【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2026年2月25日
富貴蘭(フウキラン)という名前を聞いたことはあるでしょうか。初夏に純白の花を咲かせ、夜には甘い香りをやわらかく漂わせるこのランは、江戸時代から将軍や大名に愛されてきた日本の伝統園芸植物です。コレクターの間では数万円から数十万円の値がつく品種も存在し、「なぜこんなに高いの?」と驚かれることも少なくありません。一方で、「育ててみたいけど難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、富貴蘭の基本知識から人気の種類、花言葉、値段の理由、そしてWOOTANGが提案する水耕栽培での育て方まで、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説します。
1、富貴蘭とは

富貴蘭の基本情報
富貴蘭(ふうきらん)とは、日本に自生するフウラン(風蘭)の中から、葉や花に特徴的な変異が見られる個体を選別・園芸品種化したものの総称です。学名は Neofinetia falcata で、英語では「Samurai orchid(サムライオーキッド)」や「Fukiran」と呼ばれることもあります。ランの仲間の中でも日本固有種であり、その気品ある姿から海外の蘭愛好家にも注目されています。
自然界では、関東南部から西の地域を中心に、樹木の幹や岩肌に根をはわせながら生育する着生植物です。着生植物とは、土に根を張るのではなく、木や岩などの表面に根を付着させて生育するタイプの植物のことを指します。エアプランツや多くの洋ランと同じ仲間で、空気中の水分や養分を根から少しずつ吸収するため、乾燥にも比較的強い特性があります。
草丈は10〜20cm程度とコンパクトで、肉厚でやや硬さのある葉が左右交互に規則正しく並びます。初夏(6〜7月ごろ)になると、葉の脇から短い花茎を伸ばして白い小花を3〜5輪ほど咲かせます。
花の後ろには「距(きょ)」と呼ばれる細長い突起があり、これも富貴蘭ならではの特徴のひとつです。特に夕方から夜にかけて、甘く上品な香りが際立ちます。
富貴蘭の歴史と「伝統園芸植物」としての地位
富貴蘭が日本で特に珍重されるようになったのは、江戸時代の中ごろのことです。徳川11代将軍・家斉が熱狂的な愛好家として知られており、江戸城内にフウランの栽培棚を設けていたと伝えられています。将軍の趣味が広まるにつれ、諸大名たちもこぞって変わり種の株を集め、参勤交代の折に将軍へ献上したといいます。当時は鉢の上に金網のカゴをかけ、直接手を触れないよう大切に管理し、鑑賞の際には息がかからないよう口に白紙をくわえたとも伝わっています。それほどまでに格式と価値を持つ植物として扱われてきたのが富貴蘭です。
こうした江戸時代に流行した園芸植物は「古典園芸植物」あるいは「伝統園芸植物」と呼ばれており、オモト・椿・アサガオ・長生蘭などと並んで、富貴蘭もその代表格として位置づけられています。単なる植物の鑑賞にとどまらず、葉の模様や根の色、株姿の全体的なバランスまでをひとつの芸術として評価するのが富貴蘭の世界の特徴です。葉・花・根のすべてを愛でる「総合芸術」とも表現されています。
2、富貴蘭の種類と人気品種

