【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2026年5月11日
ギザギザした葉がモミジを思わせる独特の姿、台湾では「富貴樹」と呼ばれ縁起の良い植物として古くから愛されてきたポリシャス。観葉植物ファンのあいだでは「タイワンモミジ」という和名でも親しまれており、そのバリエーション豊富な品種と個性的な樹形が、インテリアグリーンとして高い人気を集めています。
育て方の基本さえ押さえれば意外と育てやすい植物ですが、「葉がぐったりしてきた」「葉が落ちてしまった」「寒さに弱いと聞いたけど冬越しはどうすれば?」など、悩みを抱える方も少なくありません。
この記事では、ポリシャスの基本的な特徴から人気の種類、土栽培の育て方、さらには土いらずで清潔に楽しめる水耕栽培の方法まで、初めてポリシャスを育てる方でも迷わずケアできるよう丁寧に解説します。日本で唯一の水耕栽培観葉植物専門ブランドWOOTANGの視点から、土栽培と水耕栽培を比較しながら、それぞれのメリットとコツをお伝えします。
第1章 ポリシャスとは?特徴と魅力

ポリシャスの基本情報
ポリシャスはウコギ科ポリシャス属(タイワンモミジ属)に分類される常緑の低木・高木の総称で、アフリカ・熱帯アジア・ポリネシアを中心に約80〜100種類以上が自生しています。「ポリシャス」という名前はギリシャ語の「ポリ(多い)」と「スキアス(影)」が語源で、森の中で葉を密集させて茂る姿がその由来とされています。和名の「タイワンモミジ」は、葉に細かい切れ込みが入ったモミジのような形状に由来するもので、特にフィリシフォリアやフルティコーサといった品種の葉の形が秋のモミジを連想させます。
生育適温は20〜30℃で、高温多湿の熱帯環境を好む植物です。暑さには非常に強い一方、寒さには弱く、気温が10℃を下回ると生育が急激に鈍化します。毒性の心配がない安全な観葉植物でもあるため、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して飾ることができます。
ポリシャスの魅力
ポリシャスの最大の魅力は、品種によって全く異なる葉の表情にあります。繊細なレースのように細かい切れ込みが入るフィリシフォリア、丸みのある可愛らしい葉のファビアン、蝶が舞うようなシルエットのバタフライ、白い斑入りで明るい雰囲気のマルギナータなど、同じ「ポリシャス」という名前でも品種ごとにまるで別の植物のような多彩な顔を持ちます。
株を長年育て続けると幹が太くなり、まるで盆栽のような風格ある樹形に育っていきます。インドアガーデニングの趣味として長く楽しめる点もポリシャスが愛される理由のひとつで、年月をかけて育てた株には唯一無二の個性が生まれます。
花言葉
ポリシャスの花言葉は「大切な思い出」です。森の中で葉を密集させながら自生するその姿から、幾重にも重なる思い出が積み重なるイメージが花言葉に込められたとも言われています。「大切な思い出」という温かいメッセージを持つことから、開業・開院のお祝いや新築祝い、記念日のプレゼントにも選ばれることが多い植物です。台湾では「富貴樹」と呼ばれ、開運招福・商売繁盛のシンボルとして現在も親しまれています。
第2章 ポリシャスの種類|フィリシフォリア、フルティコーサ、マルギナータ…人気品種を紹介
ポリシャスには約80〜100種類以上の品種があり、それぞれ葉の形・色・大きさが大きく異なります。ここでは日本で流通している代表的な品種を紹介します。
ポリシャス・フィリシフォリア(台湾もみじ)

フィリシフォリアはポリシャスのなかでも特に繊細で美しい品種です。羽根状に細かく分かれた葉はレースのような透け感があり、涼やかで上品な印象を与えます。別名「台湾もみじ」とも呼ばれ、インテリアグリーンとしての人気が非常に高い品種です。WOOTANGでも水耕栽培のポリシャスとして扱っているのがこのフィリシフォリアで、ガラス容器に入れると透明感のある根と繊細な葉のコントラストが美しく映えます。
ポリシャス・フルティコーサ
フルティコーサはポリシャスのなかで最も流通量が多い品種のひとつです。細かいギザギザの切れ込みが入った葉が特徴で、株全体が力強くボリュームよく茂ります。成長とともに幹が太くなり、樹形が安定してくるため、リビングのシンボルツリーとして育てる方も多くいます。
ポリシャス・マルギナータ

