パキラを種から育てる方法|水耕栽培での種まきと発芽のコツ

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2026年10月19日

パキラは、種から育てることができる観葉植物です。新鮮な種なら早ければ2〜3日、通常は1週間ほどで芽が出て、10日ほどで双葉が開きます。種から育てた株(実生:みしょう)は、根元がぷっくりと太るのが魅力です。

この記事では、水耕栽培の観葉植物を専門に扱うWOOTANG(ウータン)が、パキラの種まきから発芽、水耕栽培に移すまでの手順を写真つきで紹介します。種の入手方法や発芽に適した温度、発芽後の管理まで、初めての方にもわかるように解説します。

パキラを種から育てる基本

パキラの種は、水を吸わせてから水苔の上で発芽させ、苗になったら水耕栽培に移すと、土を使わずに育てられます。まずは全体の流れと目安を確認しましょう。

パキラの種の水耕栽培

種から育てる流れと日数の目安

ステップ作業日数の目安
①吸水種を水に浸けて吸水させる2日間
②発芽水苔の上に並べて芽を出させる2〜3日〜1週間ほど
③苗を育てる水苔の上で苗を育てる発芽から約10日で高さ10cmほど
④水耕栽培へ移す種の殻を取り、水耕栽培の器に移す移してから2週間で高さ30cmほど

種から育てた株の特徴

  • 根元がとっくりのようにぷっくり膨らむ
  • 挿し木の株より幹が太くなりやすい
  • 成長が早く、大きく育ちやすい
  • 何年も育てると、花が咲くこともある