富貴蘭の「芸」とはなにか
富貴蘭の世界では、葉や根に現れる変異のことを「芸(げい)」と呼びます。この芸の種類と美しさが、品種の価値を決める大きな指標となっています。覆輪(ふくりん)・縞(しま)・虎斑(とらふ)・曙芸(あけぼのげい)・中透け・豆葉(まめば)などが主な芸の種類で、それぞれに独特の美しさがあります。
覆輪とは葉の縁まわりに白や黄色い斑が入るもの、縞は葉の縦方向に線状の斑が入るもの、虎斑は横縞状の模様が現れるものです。中透けは葉の中央部分が白くなるもので、株全体が光を透かすような輝きを放ちます。豆葉は葉が短く詰まった小型の品種で、盆栽的な趣があります。花の色の変化も豊富で、一般的な白花のほかに、赤花・緑花・アイボリーなどのバリエーションがあります。
また根の色も鑑賞の対象であり、泥根・青根・ルビー根(根先が赤くなるもの)など、根によっても個体の価値が変わります。こうした多面的な審美眼こそが、富貴蘭の奥深さと言えるでしょう。
人気の品種紹介
富貴蘭の品種数は非常に多く、長い歴史の中で数えきれないほどの銘品が生まれてきました。その中から特に人気の品種をいくつかご紹介します。
卑弥呼(ひみこ)は、葉に黄緑色の斑が大きく入る覆輪系の品種で、名前の力強さと葉の美しさが相まって人気を集めています。初心者にも比較的入手しやすい価格帯の品種のひとつです。
花衣(はなごろも)は虎斑系の代表的な品種で、葉面に現れる虎斑模様が見事です。品種名の優雅さも手伝って、贈り物としても人気があります。
貴明殿(きめいでん)は縞物系の品種で、深い緑の葉に入る縞模様が上品な雰囲気を醸し出します。株姿の整い方が美しいことでも知られています。
なお、富貴蘭の品種の中には数十万円以上の値がつく超高級品もあります。有名な銘品「羆(ひぐま)」は過去に数百万円規模の取引記録があるとされており、富貴蘭コレクターの間では「一株で家一軒が買える」とも言われるほどです。
3、富貴蘭の花と花言葉
富貴蘭の花の特徴
富貴蘭の花は6〜7月ごろに咲き、真っ白で清楚な花弁が印象的です。花の大きさは直径2〜3cm程度と小ぶりですが、複数輪が集まって咲く姿はとても可憐で美しいものがあります。花弁の後ろに細長く伸びる距(きょ)は3〜5cmほどもあり、フウランの学名 falcata(鎌形の)もこの形状に由来しています。
特に魅力的なのは香りです。夕方以降に強まる甘い芳香は、部屋全体をやさしく包み込むほどで、「夜に最も美しく香るラン」として愛好家に親しまれています。白花が一般的ですが、赤花・緑花・アイボリーなどの花色を持つ品種も存在しており、希少な花色の株は特に高い人気を誇ります。
富貴蘭の花言葉
富貴蘭の花言葉は「君子の風格」「清廉」「清純な心」などとされています。古来から将軍や貴族に愛でられてきた歴史が、こうした格調高い言葉に結びついているのでしょう。また、香りの美しさや白い花の清潔感から「清廉」という言葉が与えられているとも言われています。
ランの仲間全体には「純粋な愛」「美しい女性」といった花言葉も多く、富貴蘭もその流れを受け継いでいます。品のある姿と甘い香りから、大切な方への贈り物として選ばれることも多く、誕生日・結婚祝い・新築祝いなど特別なシーンにも喜ばれます。
4、富貴蘭はなぜ高い?値段と人気の理由
富貴蘭の値段の相場
富貴蘭の値段はピンからキリまで、入門レベルの株であれば1,000〜5,000円程度から購入できます。一方で中級品は5,000〜3万円、上級品になると数十万円〜数百万円という世界です。同じ品種でも、芸の出方が濃いか薄いか、株の勢いがあるか、複数本立ちになっているかなどによって価格は大きく変わります。
WOOTANGで販売している水耕栽培の富貴蘭は5,500円(税込)で、初めて富貴蘭を育てるという方にも手が届きやすい価格設定となっています。コンパクトなガラス器とセットになっており、届いたその日からインテリアとして飾れる点が特徴です。

なぜ富貴蘭はそんなに高いのか
富貴蘭の価格が高くなる最大の理由は、「増殖のスピードが非常に遅い」ことにあります。富貴蘭は1株から年に1〜2本しかバック(脇芽)を出さないため、人気品種でも一気に数を増やすことができません。需要に対して供給が追いつかない構造が、価格を押し上げる大きな要因です。
また、野生からの新品種発見は極めて稀であり、銘品とされる株は「一点物」に近い希少性を持っています。こうした希少性に加えて、江戸時代から続く伝統園芸としての文化的価値やコレクター市場での需要が相まって、希少品種には驚くほどの高値がつくのです。愛好家にとっては植物であると同時に「美術品」のような位置づけであり、年単位・十年単位で株を育て、芸の状態を高めていくことに喜びを見出す方も多くいます。
5、水耕栽培の富貴蘭がおすすめの理由

従来の育て方の課題
伝統的な富貴蘭の育て方は、水苔や蘭棚を使い、屋外で管理するのが基本です。水やりのタイミングや遮光の加減、風通しの管理など、細かい配慮が必要なため、「難しそう」「失敗しそう」と感じて敬遠してしまう方が少なくありませんでした。また、土や水苔を使う栽培では、コバエなどの虫が発生することもあり、室内で育てるには少し抵抗を感じる方もいるでしょう。
WOOTANGの水耕栽培の富貴蘭の特徴