マルギナータは丸みのある葉に白い斑が入る品種で、明るく清潔感のある見た目が人気です。葉の大きさはポリシャスのなかでも小ぶりな部類に入りますが、その小さな丸い葉が密に茂る姿はかわいらしく、テーブルやデスクに飾るミニ観葉としても重宝されます。
ポリシャス・バタフライ
バタフライは葉の形が蝶の羽のように見えることから名付けられた品種です。独特のシルエットが和のテイストとも相性が良く、小鉢に曲がり仕立てにして育てると盆栽のような趣が生まれます。インテリアとしての個性を求める方に特に人気があります。
ポリシャス・ファビアン

ファビアンはまん丸でぷっくりとした濃いダークグリーンの葉が特徴の品種です。渋みのある深い緑色は落ち着いた大人のインテリアにも馴染みやすく、小型でありながら存在感のある品種として人気を集めています。
ポリシャス・ホイップツリー
ホイップツリーは白い縁取りが美しい斑入り品種で、明るくポップな印象を与えます。白い斑が入ることでお部屋が明るくなり、小さなサイズながらインテリアへの効果が大きい品種です。他の品種と並べて飾ると、葉色の対比が楽しめます。
第3章 ポリシャスの育て方(土栽培)|日当たり・水やり・剪定・増やし方を解説

