
モンステラの育て方|水耕栽培で育てる時のコツから風水・花言葉まで解説
Last Updated on 2025年3月21日 by 中島大輔
緑のハート型の葉に特徴的な切れ込みを持つモンステラは、そのエキゾチックな魅力と丈夫で育てやすいことからインテリアグリーンとして人気の高い観葉植物です。本記事ではモンステラの基本情報から育て方、風水効果や花言葉、水耕栽培する時のコツや注意点などを紹介します。
1、モンステラとは?
モンステラはサトイモ科モンステラ属の常緑多年草で、熱帯アメリカやカリブ海の島々が原産地です。名前の由来はラテン語の「monstrum(奇怪・異常)」から来ており、独特の葉の形がその名の由来です。和名では「ホウライショウ(蓬莱蕉)」とも呼ばれています。自然界では大木に巻きついてツル状に成長し、ジャングルの中で直射日光を避けるように自生しています。
・切れ込みのある葉:成長するにつれて葉に穴や切れ込みが入ります
・気根(きこん)の発生:茎から伸びる根のような部分で支えとなります
・強い生命力:室内でも育ちやすく比較的手入れが簡単です
モンステラの葉にはなぜ切れ込みがあるのか?
モンステラの葉の切れ込みには、植物が生き抜くため理由があります。主な理由は以下の3つです。
・光合成の効率化
モンステラの葉は非常に大きく成長します。切れ込みや穴があることで、上部の葉が下部の葉に日光を届けることができ、植物全体が効率よく光合成を行えます。
・風や雨への抵抗を減らす
熱帯雨林では時に激しいスコールが発生します。葉に切れ込みがあることで風の抵抗を減らし、葉が裂けるのを防ぎます。これは植物の生存戦略の一つです。
・水分や養分の循環を促進
大きな葉は水分や養分の移動に時間がかかりますが、切れ込みがあることで効率的に水や栄養を運搬できるようになります。
葉の切れ込みは成長とともに現れる
モンステラを育てる人がよく「うちのモンステラは切れ込みがなかなか増えない」と心配されますが、これは全く問題ありません。実はモンステラの葉の切れ込みは、植物の成長段階によって変化するものなのです。
モンステラは成長初期の段階ではほとんど切れ込みがありません。これは若い時は葉の数が少なく、光を遮る心配がないためです。植物が成長し、葉が5〜6枚程度になってくると、上部の葉から順に小さな穴が現れ始めます。この穴は徐々に大きくなり、最終的には葉の縁まで到達して、あの特徴的な深い切れ込みになるのです。つまり切れ込みのないモンステラは、まだその成長段階に達していないだけなのです。
その他、モンステラの葉に綺麗な切れ込みが現れるには以下の条件が整っていることが大切です。
・十分な光
日当たりの良い環境で育てることで、切れ込みのある葉が育ちやすくなります。暗すぎる場所ではモンステラの特徴的な葉の形状が現れにくいことがあります。
・ストレスのない成長環境
水やり、肥料、温度など、モンステラが健康に成長できる環境も重要です。ストレスの多い環境では、切れ込みの発達が遅れることがあります。
モンステラの風水効果
モンステラは、丸い大きな葉を下向きに伸ばす特徴があることから、風水では陰の気を持つ植物とされています。この特性から以下のような効果が期待できます。
・良縁を引き寄せる(恋愛運アップ)
「陰の気」を持つ植物は、人を穏やかな気持ちにさせるリラックス効果があるとされています。この気が人間関係を円滑にし、特に若い葉のハート型の形状から恋愛運アップにも良いとされています。
・金運アップ
モンステラはハワイ語で「湧き出る水」という意味があり、水が湧き出るようにお金が舞い込んでくるイメージから金運アップの効果があるとされています。丸みを帯びた葉がコインを連想させることも、金運を高める理由の一つです。
・家族関係が円満になる
モンステラの穏やかな気が広がり家族関係が円満になるといわれています。また生命力あふれる姿は、家庭に活気をもたらします。
風水効果を高めるためには置き場所も大切です。ただし、モンステラの生育にはある程度の明るさと風通しが必要になるので、モンステラが元気に育つ環境かどうかを第一に考えてから置きましょう。
・玄関
「気の入口」である玄関にモンステラを置くことで、悪い気を浄化し良い運気を家の中に取り込む効果があります。特に金運や人間関係の運気向上に効果的です。
・リビング
家族が集まるリビングにモンステラを置くと、家族間の調和がとれ、和やかな空間を作り出します。家庭運アップに繋がります。
・寝室