パキラの種の入手方法と時期

パキラの種は、園芸店ではあまり見かけません。入手方法と、種まきに適した時期を紹介します。

パキラの種

種の入手方法

パキラの種は、フリマアプリなどで購入するのが一般的です。パキラの実が熟すのは8〜10月ごろで、種が手に入りやすいのは8〜11月です。

新鮮な種を選ぶ

パキラの種は、収穫してから半月〜1か月ほどで鮮度が落ち、発芽しにくくなります。購入するときは収穫日を確認し、届いたらできるだけ早く種まきをしましょう。

種まきに適した時期と温度

種まきは、室温が25〜30℃ほどになる8〜9月が最適です。冬に種まきをする場合は、容器をビニール袋で覆うなどして、暖かさを保ちましょう。

パキラの種まきの手順

ここからは、WOOTANGで実際に行った種まきの手順を紹介します。

材料の準備

  • パキラの種
  • 水苔(みずごけ)
  • 種を浸ける容器と、重し用のお皿
  • 発芽用の浅い容器
  • 水耕栽培用の器と輪ゴム

①種を吸水させる

容器に種を入れて水を注ぎ、2日間浸けて吸水させます。種は水に浮きやすいので、お皿などで重しをして沈めておきましょう。

パキラの種を吸水させている様子
パキラの種が入った容器に重しのお皿を乗せている様子
パキラの種を水に沈めている様子

②水苔の上に種を並べる

吸水して殻が割れてきたら、発芽の準備ができたサインです。

パキラの種が吸水で割れてきている様子

水苔を水に浸けてもどし、軽く絞ってから容器に敷き詰めます。

水苔を水を張ったボウルに入れている様子
容器の中に水苔を入れている様子

殻が割れた面を下にして、水苔の上に種を並べます。

水苔の上にパキラの種を並べていく様子

③水の高さを1〜2cmに保つ

容器の水の高さは1〜2cmほどに保ちます。水が多すぎると種が腐りやすくなるので注意しましょう。

パキラの種を入れた容器の最適な水の量を指し示している様子

④半日陰に置いて発芽を待つ

容器は直射日光の当たらない半日陰に置きます。3〜4日に1回、水苔が乾かないように上から水をかけましょう。

種を半日陰に置いて発芽させている様子
パキラの種に水をかけている様子

早ければ2〜3日、通常は1週間ほどで芽が出ます。発芽から10日ほどで、高さ10cmほどの苗に育ち、双葉が開きます。

パキラの種が発芽した様子

発芽した苗を水耕栽培に移す方法

苗が高さ10cmほどに育ったら、水耕栽培の器に移します。

苗を取り出して殻を取る

水苔から苗をやさしく引き抜き、根元に残っている種の殻を取り除きます。

パキラの苗を引き抜いている様子
パキラの苗から種の殻を取っている様子
パキラの苗を取り出した様子

苗を器にセットする

苗はまだ細くて倒れやすいので、数本を輪ゴムでまとめて固定します。水耕栽培の器に入れ、根の半分程度が浸かるまで水を入れましょう。茎は水に浸けないようにします。

パキラの苗を輪ゴムで止める画像
水耕栽培用の容器にパキラの苗を入れて水を入れている様子
パキラの苗の根が水に浸かっている様子
パキラの苗を水耕栽培している様子

2週間後の様子

水耕栽培に移してから2週間で、高さ30cmほどに育ちました。

種を水耕栽培して2週間後のパキラ
パキラの葉

<育て方の動画はこちら>

発芽後の苗の管理

種から育てたばかりの苗は、大きな株より水が汚れやすく、環境の変化にも敏感です。苗のうちは、次の管理を心がけましょう。

項目苗のうちの管理
水替え3〜4日に1回、水をすべて替えて容器も洗う
夏(30℃を超える日)1日おきに水を替える
置き場所レースカーテン越しの明るい場所。直射日光は避ける
温度冬は10℃以上をキープ。夏は風通しのよい場所に置く
葉水霧吹きで葉に水をかけて乾燥を防ぐ
肥料規定より薄めた液体肥料を葉面散布する

苗が太く育ってきたら、ふつうの水耕栽培の管理(週1回の足し水、2〜3週間に1回の水替え)に切り替えます。

【関連記事】パキラの水耕栽培|育て方と水の量、根腐れ対策

まっすぐ育てるコツ

苗は光の方向に向かって伸びるため、同じ向きのまま置いていると傾いて育ちます。ときどき器を回して、まんべんなく光を当てましょう。枯れた葉や、茶色く傷んだ根はこまめに取り除きます。

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種から育てるのは楽しいですが、すぐにパキラを飾りたい方には、水耕栽培用に根を育てたWOOTANGのパキラがおすすめです。高さ20〜25cmのMサイズと30〜50cmのLサイズがあり、ガラスの器と木製のふたがついたセットと、株のみから選べます。

水耕栽培のパキラ
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よくある問題と対処法(Q&A)

パキラを種から育てるときによくあるお悩みをまとめました。

Q:1週間たっても芽が出ません

A:主な原因は、種の鮮度と温度です。収穫から時間がたった種は発芽しにくくなります。また、室温が低いと発芽までに時間がかかるので、25℃前後を保つようにしましょう。種がぶよぶよに柔らかくなっていたら腐っているので、取り除きます。

Q:水が濁りやすいのですが、原因は何ですか?

A:種の殻や、傷んだ根から雑菌が増えています。水苔から移すときに殻をしっかり取り除き、苗のうちは3〜4日に1回、容器ごと洗って水を替えましょう。

Q:葉が黄色くなってしまいました

A:直射日光による葉焼けや、寒さ、水の汚れが考えられます。明るい日陰に移し、水を替えて様子を見ましょう。下の葉が1〜2枚黄色くなるのは、自然な新陳代謝の場合もあります。

【関連記事】パキラが枯れる原因|水不足の症状と葉が黄色くなるときの対処法

Q:成長が止まってしまったように見えます

A:秋から冬にかけて気温が下がると、成長がゆっくりになります。葉や茎にハリがあれば心配いりません。10℃以上を保ち、春を待ちましょう。

Q:肥料をあげる必要はありますか?

A:種には栄養がたくわえられているので、発芽してすぐは肥料はいりません。苗が育ってきたら、規定より薄めた液体肥料を葉面散布しましょう。肥料は水に直接入れないようにします。

Q:種から育てたパキラは花が咲きますか?

A:種から育てた株は、何年も大きく育てると花が咲くことがあります。挿し木の株は花が咲きにくいとされています。

Q:水耕栽培で育てた苗を土に植えても大丈夫ですか?

A:植え替えはできますが、水の中で育った根が土に慣れるまで、明るい日陰でしばらく様子を見る必要があります。

まとめ

パキラは、新鮮な種と暖かい温度があれば、水苔と水だけで発芽させて育てられます。

種の準備

  • 種は収穫から半月〜1か月以内の新鮮なものを選ぶ
  • 種まきは室温25〜30℃の8〜9月が最適
  • 2日間水に浸けて吸水させる

発芽と水耕栽培への移行

  • 水苔の上に殻が割れた面を下にして並べ、水の高さは1〜2cm
  • 早ければ2〜3日、通常は1週間ほどで発芽する
  • 高さ10cmほどになったら殻を取り、水耕栽培の器に移す

苗の管理

  • 苗のうちは3〜4日に1回、容器ごと洗って水を替える
  • レースカーテン越しの明るい場所に置き、ときどき器を回す
  • 冬は10℃以上をキープ

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この記事を書いた人

中島大輔
WOOTANG代表/植物アーティスト
植物を育てる中で、水やりの手間や水やりを忘れて枯らしてしまう不安、虫の心配をなくしたいという思いから2020年5月に、水だけで育てるインテリア観葉植物ブランド「WOOTANG」を立ち上げる。植物アーティストとしても活動し、国内外の芸術祭でも発表している。
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