日当たり・置き場所
ポリシャスは「耐陰性がある」と言われることがありますが、本来は明るい光を好む植物です。室内で育てる場合は、レースカーテン越しに明るい光が差し込む窓際が最適な置き場所です。日当たりが不足すると葉が落ちやすくなり、茎が間延びして徒長する原因にもなります。
夏の直射日光は葉焼けの原因になるため避けましょう。特に真夏の南向き窓に直射日光が長時間当たる環境は、葉が傷みやすくなります。レースカーテン越しに柔らかい光を当てるのがコツです。屋外で育てる場合は春〜秋が適しており、直射日光の当たらない半日陰の場所に置くと元気に育ちます。冬場は必ず室内に取り込んでください。
エアコンの風が直接当たる場所は避けてください。乾燥した風が当たり続けると葉先が傷み、葉が落ちる原因になります。
水やり
土栽培のポリシャスは「やや湿り気を好む」植物です。春〜秋の生育期は、土の表面が乾いたタイミングを確認してから、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。生育期は成長が旺盛なため、水切れしてしまうと葉がぐったりしたり、落ちたりしやすくなります。土の乾きすぎには注意が必要です。
冬は気温の低下とともに生長が緩慢になるため、土が乾いてから2〜3日後を目安に水やりの頻度を減らします。この時期に水を与えすぎると根腐れの原因になるため、乾燥気味に管理することが冬越し成功のポイントです。
葉水(葉に霧吹きで水をかけること)は、乾燥対策とハダニ予防の両面で効果的です。特に春〜秋の生育期に葉裏にも丁寧に葉水をする習慣をつけると、ポリシャスが健やかに育ちます。
肥料
土栽培のポリシャスには、春〜秋の生育期に肥料を与えます。置き肥を2か月に1度置くか、液体肥料を10〜14日に1度、水やり代わりに与えるのが基本です。冬の休眠期に肥料を与えると肥料焼けの原因になるため、施肥は必ず暖かい季節に限定しましょう。肥料が少なくても十分育ちますが、葉をより艶やかに茂らせたい場合は窒素成分を含む追肥が効果的です。
用土
水はけの良い土が適しています。市販の観葉植物用培養土でも問題ありませんが、自分でブレンドする場合は「赤玉土(小粒)7:腐葉土2:堆肥1」あるいは「赤玉土6:腐葉土2:川砂2」の割合が目安です。水はけが悪い土を使うと根腐れのリスクが高まるため、排水性はしっかり確保しましょう。
温度・冬越し
ポリシャスは寒さに弱い植物です。生育適温は20〜30℃で、気温が10℃を下回ると生育が停滞し、枝が黒ずんで葉が落ちはじめます。室内でも冬の窓際は外気温と同じくらいまで冷え込むことがあるため、冬は窓から少し離れた、暖房が効いた明るい場所で管理することが大切です。ただし、暖房の温風が直接当たる場所も葉が乾燥しすぎるため避けてください。
環境変化に対応するうちに最低7〜8℃程度まで耐えられるようになることもありますが、室内管理を基本にして10℃以上を保つのが安心です。
剪定
ポリシャスは成長が旺盛で、放っておくと上へ上へと縦に伸びてバランスが崩れてきます。剪定の適期は5〜9月の生育期で、この時期はカットしたダメージの回復が早く安心して作業できます。全体のバランスを見ながら伸びすぎた枝を切り戻し、樹形を整えます。葉が密集して風通しが悪くなっている部分も適宜間引くと、病害虫の予防にもなります。剪定で切った枝は挿し木に再利用できるため、捨てずに活用しましょう。
植え替え
植え替えの適期は5〜7月です。根が鉢いっぱいに張ってきたり、水やりをしても水がなかなか土に染み込まなくなってきたら植え替えのサインです。ポリシャスは生育が旺盛なため、1〜2年に1度を目安に一回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。植え替えの際は古い根や長く伸びすぎた根を軽く整理し、新しい土で植え付けてください。
増やし方(挿し木・取り木)
ポリシャスを増やすには挿し木と取り木の2つの方法があります。挿し木は5〜9月が適期で、茎を10cm程度にカットして、赤玉土や川砂に挿します。2〜3週間で発根が始まり、1か月後には十分に根が張ります。また、先端から10cmほどの枝先を使う「茎ざし」のほか、葉のない幹部分を使う「幹ざし」も可能です。
挿し木は土に挿す方法のほかに、水に挿す「水挿し」でも発根させることができます。水挿しで発根させたものをそのまま水耕栽培に移行する方法は、特に手軽で初心者にもおすすめです(詳しくは第4章を参照してください)。
病害虫
ポリシャスが注意すべき害虫は主にハダニとカイガラムシです。ハダニは乾燥した環境を好み、葉裏に寄生して葉がカスリ状に色あせる症状が出ます。定期的な葉水がハダニ予防に効果的で、特に葉裏にもしっかり水をかけましょう。発生した場合は殺ダニ剤を散布して駆除します。
カイガラムシは幹や枝に貼り付き、植物の樹液を吸う害虫です。成長すると薬剤が効きにくくなるため、見つけたら歯ブラシなどでこすり落として早期に対処してください。病気では炭そ病や褐斑病が発生することがあります。
いずれも高温多湿・風通しの悪い環境で発生しやすいため、剪定で風通しを良くし、密植を避けることが予防の基本です。
第4章 ポリシャスの水耕栽培【WOOTANGが強くおすすめする育て方】
ポリシャスの育て方として、日本で唯一の水耕栽培観葉植物専門ブランドWOOTANGが自信を持っておすすめするのが水耕栽培です。土を一切使わず、水だけでポリシャスを育てるこの方法は、土栽培と比べて多くのメリットがあります。
水耕栽培がポリシャスにおすすめな5つの理由
土栽培では「水やりのタイミングが難しい」「コバエが発生してしまった」「土が乾燥しすぎて葉が落ちた」といった悩みが起きやすいですが、水耕栽培ではこれらの問題が根本から解消されます。
まず、水やりが劇的に楽になります。土栽培では「土の乾き具合を見て」という難しい判断が必要ですが、水耕栽培なら透明なガラス容器の水位を見て減った分を足すだけです。週1回の水足し、2〜3週間に1度の水替えが基本で、忙しい方でも無理なく続けられます。1週間程度の旅行中も安心です。
次に、コバエや害虫の発生がほぼゼロになります。ポリシャスの土栽培で多くの方が悩むコバエは、土の有機物が発生源です。水耕栽培なら土を使わないため、コバエが発生する環境そのものがありません。キッチンやダイニングテーブルのそばに飾っても衛生的に楽しめます。
また、水耕栽培ではポリシャスの根の状態をガラス越しに常時観察できます。水が濁っていないか、根が腐っていないかをひと目で確認できるため、土栽培では気づきにくいトラブルの早期発見が可能です。ガラス容器に映える白い根とポリシャスの繊細な葉のコントラストは、インテリアとしても非常に美しい景色をつくります。
さらに、ポリシャスは水耕栽培において根腐れしにくい性質を持っています。WOOTANGでは農業の水耕栽培技術を応用した独自の管理方法で、水に適応した根の状態に調整したポリシャスを販売しており、到着後すぐに水耕栽培をスタートできます。
そして土栽培よりも成長スピードが緩やかになるため、室内で管理しやすいコンパクトなサイズを長く維持しやすい点も水耕栽培ならではのメリットです。
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WOOTANGのポリシャス(フィリシフォリア)水耕栽培セット

