水耕栽培に関する記事
バジルの水耕栽培

バジルを水耕栽培で大きく育てる方法|100均スポンジを使った簡単な栽培方法を紹介【10週間の成長記録付き】

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年7月27日

バジルの水耕栽培って、実はとっても簡単なんです!土を使わずに水だけで育てるので、お部屋も汚れません。100均で買える材料だけでスタートできて、普通に育てるよりもグングン成長してくれます。虫がつきにくくて、農薬も使わないから安心して食べられるのも嬉しいポイント。春から秋まで長い間収穫を楽しめて、何度も摘み取れるのでお得感もバッチリです。

この記事では、バジルの水耕栽培の準備から育て方のコツ、困った時の対処法まで、初めての方でもわかりやすくご紹介していきます。

1、バジルが水耕栽培に最適な理由

バジルは本来、湿潤な環境を好む植物特性を持っているため、水耕栽培との相性は抜群です。乾燥に弱く常に適度な水分を必要とするバジルにとって、根が直接水に浸かる水耕栽培環境は理想的な生育条件を提供します。

バジルの水耕栽培

水耕栽培でバジルを育てる最大のメリットは、土壌由来の病害虫リスクを大幅に削減できる点にあります。従来の土耕栽培では、アブラムシやハダニなどの害虫、さらには根腐れ病などの土壌病害が発生しやすく、これらへの対策が必要でした。しかし水耕栽培では、これらの問題をほぼ完全に回避できるため、農薬を使用することなく健康的なバジルを育てることが可能です。

 

2、バジルの水耕栽培に適した時期と環境条件

バジルの水耕栽培を成功させるためには、適切な開始時期を選ぶことが重要です。最適な時期は4月から5月にかけての春季です。この時期は気温が安定し、バジルの成長に必要な20度前後の温度を維持しやすくなります。

バジルの葉

収穫期間は5月から10月までの約6ヶ月間にわたり、この期間中は継続的に新鮮な葉を収穫することができます。特に夏季の7月から9月にかけては成長が最も旺盛で、適切な管理下では週に1〜2回の頻度で収穫を楽しむことができます。

 

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3、バジルを水耕栽培する方法(100均グッズでキット制作)

園芸店で購入したバジルの苗を使って、100均グッズで作った栽培キットで育てる方法を紹介します。

材料

バジル水耕栽培の材料

【使用する材料】
・バジルの苗
・プラスチック容器(1000ml程度)
・キッチン用スポンジ(2層になっているもの)
・アルミホイル

【道具】
・カッター(切れ味の良いもの)
・楊枝
・油性ペン
・定規
・液体肥料

 

苗の準備

バジルの苗の土を落としている様子

バジルの苗をポットから出して、土を取り除きます。

ポットから苗を取り出す際は、ポットを逆さにして茎の根元を指で挟み、底面を軽く叩いて苗を取り出してください。力を入れすぎると茎が折れてしまうので、優しく丁寧に行いましょう。

根を傷つけないように優しくほぐしながら土を落としましょう。

WOOTANG代表・中島
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最初は手で大きな土の塊を優しく崩していきます。根は非常にデリケートなので、引っ張ったり無理に曲げたりしないよう注意してください。根が絡み合っている部分は、無理にほぐさず、土を落とすことに集中しましょう。

 

 

バジルの土を楊枝で落としている様子

根についた土は楊枝や竹串を使って落としてください。

楊枝を使う際は、根に直接当てるのではなく、土の部分に当てて優しく削り落とすイメージで作業してください。特に根の股の部分や細かい根毛の間に入り込んだ土は、楊枝の先端を使って丁寧に取り除きます。

 

バジルの苗の土を水道水で落としてる様子

ある程度、土を落としたら、次は流水で土を完全に落とし切ります。

WOOTANG代表・中島
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大きなボウルの中で、優しく振り洗いする方法も効果的です。

 

バジルの苗を水道水で洗って楊枝で土を取っている様子

流水で洗いながら、楊枝を使って頑固な土を取り除きます。特に主根の周りや細かい根が密集している部分は、土が残りやすいので入念にチェックしてください。

 

土を完全に取り除いたバジルの苗

水耕栽培では土が残っていると根腐れすることがあるのでしっかりと取り除くことがポイントです

土が残っていると、水の中で細菌が繁殖し、根腐れの原因となります。また、土の有機物が養液の栄養バランスを崩すこともあります。完全に土を取り除くことで、清潔な水耕栽培環境を作ることができ、病気のリスクを大幅に減らすことができます。

WOOTANG代表・中島
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作業は面倒に感じるかもしれませんが、後の栽培成功のために非常に重要な工程です。

 

水耕栽培キットの制作

スポンジをカッターで切る

まず、容器の口の直径を正確に測ってください。スポンジは容器の口より若干小さめ(2〜3mm程度)にカットするのがコツです。きつすぎると苗を挟み込みにくくなり、緩すぎるとスポンジが容器内に落ちてしまいます。

カッターは新しい刃を使用し、一度で切らずに数回に分けて切ると、きれいな断面になります。

 

スポンジに十字の線を書く

次に、ペンで、スポンジに十字の線を書きます。この時、2本目の線の最後は、スポンジの端まで伸ばしてください。

 

スポンジをカッターで切った様子

カッターで、この線通りに切っていきます。3ヶ所は、繋がったままの状態で、1ヶ所が切り開いた状態になります。

WOOTANG代表・中島
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この構造により、苗を簡単に挟み込むことができ、同時にしっかりと固定されます。

 

