
ミリオンバンブーの水耕栽培|植物の特徴、育て方、日々のケアと管理方法、トラブル対処法
Last Updated on 2025年5月20日
今回は縁起が良いと言われる観葉植物「ミリオンバンブー」の水耕栽培について、基礎知識から応用テクニックまで徹底解説します。土を使わずに水だけで育てる水耕栽培なら、清潔かつ手軽に観葉植物の魅力を楽しむことができます。
本記事では、ミリオンバンブーの水耕栽培について、初心者の方でも簡単に始められるよう詳しく解説していきます。
1、ミリオンバンブーの特徴と魅力
基本情報
ミリオンバンブー(学名:Dracaena sanderiana)は、名前に「バンブー」と入っていることから竹の仲間と思われがちですが、実はキジカクシ科ドラセナ属に分類される常緑低木です。熱帯アフリカ西部が原産地で、日本では主に観葉植物として親しまれています。
和名は「ギンヨウセンネンボク(銀葉千年木)」といい、英名では「Lucky Bamboo(ラッキーバンブー)」と呼ばれています。他にも「富貴竹」「開運竹」「万年竹」など、縁起の良い別名をたくさん持っています。
見た目の特徴
ミリオンバンブーの最大の特徴は、竹に似た緑色の茎と節があること。細長い葉は竹よりもしなやかで、鮮やかな緑色をしています。成長は比較的緩やかで、適切な管理をすれば60〜200cmほどの高さになります。
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なぜ縁起が良いとされるのか
ミリオンバンブーは風水において幸運をもたらす植物とされています。特に中国やアジア諸国では古くから「開運」「金運」「長寿」のシンボルとして重宝されてきました。
中国で「富貴竹(Fu Gui Zhu)」と呼ばれ、2000年以上前から縁起物として親しまれてきました。「富貴」は文字通り「富と地位」を意味し、この植物を家に置くことで繁栄と成功を招くと信じられています。
台湾では「開運竹」として知られ、新年や新居祝いなど、新しいスタートを切る際の贈り物として人気があります。特に神棚や家の入り口に飾ることで、良い運気を招き入れるとされています。
水耕栽培に適している理由
ミリオンバンブーは非常に生命力が強く、水に強い性質を持っています。土がなくても水だけで根を伸ばし、健康に成長できるため、水耕栽培(ハイドロカルチャー)に最適な植物の一つです。
- 清潔で衛生的(土を使わないので虫が湧きにくい)
- 水の残量が見えるので管理が簡単
- インテリアとしておしゃれ
- 根の成長も観察できる
- 初心者でも失敗が少ない
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2、ミリオンバンブーの水耕栽培の始め方
WOOTANGでは水に適応させたミリオンバンブーを販売しているので、商品到着後、すぐに水耕栽培することができます。
器にふたを乗せて、ミリオンバンブーを入れます。
器に水を入れる
器に水道水を入れます。(浄水器の水は雑菌が湧きやすいので避けましょう)
ミリオンバンブーの理想的な水の量は、たっぷり目(高さ5cm以上)です。
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3、日々のケアと管理方法
置き場所
ミリオンバンブーは適切な光環境で育てることが大切です。
- 明るい室内: 直射日光は葉焼けの原因になるので避け、カーテン越しの柔らかな光が理想的
- 温度: 18〜30℃が生育適温。10℃以下になると生育が鈍り、5℃以下では弱ってしまう
- エアコンの風: 直接当たらない場所に置く
- 安定した場所: 頻繁に移動させると植物にストレスを与えるため、なるべく安定した環境を
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水の交換頻度と水質管理のコツ