WOOTANGでは、羽根のように繊細な葉が美しいポリシャス・フィリシフォリアをガラス容器とセットにした水耕栽培セットを販売しています。届いた日からすぐに飾れる状態でお届けするため、植え替えなどの手間は一切不要です。水耕栽培が初めての方でも失敗なく育てられるよう、根を水に適応した状態に整えてあります。
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ドラセナの水耕栽培を始める際は、まず水に適応した株を用意することが大切です。水だけで育てる観葉植物ブランド「WOOTANG(ウータン)」では水耕栽培用のポリシャス(フィリシフォリア)を販売しているので、購入すればすぐに栽培を開始できます。
①植物を器にセットする

水耕栽培に使用する容器は、ガラスやプラスチック製の透明なものがおすすめです。透明な容器なら根の状態や水位が一目で確認でき、管理が容易になります。また、容器はポリシャスの茎がぐらつかないよう、しっかりと固定できることが重要です。WOOTANGの水耕栽培専用の容器なら器(ガラス製)とふた(木製)がセットになっているので、簡単に植物を固定できます。
②水を入れる

容器に水を入れる際は、必ず水道水を使用してください。浄水器を通した水や蒸留水は塩素が除去されているため、雑菌が繁殖しやすくなる危険があります。水道水に含まれる微量の塩素は、水の腐敗を防ぐ自然の防腐剤として機能するため、水耕栽培には最適です。
③理想的な水の量

ポリシャスは比較的、水をよく吸収する植物なので、特に夏場は水切れに注意が必要です。そのため高温期は根から幹の一部が水に浸かる程度(水の高さ3〜4cm程度)まで水位を上げても問題ありません。冬などの低温期は、水を吸収しなくなるので少なめ(1〜2cm程度)で問題ありません。
植物の成長に応じて根の長さも変化するため、定期的に水位を調整し、常に適切なバランスを保つことが成功の鍵となります。
⑤置き場所

ポリシャスは明るい間接光を好む植物で、レースカーテン越しの窓辺や窓から少し離れた明るい室内が最適な置き場所となります。直射日光は葉焼けの原因となるため避ける必要がありますが、あまりに暗い場所では茎が徒長したり葉の色が薄くなったりする可能性があります。ポリシャス特有の美しい斑入りを維持するためには、十分な明るさが必要です。
冬場の管理には特別な注意が必要です。窓際は夜間に急激に温度が下がるため、夕方以降は部屋の中央に移動させることをおすすめします。
ポリシャスの生育適温は20から25℃前後で、10℃を下回ると生育が停滞し、8℃以下では枯死の危険性があります。エアコンやヒーターの風が直接当たる場所も乾燥と温度変化の原因となるため避けてください。
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【参考記事】豊かなくらしに寄与する光/光と植物-植物工場(文部科学省)
⑥水の交換頻度と水質管理のコツ

基本的に週1回は減った分の水を補充し、水位を一定に保つことが重要です。また、2〜3週間に1度は容器内の水を完全に交換し、新鮮な水と入れ替えます。この際、容器の内側にぬめりや藻が発生している場合は、スポンジなどで丁寧に洗浄し、清潔な状態を保ちましょう。
水替えの際には根を優しく水で洗い流すことで、根に付着した老廃物を除去できます。特にポリシャスは他の観葉植物と比較して根からの分泌物が多い傾向があるため、定期的な根の洗浄は健康維持に効果的です。夏場は水温が上昇すると水中の溶存酸素量が減少し、根が酸素不足になりやすくなるため、こまめな水交換がより重要になります。
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水耕栽培の観葉植物における水やり・水交換タイミング|どのくらいの頻度ですればよいか?
⑦葉先が枯れた時の対処法

