水耕栽培に関する記事
アボカドの種の水耕栽培

アボカドの種の水耕栽培|ほぼ100%の成功率!失敗しない育て方のコツを解説

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年9月14日

食べ終わったアボカドの種を捨てるのはもったいない!実は、アボカドの種は水耕栽培で簡単に育てることができ、観葉植物として楽しむことができます。今回は、アボカドの種を水耕栽培で発芽させて育てる詳しい方法をご紹介します。初心者でも失敗しないコツやポイントも合わせて解説するので、ぜひチャレンジしてみてください。

本記事でこれから教える「アボカドの水耕栽培」で大切なポイント
  • 室温20℃以上を保つことで発芽率が向上
  • 完熟したアボカドの種を使用する
  • 種の底部分を5mm程度カットして水の吸収を促進
  • 種の皮を完全に除去して芽の成長を妨げないようにする
  • 楊枝は使わずコットンで発根させてから容器に移行
  • 直射日光を避けた明るい場所で管理する

 

1、アボカドの種の水耕栽培とは?

アボカドの水耕栽培とは、土を使わずに水だけでアボカドの種を発芽させて育てる方法です。室内で手軽に始められ、発芽から成長までの過程を観察できるため、お子様の自由研究や室内のインテリア植物としても人気があります。

アボカドの種の水耕栽培を始める時期

アボカドの水耕栽培

アボカドの水耕栽培は室内であれば1年中始めることができますが、すぐに発芽させるには室温が20℃以上あることが好ましいです。10〜20℃でも発芽することがありますが、通常より時間がかかってしまう場合があります。

おすすめの最適な時期は、自然に室温が20度以上になりやすくて日照時間が長い4〜10月頃です。20度を下回ってしまう時期は、暖房などで室内の温度を調整して育ててください。

 

水耕栽培に適したアボカドの選び方

水耕栽培に最適なアボカドを選んでいる様子

水耕栽培を成功させるためには、できるだけ完熟したアボカドを選ぶことが大切です。以下のポイントを参考に選びましょう。

完熟したアボカドの見分け方
  • 皮が黒っぽく、少し柔らかい状態
  • 軽く押してわずかに弾力がある
  • ヘタの部分が自然に取れる程度に熟している

 

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
スーパーなどでアボカドを購入したら、冷蔵庫には入れないで常温で保管しましょう。冷蔵庫に入れると、アボカドが休眠してしまい、発芽率が落ちてしますので注意しましょう。

 

完熟したアボカドの選び方や未熟なアボカドを購入した場合の追熟の方法は以下の記事を参考にしてください。

 

2、アボカドの種を水耕栽培で育てる方法

必要な材料と道具

【基本の材料】

・アボカドの種:1個
・コットン(化粧用コットンでOK)
・ビニール袋(小さいサイズ)
・水耕栽培用のガラス容器

【必要な道具】

・包丁、まな板
・食器用洗剤
・毛抜き(またはピンセット)

 

①種を取り出す

アボカドから種を取り出している画像

まず、スーパーなどで買ってきたアボカドから種を取り出します。縦に包丁をぐるりと一周させて切り込みを入れます。この時、アボカドの種に包丁が当たって傷つけない様に注意しましょう。アボカドを半分に分けたら、スプーンを種と果肉の間に差し込み、すくい上げるように取り出します。

WOOTANG代表・中島
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包丁で種を傷つけてしまうと、インテリアとして見た目が悪くなってしまうので、できる限り傷つけないように慎重に取り出しましょう。

 

アボカドの種を綺麗に取り出す方法は以下の記事を参考にしてください。

 

②アボカドの種をよく洗う

アボカドの種を食器用洗剤で洗っている様子

種を取り出したら、食器用洗剤でよく洗って果肉を落としましょう。果肉には発芽を止める成分が入っているので(果肉に包まれた種が発芽しないのはそのためです)、食器用洗剤をつけたスポンジでゴシゴシ洗って、果肉をしっかりと落としてください。

WOOTANG代表・中島
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アボカドの果肉には油分が含まれているので、お湯を使って食器用洗剤で洗うと、果肉が取れやすくなりますよ。

 