WOOTANGの富貴蘭は、農業の水耕栽培技術を応用して開発した独自の栽培方法を採用しています。土は一切使用せず、器に水を入れるだけで育てられる設計です。根が石の中でも腐りにくい状態に調整されており、「水耕栽培なのに根腐れしにくい」という点が従来の方法と大きく異なります。
透明なガラス器を使うため、水の残量もすぐにわかります。水が減ってきたら足すだけという管理のシンプルさは、忙しい日常を送る方にも無理なく継続できる仕組みです。
水耕栽培の4つのメリット

水耕栽培で富貴蘭を育てることには、従来の育て方にはない大きなメリットがあります。まず管理がシンプルで、水やりは週数回、減った分を足すだけです。春から夏の成長期は週2〜3回、秋から冬は週1回程度が目安で、水の量を目視で確認できるので、水切れの心配がほとんどありません。
次に、虫が発生しにくいことも大きな利点です。土を使わないので、コバエや害虫の卵が潜み込む場所がなく、殺虫剤を使う必要もありません。キッチンやダイニング、寝室など、家中どこにでも安心して置けます。また、土ぼこりが出ないため清潔感があり、マンションのリビングや在宅ワークのデスクサイドなど、生活空間にもすっきりと馴染みます。
旅行中も安心というのもポイントです。多めに水を入れておけば、数日間は補水不要で管理できるため、週末の外出や短期の旅行程度であれば問題ありません。土栽培と違い、水切れで枯れてしまうリスクが格段に低くなっています。

6、水耕栽培での富貴蘭の育て方

置き場所と光の与え方
富貴蘭を室内で育てる際に最も重要なのが置き場所です。富貴蘭は明るい半日陰を好む植物で、直射日光が当たると葉焼けを起こして傷んでしまいます。理想的な置き場所は、レースのカーテン越しに柔らかな光が差し込む窓辺です。南向きの窓辺であれば午前中の光が最も適していますが、東向きの窓でも十分に育てることができます。
水耕栽培では特に、夏場に直射日光が水面に当たると水温が急激に上昇して根を傷める原因になります。そのため、夏は窓から少し離れた明るい室内に置くか、遮光カーテンを活用して水温が上がりすぎないようにすることが大切です。
エアコンや暖房の風が直接当たる場所は避けてください。植物が急激な乾燥にさらされると、葉先が枯れ込んだり株が弱ったりする原因になります。扇風機やサーキュレーターで緩やかに空気を循環させてあげると、病害虫の予防にもなります。
温度管理と季節ごとの注意点
富貴蘭の生育適温はおよそ15〜30℃です。室温が10℃前後であれば問題なく管理できますが、5℃を下回ると凍傷のリスクが出てきます。冬場は暖房のかかった明るい室内で管理してください。窓辺は昼間は暖かくても、夜間から朝方にかけては冷気で急激に冷え込むことがあります。夜間は窓から離れた場所に移動させることで、低温障害を防ぐことができます。
7、水耕栽培での肥料の与え方
基本は肥料不要
水耕栽培で育てる場合、基本的に肥料は与えなくても育てることができます。水の中にはもともと植物が必要とする微量の栄養素が含まれており、富貴蘭はそれを少しずつ吸収しながら生育します。ただし水耕栽培は成長がゆっくりで、大きく育てることよりも現状を美しく保つことに向いた栽培方法です。
肥料を与えたい場合の方法
もし植物を少しでも成長させたい、生育を助けたいという場合は、液体肥料を葉面散布する方法がおすすめです。希釈した液体肥料をスプレーボトルに入れて、葉の表と裏に月1〜2回程度かけてあげます。直接器の水の中に肥料を入れると根腐れの原因になりますので、必ず葉に向けてスプレーしてください。
施肥のタイミングとしては、植物が活発に動く春から夏(4〜9月ごろ)が適しています。特に5〜7月の生育旺盛な時期と、花が終わった後の9月ごろに施肥すると効果的です。冬場の休眠・成長緩慢期には肥料は不要ですので、与えないようにしましょう。
肥料濃度が濃すぎると葉焼けや根焼けの原因になりますので、ラン専用の液体肥料を使用し、規定倍率より薄めに作るくらいが安全です。
8、富貴蘭の耐寒性と冬越し
富貴蘭は意外と寒さに強い
富貴蘭は日本原産の植物ということもあり、洋ランと比べると寒さに対してある程度の耐性があります。屋外での伝統的な育て方では、無加温のフレームや軒下で冬越しさせるのが一般的で、最低気温0℃前後でも管理できると言われています。ただし水耕栽培の場合は、根が水の中に浸かった状態で管理するため、水が凍るほどの低温は厳禁です。冬は室温が安定して5℃以上保てる室内での管理が基本となります。
水耕栽培での冬越しのポイント
水耕栽培で冬を越す際は、なるべく暖かく明るい部屋の中で管理します。暖房を使う季節は室内が乾燥しがちになるため、定期的に葉に霧吹きで水をかけてあげる「葉水(はみず)」が効果的です。葉の潤いを保つことで、乾燥による葉先の枯れや病害虫の発生を予防できます。
冬場は植物の水分吸収量が落ちるため、水替えの頻度は週1回程度で十分です。夏場に比べて根が水をほとんど吸わない状態が続くこともありますが、過剰な補水をするよりも器内の水が底をついたら足す程度のゆったりしたペースで管理するほうがよい結果につながりやすいです。
富貴蘭は冬の寒暖差を経験することで春の新芽の力強さが増す性質もあります。加温しすぎず、かといって凍らせもしないという絶妙な温度管理が、長く健康に育てるための秘訣と言えます。