ポリシャスの水耕栽培において、葉先が枯れてしまうことは比較的よく見られる現象です。特にフィリシフォリアなどの細い切れ込みを持つ品種は、葉先が細く尖っているため、乾燥や環境変化の影響を受けやすく、葉先から枯れ始めることが多くあります。これは植物の水分バランスが崩れ、末端部分まで十分な水分が行き渡らないことが原因です。
葉先の枯れを発見したら、清潔なハサミを使用して、枯れた部分を葉の自然な形に沿って斜めにカットしてください。定期的にカットすれば、見た目も自然で美しい姿をキープできます。
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葉先の枯れを予防するための最も効果的な方法は、定期的な葉水です。霧吹きを使用して朝晩の1日2回、葉の表面と裏面にまんべんなく水を吹きかけてください。特にフィリシフォリアのような繊細な葉を持つ品種では、葉水により葉先まで適切な湿度を保つことができ、枯れの予防に大きな効果があります。葉水を行う際は、水滴が長時間葉に残らないよう、風通しの良い環境で行うことも大切です。
室内の湿度管理も重要な要素です。特に冬場の暖房使用時や夏場のエアコン使用時は、室内が極端に乾燥しやすく、ポリシャスの葉先枯れが起こりやすくなります。加湿器の使用や、植物の周囲に水を入れた皿を置くなどして、局所的な湿度を高めることも効果的です。適切な湿度管理により、ポリシャス特有の美しい葉形を長期間維持することができます。
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⑧適切な肥料の選び方と与え方