水耕栽培の重要なポイントは水の管理です。1週間に1度、減った分の水を足しましょう。また、2〜3週間に1度日に水を交換し、器を綺麗に洗って清潔な状態を保ちましょう。特に夏場は水温が上昇しやすいため、こまめな水足し、水交換することをおすすめします。
- 水温に注意: 水温が高すぎると根が傷み、弱ってしまいます。特に真夏は水温に注意し、水が暖かくなってきたら涼しい場所に移動するか、冷たい水に交換しましょう。
- 清潔な容器: 水を交換する際に容器も洗浄し、藻やバクテリアの繁殖を防ぎましょう。
- 春〜夏は水切れに要注意: 成長期になるとたくさん吸水するので、水が無くならないように日々観察しましょう。
ミリオンバンブーの葉を乾燥から守るためにも葉水をすることも有効です。特に秋〜冬、エアコンを使用する夏は室内が乾燥しがちになるので、1日1回、葉水をすると葉が生き生きしてきます。
適切な肥料の選び方と与え方
観葉植物を水耕栽培する際、基本、肥料は不要です。ただし、植物を大きく成長させたい時は定期的に肥料を与えるとよいでしょう。
水耕栽培では肥料を直接、水に与えると根腐れすることがあります。そのため、液体肥料を水で薄めたものを葉面散布するのが良いでしょう。
- 液体肥料: ミリオンバンブーには、窒素・リン・カリウムのバランスが取れた総合液体肥料がおすすめです。特に窒素が多すぎると柔らかく徒長しやすいので、バランスの良いものを選びましょう。
- 肥料の与え方:液体肥料を水で薄めて葉面散布します。通常の指定量よりやや薄めに調整するとよいでしょう。
- 頻度: 成長期(春〜秋)に1ヶ月に1回程度、冬は弱ってしますので与えないでください。
季節ごとの管理ポイント
春(3〜5月)
- 成長期の始まり: 新芽が出始める時期
- 水管理: 水温が冷たすぎないよう注意
- 肥料: 生育期に入るので定期的に与え始める
- 環境: 日光の強さが増すので、光の強さをチェック
夏(6〜8月)
- 活発な成長期: 最も成長する時期
- 水管理: 水温上昇に注意し、水交換を頻繁に
- 肥料: 定期的に与え続ける
- 環境: 強い直射日光を避け、適度な湿度を保つ
秋(9〜11月)
- 成長の緩和期: 徐々に成長が緩やかに
- 水管理: 水温低下に備え、水量を少し減らす
- 肥料: 気温低下とともに頻度を減らす
- 環境: 窓際の場合、夜間の冷気に注意
冬(12〜2月)
- 休眠期: ほとんど成長しない時期
- 肥料: 極力控える(植物が休眠中のため)
- 環境: 10℃以上を維持。暖房の風が直接当たらないよう注意
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4、よくある問題と対処法
ミリオンバンブーの水耕栽培でよく遭遇する問題とその解決策をQ&A形式でご紹介します。お悩みの症状が見つかったら、ぜひ対応する解決策を試してみてください。
Q:ミリオンバンブーの葉が黄色くなってきました。何が原因でしょうか?
A: 葉の黄変にはいくつかの原因が考えられます:
- 日照不足: ミリオンバンブーは適度な光を好みます。カーテン越しの明るい場所に移動しましょう。
- 水質の悪化: 水が濁っていたり、悪臭がする場合は、すぐに水を交換し、容器を清掃してください。
- 低温障害: 10℃以下の環境は苦手です。暖かい場所(最低でも10℃以上)に移動させましょう。
- 栄養不足: 水だけでは長期的に栄養が足りなくなる場合があります。液体肥料を葉面散布してください。
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Q:葉が黄色くなった後、どうすれば元の緑色に戻りますか?
A: 残念ながら、一度黄色くなった葉は元の緑色には戻りません。黄色い葉は、見た目が気になるようであれば清潔なハサミで切り取り、原因に対処して新しい健康な葉の成長を促しましょう。
Q:ミリオンバンブーの葉が茶色くカリカリになってきました。これは何が原因ですか?
