
その他の人気品種
・シェフレラ・トリネッティ
葉に黄色や白色の斑(ふ)が入る美しい品種です。鮮やかな黄斑が丸い葉に映え、観賞価値が高いとされています。ただし、斑を綺麗に出すためには十分な日光が必要です。
・シェフレラ・ハッピーイエロー
明るい黄色の斑が特徴的な品種で、部屋を明るく彩ります。
・シェフレラ・アンガスティフォリア
細長い葉が特徴的で、「細い葉」という意味の名前を持ちます。スタイリッシュな印象を与えるため、モダンなインテリアにおすすめです。
・シェフレラ・ムーンドロップ
小型で育てやすく、美しい斑入りの希少品種です。デスク上などにも置けるコンパクトさが魅力です。
3、シェフレラの水耕栽培の始め方
WOOTANGでは水に適応させたシェフレラを販売しているので、商品到着後、すぐに水耕栽培することができます。
シェフレラを器にセットする
器にふたを乗せて、シェフレラを入れます。
2、器に水を入れる
器に水道水を入れます。(浄水器の水は雑菌が湧きやすいので避けましょう)
シェフレラの理想的な水の量は、根が浸かる程度(高さ3〜4cm)です。
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4、日々のケアと管理方法
置き場所
シェフレラは直射日光が当たる葉焼けを起こします。耐陰性があるので日陰でも育ちますが、明るい間接光が当たる場所の方が元気に育ちます。カーテン越しの柔らかい光が当たる窓際や、窓から少し離れた場所が理想的です。
- 明るい日陰: 直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。室内のレースのカーテン越しの窓際などが理想的です。
- 適度な温度: 20〜25°C程度の安定した温度環境が望ましいです。冷暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。
- 風通しの良い場所: 風通しが良いと病気の発生を防げますが、強風に当てないように注意しましょう。
水の交換頻度と水質管理のコツ
水耕栽培の重要なポイントは水の管理です。1週間に1度、減った分の水を足しましょう。また、2〜3週間に1度日に水を交換し、器を綺麗に洗って清潔な状態を保ちましょう。特に夏場は水温が上昇しやすいため、こまめな水足し、水交換することをおすすめします。
- 水温に注意: 水温が高すぎると根が傷み、根腐れしやすくなります。特に真夏は水温に注意し、水が暖かくなってきたら涼しい場所に移動するか、冷たい水に交換しましょう。
- 清潔な容器: 水を交換する際に容器も洗浄し、藻やバクテリアの繁殖を防ぎましょう。
- 春〜夏は水切れに要注意: 成長期になるとたくさん吸水するので、水が無くならないように日々観察しましょう。
シェフレラの葉を乾燥から守るためにも葉水をすることも有効です。特にエアコンを使用する夏と冬は室内が乾燥しがちになるので、1日1回、葉水をすると葉が生き生きしてきます。
適切な肥料の選び方と与え方
観葉植物を水耕栽培する際、基本、肥料は不要です。ただし、大きく成長させたい時は定期的に肥料を与えてください。
水耕栽培では肥料を直接、水に与えると根腐れすることがあります。そのため、液体肥料を水で薄めたものを葉面散布するのが良いでしょう。
- 液体肥料: 観葉植物用の液体肥料を水で薄めて葉面散布します。通常の指定量よりやや薄めに調整するとよいでしょう。
- 頻度: 成長期(春〜秋)に1ヶ月に1回程度、冬は弱ってしますので与えないでください。
季節ごとの管理ポイント
春(3〜5月)
- 成長が活発になるため、定期的な水交換と月1度の肥料の葉面散布を行います
- 新芽が出始めたら、十分な光を当てて育てましょう
- 気温の上昇とともに水の交換頻度を増やします
夏(6〜8月)
- 高温に注意し、水温が上がりすぎないよう管理します
- こまめに水を交換するのが理想的です
- 直射日光は避け、明るい日陰で育てましょう
秋(9〜11月)
- 成長が緩やかになるため、肥料の頻度を減らします
冬(12〜2月)
- 肥料が与えません
- 最低温度10℃以上を保ち、窓際は避けて徐々に室内の暖かい場所に移動させます
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5、よくある問題と対処法
Q、シェフレラの下の葉が何枚か黄色くなってしまいました。何かの病気でしょうか?
A、下葉が黄色くなった現象は病気ではなく、新陳代謝による自然現象(老化)なので問題ありません。植物は新しい葉が出る時、栄養素を古い葉(一番下の葉)から移動させる習性があるので黄色く枯れてしまいます。黄色くなった葉は元には戻りませんので、ハサミなどで切ってください。
Q、葉が落ちてしまいました。原因は何でしょうか?
A、1〜2枚落ちたのであれば、新陳代謝による自然現象なので問題ありません。その後、何枚も落ちる場合、環境変化によって植物がストレスを受けている可能性があります。頻繁に場所を移動させたり、温度変化が激しいと、ストレスで落葉してしまうことがあります。なるべく環境を保つようにしましょう。
Q、根を触ると柔らかくなっています。元に戻るでしょうか?
A、根が柔らかくなってしまった原因は根腐れです。根腐れすると、根が柔らかくなってしまい、雑菌が沸いて水が濁って悪臭がしてきます。一度、根腐れしてしまうと元には戻りません。残念ですが、水から出して廃棄しましょう。
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6、シェフレラの増やし方
シェフレラは挿し木(水挿し)で増やすことが比較的容易です。以下の手順で行いましょう。
1.挿し穂を用意する
シェフレラの若い枝の先端部分(10〜15cm程度)をハサミで切ります。その際、必ず葉の付け根の節を含むように切り取ります。上部の葉を残し、水が浸かる部分の葉を取り除きます。
2.器に入れる(水挿しする)
ガラス容器に挿し穂を入れて、茎が2〜3cm程度浸かる程度の水を入れます。
3.明るい日陰で発根させる
直射日光の当たらない明るい日陰に置いて発根させます。水は2〜3日に1度、交換しましょう。
4.発根したら水耕栽培する
5週間後、発根しました。このくらい根が生えてくると挿し木は完全に水に適応しているので、そのまま器で水耕栽培させましょう。水に適応したら水替えは1週間に1度程度で大丈夫です。
7、まとめ
シェフレラ(カポック)の水耕栽培は、観葉植物を育てる新たな楽しみ方を提供してくれます。その美しい葉と育てやすさから、初心者でも安心して楽しめる植物です。
- 1週間に1度の水足しと2〜3週間に1度の水交換が重要
- レースカーテン越しの明るい光と安定した温度(20〜25℃)が理想的
- 健康な枝を使った水挿しで簡単に増やせる
シェフレラは環境適応力が高く、初心者でも育てやすい観葉植物です。適切なケアと定期的な観察を心がければ、美しい緑の葉を長く楽しむことができるでしょう。この記事を参考に、ぜひご自宅でシェフレラの水耕栽培をお楽しみください。
【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る>
水だけで育てる観葉植物ブランド WOOTANG(ウータン)
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