水耕栽培でポリシャスを現状のサイズで維持する場合、基本的に肥料は必要ありません。しかし、より大きく成長させたい場合や幹を太くしたい場合、葉の色つやを良くしたい場合は、適切な施肥が効果的です。水耕栽培では液体肥料を使用し、春から秋の生育期に月1回程度の頻度で与えます。
肥料を与える際の重要なポイントは、水に直接高濃度の肥料を入れないことです。濃い肥料は根を傷め、根腐れの原因となります。ポリシャスの水耕栽培でおすすめの方法は、液体肥料を葉面散布することです。霧吹きに薄めた液体肥料を入れて葉の表裏にまんべんなく散布すれば、葉から直接栄養を吸収でき、根への負担を最小限に抑えられます。
水耕栽培に適した肥料としては、ハイポニカ液体肥料などがあり、これらは水耕栽培専用に配合されているため安心して使用できます。ポリシャスの美しい斑入りを維持するためには、チッソ分がやや多めの肥料を選ぶと効果的です。
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第5章 よくある問題と対処法(Q&A)
Q. ポリシャスの葉がぐったりしている。原因は何?
ポリシャスの葉がぐったりする原因として最も多いのが「寒さ」です。気温が10℃を下回ると葉がしなび、ぐったりした状態になります。窓際やエアコンの冷風が当たる場所など、急激に冷える環境に置いている場合は、速やかに暖かい室内の中心部に移動してください。ほかにも、日当たり不足による株の衰弱や根詰まりによる水分吸収不良でも同じ症状が出ます。植え替えをしてしばらく経っていない場合は根の状態を確認してみてください。水耕栽培の場合は根が腐っていないかをガラス越しに確認し、腐った根(茶色く柔らかい部分)を取り除いてあげましょう。
Q. 葉がどんどん落ちる。止める方法は?
ポリシャスの葉が落ちる主な原因は3つあります。第一に日当たり不足、第二に水やりの過不足(土栽培の場合)、第三に寒さです。室内の暗い場所に置いている場合は、より明るい窓際に移動してみてください。土栽培で水やりを頻繁にしすぎている場合は根腐れが起きている可能性があり、植え替えが必要になることもあります。一方、水切れで葉が落ちることもあるため、生育期は土が乾きすぎないよう注意が必要です。水耕栽培に切り替えることで、これらの「水やり問題」を根本から解決できます。
Q. 葉先が茶色く枯れてくる。どう対処すればいい?
葉先の枯れはポリシャス、特にフィリシフォリアでよく見られる現象です。主な原因は乾燥です。エアコンの風が直接当たっている場合や、室内の湿度が低い状態が続いていると葉先から枯れが進みます。霧吹きで葉水を1日1〜2回行い、加湿器を使って室内の湿度を保つことで改善できます。枯れた部分は清潔なハサミで葉の自然な形に沿って斜めにカットすると見た目もきれいに整います。
Q. フルティコーサとバタフライの違いは何ですか?
どちらもポリシャスのなかでよく見られる品種ですが、葉の形と雰囲気が異なります。フルティコーサは細かいギザギザの切れ込みが入った葉が密集して茂り、ボリュームある力強い印象です。バタフライは蝶の羽のような独特のシルエットを持ち、少し和の趣があります。バタフライは特に小鉢で曲がり仕立てにすると盆栽風に楽しめるという個性があります。好みやインテリアのテイストによって選んでみてください。
Q. ポリシャスを切り花として使えますか?
ポリシャスは切り花のグリーン素材としても人気が高い植物です。フラワーアレンジメントや花束にポリシャスの葉を加えると、ギザギザの個性的な葉形がアクセントとなり、おしゃれで洗練されたアレンジになります。特にフィリシフォリアの繊細なレース状の葉は切り花としての需要が非常に高く、花屋でも多く取り扱われています。
Q. 水耕栽培のポリシャスでも挿し木で増やせますか?
水耕栽培でも挿し木(水挿し)で増やすことができます。5〜9月の生育期に10〜15cmほどの枝先をカットし、下の葉を取り除いてガラス容器の水に挿します。明るい日陰で管理しながら2〜3日に1度水を換え、1か月ほどで根が出てきます。挿し木が腐ってしまう場合は水温が高すぎることが多いため、25℃前後の涼しい場所で管理し、葉が水に触れないよう調整してください。複数本同時に試すことで成功率が上がります。
Q. 水耕栽培では幹を太くすることはできますか?
水耕栽培でも十分に幹を太くすることができます。重要なのは十分な光量の確保と適切な肥料管理です。明るい室内でしっかりとした光を当て、成長期の春〜夏に葉面散布で肥料を月1〜2回与えることで、幹の充実を促すことができます。土の中の根の状態を確認できない土栽培に比べ、水耕栽培は根の様子をガラス越しに観察しながら健康的な成長を管理できる点で優れています。
第6章 ポリシャスの風水効果と置き場所
ポリシャスの風水効果
ポリシャスは風水的に非常に優れた観葉植物のひとつです。ただ、品種によって風水の効果が異なる点がポリシャスの面白いところです。
フィリシフォリアやフルティコーサ、バタフライのような葉先がギザギザに尖っている品種は「邪気払い」の効果があるとされています。尖った葉は悪い気を払い、ネガティブなエネルギーを遠ざける力があると風水では考えられており、気の入り口である玄関や窓際に置くのが効果的です。
一方、マルギナータやファビアンのような丸みのある葉を持つ品種は「調和」の風水効果を持つとされています。家族が集まるリビングや寝室など、リラックスしたい空間に置くと、穏やかで安定したエネルギーをもたらしてくれます。
また台湾では「富貴樹」と呼ばれ、金運・商売繁盛・開運招福のシンボルとして大切にされてきた歴史があります。開業・開院・新築のお祝いにポリシャスが贈られることが多いのも、こうした縁起の良さに由来しています。
なお、風水の効果を最大限に得るためには、ポリシャスを元気に健康的に育てることが前提です。枯れた葉をそのままにせず、定期的な手入れで美しい状態を維持し、置く場所も整理整頓された清潔な空間にすることで、より良い運気を呼び込めます。水耕栽培で育てると水のエネルギーとポリシャス本来の開運効果が相乗して、さらに高い風水パワーが期待できるという考え方もあります。
風水効果別・おすすめの置き場所
ポリシャスを玄関に置く場合は、ギザギザ葉の品種(フィリシフォリア・フルティコーサ・バタフライなど)が邪気払いとして特に効果的です。玄関は外からの気の流れが集まる場所とされているため、ポリシャスを置くことで悪い気の侵入を防ぎ、家全体の運気を整えます。
リビングには丸い葉のファビアンやマルギナータを飾ると、調和と安定のエネルギーが家族に満ちます。水耕栽培のガラス容器はリビングのインテリアとしても映え、おしゃれな空間をつくります。
仕事運アップを願う書斎やオフィスには、上に向かって伸びる成長旺盛なポリシャスを東向きに飾るのがおすすめです。上昇する生命力が仕事への意欲を高めてくれるとされています。
【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表/植物アーティスト) 水だけで育てる観葉植物ブランド「WOOTANG(ウータン)」代表。2020年に日本初の水耕栽培観葉植物専門ブランドを立ち上げ、植物とアートを融合したインテリア・空間デザインを手がける。