夫婦・パートナーの関係性を良好にし、心身ともにリラックスする効果があります。恋愛運や結婚運のアップにも繋がります。昼間はカーテンや窓を開けて、日光と空気の入れ替えをするとモンステラも元気に育ちます。
・キッチン
キッチンは「火」と「水」の気が混在する場所。「木」の気を持つモンステラを置くことでバランスが整い、健康運アップに役立ちます。
モンステラの花言葉
モンステラの花は品種にもよりますが、大きなものでは20cmにも達することがあり、その存在感は圧倒的です。花はバナナやパイナップルを混ぜたような香りです。モンステラが花を咲かせる光景は非常に珍しく、適切な環境と十分な成長を遂げた株でのみ開花が見られます。日本の一般的な住宅環境ではこの条件を満たすことが難しいためなかなか見る機会がありません。
・嬉しい便り
モンステラの葉の切れ込みから差し込む光が希望を表し、嬉しい知らせを運んでくるという意味が込められています。
・壮大な計画
生命力旺盛で大きく成長するモンステラの姿から、大きな目標や計画を達成する力強さを象徴しています。
・深い関係
深い切れ込みのある葉の形状から、人との絆や関係の深さを表現しています。
・献身、一途な幸せ
英語での花言葉「dedication」に由来し、モンステラが人々の生活に寄り添ってきた歴史を反映しています。
モンステラを贈る意味
モンステラの前向きな風水効果と花言葉から、様々なシーンでの贈り物に適しています。
「壮大な計画」「嬉しい便り」の花言葉と金運アップの効果から、開店や開業祝いなどの新たな事業の成功を願う贈り物として最適です。また、「深い関係」「一途な幸せ」の花言葉と家庭運アップの効果から、結婚祝いや新築祝いなど、新生活を始める方への素敵なプレゼントになります。「嬉しい便り」の花言葉からは、出産祝いなどの新しい命の誕生をお祝いする気持ちにぴったりです。
2、モンステラの育て方
モンステラは比較的育てやすい観葉植物ですが、より健康に美しく育てるためにはいくつかのポイントがあります。
置き場所と日当たり
モンステラは直射日光に長時間当たると葉焼けを起こす一方、暗すぎる場所では特徴的な切れ込みが発達しにくくなります。モンステラにとって理想的な環境を作るためのポイントをご紹介します。
・レースカーテンの越しの窓際:日光が柔らかく入る場所が理想的。
・直射日光を避ける:特に夏場の強い日差しは葉焼けの原因になる
・エアコンの風が当たらない場所:乾燥や急激な温度変化は大きなストレスになる
・定期的に鉢や器を回転させる:均等に日光が当たりバランスのよい成長を促す
完全に日陰になっている場所では、葉が小さくなったり、切れ込みが少なくなったりして、モンステラ本来の魅力が引き出せないことがあるので注意しましょう。
温度管理
モンステラは熱帯原産のため、暑さには強いですが寒さには比較的弱い植物です。健康に育てるためには、適切な温度管理が重要になります。
・最適温度:18〜30℃が理想的な温度
・最低温度:10℃以上を維持(5℃以下になると葉が黄色く枯れる恐れがある)
春〜秋(生育期)
この時期はモンステラが最も活発に成長します。室温が18℃以上あれば問題なく育ちますが、真夏の極端な高温(35℃以上)が続く場合は風通しを良くするなどの対策が必要です。
冬(休眠期)
モンステラは寒さに弱いため、冬場は特に温度管理に注意が必要です。
・室内でも窓際は冷え込みやすいので、窓から少し離れた場所に移動させる
・暖房の風が直接当たらないよう配置する(乾燥による葉の傷みを防ぐため)
・最低でも10℃以上を保つようにする
剪定
モンステラの美しい姿を保つためには、定期的な剪定を行うとよいでしょう。
剪定に最適な時期は、モンステラが活発に成長する6〜10月頃です。寒い時期に剪定すると回復が遅れたり、傷口から病気が入ったりする恐れがあるので避けましょう。
モンステラの剪定はとてもシンプルです。基本的には以下のような葉や茎を剪定します。
・古くなった葉:黄ばんできた葉や枯れかけている葉
・バランスを崩している葉:一方向に偏って伸びている葉
・弱々しい葉:日陰になって元気がない葉
剪定の具体的な手順と注意点は以下の通りです。
・ビニール手袋を着用する
モンステラの樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれており、皮膚に触れるとかぶれる恐れがあります。
・取り除きたい葉の付け根から完全に切り取る
中途半端に残すと栄養を消費するだけなので、思い切って根元からカットします。
・剪定しすぎない
一度に全ての葉を剪定してしまうと光合成ができなくなるので、数枚の健康な葉は残しておきましょう。