③種の底部分を切る

アボカドの種の底部分を包丁で切っている様子

果肉をしっかりと取ったら、種の底部分(お尻部分)を少しだけ包丁で切りましょう

こうすることで、切った断面から、種が水をしっかりと吸い上げるようになり、根が生えやすくなります。ここが、根を生やすして発芽させるための最大のポイントです。切りすぎると種が腐る原因になるので、5mm程度の薄切りに留めてください。

 

④種の皮をむく

アボカドの種の皮を毛抜きで剥いている画像

次に、毛抜きなどを使って、種の皮を剥いていきます

種の皮を剥かずに、皮で覆われたままの状態で水栽培すると、種から発芽した時に、皮が邪魔をして、芽の成長を止めてしまうことがあります。そのため、皮を全部、綺麗に剥ぐことが大切です。ここが、発芽させるための大事な第2のポイントです。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
アボカドから種を取り出したら、なるべく早く皮をむきましょう。時間が経つと、皮が乾燥して剥きずらくなってしまうことがあります。完熟していないアボカドは皮がむきずらいので、その時は皮が付いた状態のまま、次の⑥のステップまで進み、皮がやわらかくなってきたらむいてください。

 

⑤コットンの上に種を置く

アボカドの種をコットンの上に置いている画像

コットンを水でたっぷりと湿らせたら、中央にくぼみを作ってお椀のような形にしてください。このくぼみに、包丁で切った面を底にしたアボカドの種を置きましょう。この時、アボカドの種とコットンの間には、少し空間を作ってください。この空間があることで、根が曲がらずに、真っ直ぐに生えてくることができます。

 

⑥2〜3週間、袋に入れて発根させる

アボカドの種を袋に入れて発根を促している画像

種とコットンをビニール袋の中に入れて、発根を促します。この時、カビが生えるのを防止するため、ビニール袋のフタは閉じずに開けておき、直射日光の当たらない明るい場所に置いてください。コットンが乾いたら水を足し、常に湿った状態を保ちましょう。コットンが乾燥した状態になったまま、種を放置すると発芽しなくなることがあるので注意してください。水足しの目安は(時期によりますが)3〜4日に1度、袋の中をチェックして水を足しましょう。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
ビニール袋に入れたアボカドの種を保管しておくおすすめの場所は、冷蔵庫のドア(もしくは側面)です。マグネットなどを貼り付けておくと、水やりを忘れるのを防止できます。

 

⑦発根したら袋から取り出す

アボカドの種が発根した画像

アボカドの種が発根して、根が2〜3cm程度生えてきたら袋から取り出してください。室温が20℃以上であれば、1〜2週間程度で種が割れて、2〜3週間程度で根が出てきます。(20℃以下の場合、発根するまで1〜2ヶ程度月かかる場合があります)

 

⑧水耕栽培用の容器で育てる

アボカド専用の水耕栽培容器で種を育てている画像

根が2〜3cm程度出てきたら、水耕栽培用の容器に移動させて育てましょう。この時、必ず根の一部が水に浸かるように水量を調整しましょう。アボカドの種の水耕栽培では、根の一部が水に浸かっていれば生育するので、種全体を水に沈める必要はありません。

 

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WOOTANGで販売しているアボカド栽培容器

 

 

⑨明るい場所に置いて育てる

アボカドの種を専用容器で育てている画像

窓辺などの明るい場所に置いて育ててください。常に根の一部が水に浸かった状態を保つように、水が減ったら、水を継ぎ足しましょう。(水足しの目安:3〜4日に1度程度)

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
種は直射日光が当たらない明るい場所で育てましょう。直射日光が当たると、水温が急上昇してしまい、枯れてしまう場合があります。レースのカーテン越し程度の光が理想的です。

 

⑩器の水を交換する

アボカドの種の容器の水を交換している画像

週に1度程度、器の水を全部交換しましょう。新鮮な水で育てた方がアボカドは早く成長します。また、明るい場所で育てると、器の中に緑色の藻が生えることがあります。アボカドの種の生育には問題ありませんが、見かけが悪くなるので、よく洗い流してください。

 

⑪発芽する(1〜2ヶ月後)

水耕栽培のアボカドの種が発芽した様子

種の状態で1ヶ月程度、育てると発芽します。(気温が20℃を下回ると発芽までに2ヶ月以上かかる場合もあります)発芽すると、アボカドの種がたくさん水を吸収するので、、水切れしないように注意しましょう。

 

【育て方を解説した動画】

 

3、よくある失敗とその対策(Q&A)

Q.アボカドの種からなかなか根が出てきません。原因は何でしょうか?