9、富貴蘭の12ヶ月の管理カレンダー
冬期(1月〜3月)の管理
1〜2月は富貴蘭にとっての休眠期にあたります。生育はほぼ止まった状態になるため、水やりは週1回程度の補水で十分です。水耕栽培の場合は室内の暖かい場所に置いて管理します。肥料は不要です。窓辺の冷気に注意し、夜間は窓から距離を置いた場所に移動させましょう。
3月になると気温が徐々に上がり始め、春の準備段階に入ります。根の動きが少しずつ活発になる兆しが見えてくることもあります。水替えを丁寧に行い、根の状態を確認しておきましょう。下旬ごろから補水の頻度を週2回程度に増やし始めると良いでしょう。
春期(4月〜6月)の管理
4〜5月は新芽が動き始め、富貴蘭の生育が一気に活発になる季節です。根も旺盛に伸び始め、植物全体に生命力があふれます。水の吸収量が増えるので、水切れに注意しながら週2〜3回の補水を心がけましょう。この時期から液体肥料の葉面散布を始めても良い時期です。
6〜7月は初夏の開花シーズンです。白い花と甘い香りをたっぷりと楽しんでください。直射日光が葉焼けや水温上昇を引き起こさないよう、置き場所に注意が必要です。梅雨の時期は湿度が高くなりすぎることがあるため、室内の空気が滞留しないように窓を開けたり、サーキュレーターを活用してください。
夏期(7月〜9月)の管理
盛夏(7〜8月)は生育が旺盛な一方で、高温が富貴蘭にとっての最大のリスクとなります。気温が35℃を超える日は、なるべく涼しい場所に置き、水替えの頻度を増やして器内の水温を下げることを優先してください。直射日光は避け、レースカーテン越しの間接光で管理します。
9月に入ると気温が落ち着き始め、富貴蘭も夏の疲れを回復しながら秋に向けての準備を始めます。開花が終わった株に対して、ここで一度液体肥料を葉面散布してあげると回復を後押しできます。水替えも引き続き定期的に行い、根の状態を整えておきましょう。
秋期から冬期(10月〜12月)の管理
10月は肥料を終了させ、水やりの頻度も徐々に減らしていく移行期です。気温が下がるとともに植物の吸水ペースも落ちるため、無理に水を足しすぎないように注意します。屋外に出していた方は、最低気温が10℃を下回るようになったら室内管理に切り替えましょう。
11〜12月は事実上の休眠準備期です。施肥は完全に行わず、補水も週1回程度に控えます。暖房の乾燥が気になる時期でもあるため、葉水(霧吹きで葉に水をかける)を定期的に行って葉の乾燥を防ぎましょう。この時期にしっかりと休ませることが、翌春の元気な芽吹きと花の美しさにつながります。
10、よくある問題と対処法(Q&A)
Q:富貴蘭の葉が黄色くなってきました。原因は何でしょうか?
A:葉が黄色くなる原因はいくつか考えられます。最も多いのが、直射日光による葉焼けです。特に夏の強い日差しが当たると、葉が黄色〜白色に変色してしまいます。置き場所をレースカーテン越しの明るい日陰に変えてみてください。次に考えられるのが根腐れです。水が古くなって濁っていたり、根が茶色くグズグズになっている場合は根腐れが進んでいる可能性があります。水替えをこまめに行い、傷んだ根は清潔なハサミで取り除いてください。
Q:富貴蘭の鉢はどんなものが適していますか?
A:伝統的な富貴蘭の鑑賞においては、楽焼の鉢や素焼き鉢が多く使われており、通気性の良い素材が好まれてきました。鉢の外側にも芸術的な絵付けが施されたものが多く、富貴蘭と鉢を一体として楽しむ文化があります。一方でWOOTANGの水耕栽培スタイルは、蘭を水を吸収する特殊な石に植え込み、ガラス容器の上で育てる方法で、インテリア的な観賞価値も高いです。
Q:富貴蘭の英語名・学名を教えてください。