A: 葉の乾燥や茶変には主に以下の原因が考えられます。
- 湿度不足: ミリオンバンブーは適度な湿度を好みます。特に冬場の暖房使用時は空気が乾燥しがちです
→対処法: 時々葉に霧吹きで葉水をする、冬であれば加湿器を使用する - 葉焼け: 強すぎる光によるダメージ
→対処法: 直射日光を避け、カーテン越しの柔らかな光に当てる - 肥料の過剰: 塩類集積により葉の縁から茶色くなることがあります
→対処法: 水を完全に交換し、しばらく肥料を控える
Q:ミリオンバンブーの茎がやたらと細長く伸びて、葉の間隔も広くなっています。これは正常ですか?
A: それは「徒長」と呼ばれる状態で、不自然な成長パターンです。
- 主な原因は光不足: 光を求めて不自然に伸びている状態です。より明るい場所(直射日光は避ける)に移動させましょう
- 窒素過多: 肥料の窒素成分が多すぎると徒長しやすくなります。肥料の量や頻度を見直してください→対処法: 健康な部分で茎を切り戻し、新たな芽を促進させましょう。切り取った茎は挿し木にして増やすこともできます
→予防策: バランスの取れた光環境と適切な肥料管理を心がけましょう
Q:水耕栽培なのに虫がついてます。何の虫で、どう対処すればよいですか?
A: 水耕栽培でも発生する可能性がある主な害虫は2種類です。
ハダニの場合:
- 症状: 葉の裏に小さな赤や茶色の点のような虫がいる、または細い糸のようなものが見られる
- 対処法:
- 葉の表裏を水で丁寧に洗い流す
- 湿度を上げる(ハダニは乾燥した環境を好むため)
- 観葉植物用の殺虫剤を吹きかける
- 被害が大きい葉は思い切って取り除く
カイガラムシの場合:
- 症状: 茎や葉に白や茶色の小さな固い殻のようなものがくっついている
- 対処法:
- 綿棒やティッシで取り除く
- 観葉植物用の殺虫剤を吹きかけ、その後、拭き取る
- 重度の場合は健康な部分のみを残して葉を切り除く
- 予防として定期的に葉や茎を観察し、早期発見・早期対処を心がける
5、まとめ
ミリオンバンブーの水耕栽培は、初心者でも始めやすく、インテリアとしても素晴らしい魅力を持っています。
水耕栽培の長所
- 清潔で衛生的
- 土を使わないので室内が汚れない
- 水の管理が視覚的にわかりやすい
- 根の成長も観察できる
- デザイン性が高く、インテリアとして映える
ミリオンバンブーの水耕栽培の重要ポイント
- 適切な光環境: 直射日光は避け、明るい間接光を確保
- 水質管理: 清潔な水を適切な量で維持
- 温度管理: 10℃以上の環境を維持、特に冬場は注意
- 定期的な水交換:週に1度の水足し、2〜3週間に1回は水を全交換
- 適切な肥料: 生育期に薄めの液体肥料を葉面散布する
- 季節に応じたケア: 特に夏と冬は環境の変化に注意
インテリアとしての活用法
ミリオンバンブーは様々な空間に馴染む適応力の高い観葉植物です。
- リビングの窓際や棚の上
- 玄関や廊下のアクセントとして
- デスクサイドで集中力アップ
- 寝室のリラックス空間に
- 水回りの清潔感アップに
- 玄関や窓際:外からの良い気を取り込み、悪い気を跳ね返す
- デスクや仕事場:仕事運や金運アップ
- 東側:健康運の向上
- 南東:金運の向上
ミリオンバンブーはとても丈夫で環境適応力が高く、初心者でも育てやすい植物です。適切なケアと定期的な観察を心がければ、長く楽しむことができるでしょう。この記事を参考に、ぜひご自宅で「幸運を招く植物」であるミリオンバンブーの水耕栽培をお楽しみください。
【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る>
水だけで育てる観葉植物ブランド WOOTANG(ウータン)
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