A. 大部分の原因は温度不足で、20度以下の環境では根がなかなか出ません。室温を20度以上に保つことが最も重要です。その他の原因として水質の悪化があり、3〜4日に1度は水を足して、1週間に1度は新鮮な水に交換してください。また、果肉が残っていると腐敗の原因となるため、食器用洗剤で念入りに洗浄することも大切です。

 

Q. アボカドの葉が黄色くなってきました。原因は何でしょうか?

A. 葉の黄変は主に光不足が原因です。より明るい場所に移動してください。またアボカドが大きく成長してから、葉が黄色くなった場合、栄養不足の可能性もあります。月1〜2回薄めた液体肥料を与えると改善されます。

 

Q. 種を発根させる時、容器や種にカビが生えてしまいました。対処法を教えてください。

A. カビは湿度が高すぎることが主な原因です。風通しの良い場所に移動し、袋の口は開けたままにしてください。水を足す時、袋の中に残った古い水は捨てて、新しい水を入れてください。また、冬は暖房器具の近くなど温度が高すぎる場所は避けましょう。

 

Q.アボカドの種が発根したのですが、何週間待っても発芽しません。失敗でしょうか?

A. アボカドの発芽には個体差があり、気温が低い時期は2〜3ヶ月かかることもあります。品種によっても発芽期間が異なるため、20℃以上の室温を保ちながら根気よく待ちましょう。3ヶ月以上変化がない場合は、新しい種でやり直すことをおすすめします。

 

Q. 成長して種が取れてしまいました。大丈夫ですか?

A. 種が自然に取れるのは正常な成長過程で、根がしっかりと発達し種からの栄養に頼らなくなった証拠です。全く問題ありませんので、これまで通り水の交換と光の管理を続けてください。種が取れたタイミングで液体肥料を与え始めるのも良いでしょう。

 

Q. 肥料は必要ですか?どのタイミングで与えればいいでしょうか?

A. 種が残っている状態では肥料は不要で、種に含まれる栄養で十分成長できます。種が取れた後に観葉植物用の液体肥料を規定の半分から3分の1程度に薄めて、月1〜2回水交換のタイミングで与えてください。濃すぎると根を傷めるので注意が必要です。

 

Q. 水耕栽培で育てたアボカドの種を土に植え替えできますか?

A. 水耕栽培で育てたアボカドは土に植え替え可能です。根が10cm以上伸びたら、水はけの良い培養土を入れた鉢に移しましょう。植え替える際は根を傷つけないよう注意し、種の上半分は土の表面に出るように植えてください。植え替え後はたっぷりと水やりをし、しばらくは直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
アボカドは水栽培でも大きく成長させることができ、長期間の栽培が可能です。土に移行させるのはリスクも伴いますので、水耕栽培のまま育てるのがおすすめです。

 

4、まとめ

アボカド水耕栽培は、食べ終わった種を有効活用できる環境に優しい栽培方法です。初心者でも簡単に始められ、室内で1年中楽しむことができます。

成功のための重要なポイント

  • 室温20℃以上を保つことで発芽率が向上
  • 完熟したアボカドの種を使用する
  • 種の底部分を5mm程度カットして水の吸収を促進
  • 種の皮を完全に除去して芽の成長を妨げないようにする
  • コットンで発根させてから水耕栽培容器に移行
  • 直射日光を避けた明るい場所で管理する

日常の管理のポイント

  • 3~4日に1度の水足しで常に根が水に浸かった状態を維持
  • 週1回の水交換で新鮮な水を保つ
  • 発芽まで1~2ヶ月程度の時間が必要

よくある失敗と対策

温度不足、水質悪化、カビの発生などの問題も、適切な環境管理で予防できます。種が自然に取れるのは成長の証拠で、その後は液体肥料を与えて長期栽培が可能です。

アボカド水耕栽培は、観葉植物として長く楽しめ、土への植え替えも可能。エコでおしゃれな室内ガーデニングの第一歩として、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

 

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