A:富貴蘭(フウラン)の学名はNeofinetia falcata(ネオフィネティア ファルカタ)です。英語では「Samurai orchid(サムライオーキッド)」や「Wind orchid(ウインドオーキッド)」と呼ばれることがあります。近年は日本文化への関心の高まりとともに海外の蘭愛好家からの注目も集まっており、Fukiran(フウキラン)という名称がそのまま通じる場合も増えています。
Q:富貴蘭の販売はどこで購入できますか?
A:富貴蘭は東洋蘭専門の園芸店、山野草店、蘭展などで購入できます。オンラインではWOOTANGをはじめとする専門ECショップのほか、ヤフオクやメルカリなどのフリマ・オークションサービスでも取引されています。珍しい品種や高額な銘品を求める場合は、富貴蘭の展示会(蘭展)に足を運ぶのが確実です。初めての方には、育てやすさと価格のバランスが良い水耕栽培スタイルから始めることをおすすめします。
Q:富貴蘭に虫がついてしまいました。どう対処すればよいですか?
A:富貴蘭につきやすい代表的な害虫として、ナメクジとハダニがあります。ナメクジは夜間に活動して葉をかじるため、見つけ次第ピンセットなどで捕殺し、ナメクジ駆除剤を周囲に置くと効果的です。ハダニは乾燥した環境で発生しやすく、葉の裏側に小さな虫とその巣のような糸が見られます。葉水(霧吹きで水をかける)を定期的に行うことで予防できます。水耕栽培の場合は土を使わないため、コバエやキノコバエの発生はほとんどなく、虫のトラブル自体が少ないという利点があります。
Q:貴明殿や花衣など、特定の品種の富貴蘭を水耕栽培で育てることはできますか?
A:どの品種の富貴蘭も、基本的な育て方の原則は同じです。ただし、人気の高い銘品種(貴明殿・花衣・卑弥呼など)は繊細な管理が求められる場合もあるため、伝統的な水苔栽培に比べると水耕栽培が万能というわけではありません。WOOTANGの水耕栽培の富貴蘭は、水耕栽培に適した状態に仕立てられており、購入後すぐに育て始められますが、他の品種を自分で水耕栽培に移行させる場合は、根の状態を慎重に確認しながら行うことをおすすめします。
Q:富貴蘭の人気はなぜ続いているのですか?
A:富貴蘭が現代においても根強い人気を持つ理由はいくつかあります。まず、コンパクトなサイズゆえに限られたスペースでも多くのコレクションを楽しめること。次に、葉・花・根・鉢の全体を芸術作品として鑑賞するという、他の植物には見られない独自の審美世界があること。そして、稀少品種への投資的価値が存在すること。さらに近年は、伝統文化への再評価ブームや「和の美」への関心が高まっていること、SNSや動画プラットフォームでの発信により若い世代にも広がりを見せていること、なども人気持続の要因です。
11、富貴蘭の楽しみ方を広げる
富貴蘭コレクションの醍醐味
富貴蘭の魅力は、育てながら学べる深さにあります。一株から始めて、葉の枚数が増えていく様子や、子株(バック)が伸び始めた時の喜び、初めて花が咲いた朝の感動は、富貴蘭を育てた人だけが味わえる特別なものです。
慣れてきたら品種の違いに目を向けてみることをおすすめします。同じフウランでも、覆輪のもの・縞のもの・虎斑のもの・豆葉のものと、個性が全く異なります。2〜3品種を並べて飾るだけで、それぞれの「芸」の違いが際立ち、観賞する楽しみが格段に広がります。
伝統と現代のインテリアの融合
WOOTANGの水耕栽培富貴蘭は、伝統的な植物を現代のライフスタイルに合わせた新しいスタイルで楽しむための提案です。シンプルなガラス器の中で根が伸びる姿は、和の趣と北欧的なミニマルなデザインが不思議と調和し、和室にも洋室にも自然に馴染みます。
テーブルの片隅に一鉢置くだけで、その空間に凛とした気品が加わります。季節ごとに変化する葉の色艶、初夏の白い花、夜に漂う香り——富貴蘭は一年を通して「変化する美しさ」を楽しませてくれる、生きた芸術作品です。