- 剪定した葉の活用:健康な葉を剪定した場合は、花瓶に挿して室内装飾として楽しむこともできます。
3、モンステラを育てるなら水耕栽培がおすすめ
初心者でも育てやすいモンステラですが、水耕栽培でも育てることができます。
手間なく簡単!モンステラの水耕栽培
室内でのインテリアグリーンとしてモンステラを育てる場合、土で育てるよりも、水耕栽培で育てる方がメリットがたくさんあるのでおすすめです。
・水やりの手間が少ない
水耕栽培であれば1週間に1度、減った分の水を足すだけなので手間がかかりません。
・砂埃が立たない
土を使わないので砂埃が立たず、転倒しても土が散らばることがありません。
・衛生的でどんな場所にも置ける:
水だけで育てるのでとても衛生的で、キッチンやダイニングテーブルなどどんな場所にも置けます。
・虫の心配がほとんどない
虫が発生するのは土が原因によることが多いのですが、水耕栽培であればほとんど虫の心配がありません。
・インテリ性に優れている
透明なガラス容器を使用しているので、シンプルでモダンな印象を与え、和洋どんなお部屋にも合わせることができます。
水だけで育てる観葉植物ブランド「WOOTANG(ウータン)」では、水耕栽培のモンステラをオンラインショップで販売しています。
4、水耕栽培でモンステラを育てる時のコツ
定期的な「根洗い」で古い根を洗い落とす
モンステラは根の新陳代謝がとても盛んで、水耕栽培では新しい根を生やす際に、古い根を腐らせて落とします。この古い根が水の中に溜まってしまうと、水質悪化の原因となり根腐れをしてしまう可能性があるので、定期的に取り除きましょう。
器の中の水を交換するだけでなく、モンステラは定期的に根洗いをすると、古い根が取り除けて、新しい根の成長を促進すことができるのでおすすめです。
根洗いのコツは、流水を根にかけながら、腐った根(黒く柔らかくなっている根)を指で軽くこするようにして洗い落とします。この時、新しい根(白い根)が傷つかないように注意しましょう。
「葉水」で潤いを与える
熱帯原産の観葉植物を室内で育てる場合は空気が乾燥しがちになるので、葉水は重要なケアのひとつになります。季節に合わせた適切なタイミングで葉水を行い、美しい姿を楽しみましょう。
・乾燥防止:葉の表面に潤いを与えて、乾燥から守ります
・防虫予防:ハダニなどの害虫は湿気を嫌うため防虫予防の効果があります
・光合成の促進 – 葉の表面に溜まったホコリを洗い流し、光合成を促します
葉水の頻度は、1日1回、午前中に行うのがおすすめです。特にエアコンをつける夏や冬は部屋が乾燥しがちになるので毎日行うと効果を発揮します。梅雨の時期や雨の日など湿度が高い時は不要です。
・ムラなく広範囲に広がる霧吹きを使用する
・葉の表面だけなく、裏側にも水をしっかりと吹きかける
水道水を使用すると、乾いた後に白い跡(カルキ)が残ることがあります。気になる場合は柔らかい布で優しく拭き取りましょう。落ちない場合は市販の葉面洗浄剤を使用するとよいでしょう。
成長期に肥料を吹きかける
植物を大きく成長させたい場合は、4〜10月の成長期に、肥料や活力剤をあげましょう。水耕栽培では肥料や活力剤を水の中に直接入れてしまうと、根が肥料焼けしてしまい、腐ってしまうことがあります。植物は葉からも栄養を吸収できるため、葉の裏表に吹きかける葉面散布がおすすめです。
・適期:成長期の4〜10月が肥料を与えるベストシーズンです
・肥料の種類:観葉植物用の肥料、活力剤を葉面散布する
・頻度:肥料は2週間に1回程度、活力剤は1週間に1回程度
・注意点:水の中には肥料や活力剤が入らないように注意しましょう
肥料や液体肥料は、市販されている葉面散布用(スプレータイプ)を使用するか、液体肥料を水で薄めて散布してもよいでしょう。液体肥料を自分で水で薄める時は、必ず肥料の説明書に書いてある通りに希釈してから使用してください。肥料の濃度が濃くなってしまうと植物が弱ってしまうことがあるので注意してください。
モンステラは恋愛運や金運アップの効果があり、ギフトとしても最適な植物です。丈夫でとても育てやすいので、ぜひお部屋のインテリアグリーンとして取り入れて、その魅力を体験してみてください。
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【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。
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