バジルの苗をスポンジに挟む

このスポンジの切り口に、土を取り除いたバジルを挟み込みます。十字の中心に、茎と根の境目がくるように調整してください。

茎と根の境目(根首部分)が十字の中心、つまりスポンジの表面に来るよう丁寧に調整します。この位置が正しいと、根が養液に適切に浸かり、茎部分は空気に触れることで呼吸ができます。位置がずれていると、根が空気中に出てしまったり、茎が水に浸かりすぎて腐敗の原因になったりします。

 

スポンジを容器にセットしている様子

バジルを挟み込んだスポンジを、容器にセットします。2層のスポンジを使用することで、固い層の部分が、容器の口に引っかかって、下に落ちなくなります。

 

養液づくり|バジルの水耕栽培でおすすめの液体肥料

水耕栽培でおすすめの液体肥料

次は、養液づくりです。養液とは水耕栽培用の肥料を混ぜた水のことで、バジルを大きく成長させたい時は、養液で育ててください。

水耕栽培用の肥料には、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の三大栄養素に加え、カルシウム、マグネシウム、鉄分などの微量要素がバランス良く配合されています。これらの栄養素が植物の健全な成長に必要不可欠で、特にバジルのような葉菜類には窒素分が重要な役割を果たします。

バジルの水耕栽培でおすすめの液体肥料は、2液型のハイポニカ液肥です。

ハイポニカ液肥は水耕栽培において非常に信頼性の高い肥料として知られており、多くの家庭菜園愛好家や商業栽培者に愛用されています。2液型になっているのは、混合すると沈殿してしまう成分を分けて保存するためです。A液には主に窒素とカリウム、B液にはリン酸とカルシウムが含まれています。

 

ハイポニカ液肥を薄めて水に入れている様子

ハイポニカ液肥は、水耕栽培では500倍に薄めて使用するので、水1リットルに対して、肥料をそれぞれ2mlずつ入れていきます。

希釈倍率500倍は、濃度として適度な栄養濃度を保ち、肥料焼けを防ぐための安全な濃度です。A液とB液をそれぞれ2mlずつ使用することで、バジルの成長に最適な栄養バランスが保たれます。

WOOTANG代表・中島
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計量は正確に行ってください。多すぎると肥料焼けを起こし、少なすぎると栄養不足になってしまいます。シリンジや計量スプーンを使用して正確に計量しましょう。

【参考外部サイト】
Micronutrient Madness: Basil – e‑GRO (Cornell University)

 

液体肥料を入れた養液をバジルの容器に入れてている様子

養液を作ったら、栽培用の容器に入れていきます。

WOOTANG代表・中島
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養液は作りたてが最も栄養価が高く、時間が経つと成分が変化することがあります。できるだけ作った当日に使用し、余った養液は冷暗所で保存してください。

 

根が半分浸かる程度の養液を入れた様子

この時、養液の量は、根の半分が浸かる程度入れてください。

根の半分程度を養液に浸すのは、根が養液から栄養を吸収すると同時に、空気中の酸素も取り込めるようにするためです。根全体が養液に浸かってしまうと、酸素不足で根腐れを起こしてしまいます。逆に養液が少なすぎると、栄養不足や水分不足になってしまいます。適切な水位を保つことが、水耕栽培成功の重要なポイントです。

 

バジルの容器をアルミホイルで覆っている様子

養液を入れたら、栽培容器の周りをアルミホイルで覆いましょう。

アルミホイルによる遮光は、水耕栽培において非常に重要な要素です。透明な容器をそのまま使用すると、養液に光が入り込んでさまざまな問題が発生してしまいます。

アルミホイルを巻く理由
  • 水温上昇の防止: 直射日光により養液温度が30℃を超えると、根の活動が阻害され、病原菌の繁殖も活発になります。アルミホイルの反射効果により、水温を18〜25℃の適正範囲に保つことができます。

  • 藻の発生防止: 光が養液に当たると、緑藻や珪藻などの藻類が大量発生し、養液の栄養分を消費してしまいます。また、藻が枯死すると水質が悪化し、根腐れの原因にもなります。

  • 根の保護: 根は本来地中にあるため、光に敏感です。直射日光が当たると根が損傷し、成長が阻害されることがあります。

  • 収れん火災の防止:光を遮光することで、光の反射・屈折による収れん火災を防止することができます。

 

 

水耕栽培スタート

水耕栽培のバジルを屋外に出して育てている様子

アルミホイルを巻いたら、日当たりの良い場所に置いて育てます。

 

バジルの理想的な栽培環境

日照時間: 1日6〜8時間の直射日光
気温: 昼間20〜30℃、夜間15〜20℃
湿度: 50〜70%
風通し: 適度な風があり、空気が停滞しない場所

 

バジルは典型的な好日性植物で、十分な日光を受けることで光合成が活発になり、香り成分の生成も促進されます。屋外栽培では自然の風により、適度な風通しも確保されるため、病気の発生リスクも低くなります。

 

季節別の置き場所の工夫
  • 春(3〜5月): ベランダの半日陰から始めて、徐々に日当たりの良い場所に移動
  • 夏(6〜8月): 午前中の日光は十分に当て、午後の強い日差しは遮光ネットで和らげる
  • 秋(9〜11月): 日当たりの良い場所で最大限の日光を確保
  • 冬(12〜2月): 室内の南向き窓際で管理、必要に応じて植物用LEDで補光

 

バジルの室内栽培の場合(冬)
 室内で栽培する場合は、植物用LEDライトの使用を検討してください。一般的な室内照明では光量が不足し、徒長(茎が間延び)してしまう可能性があります。植物用LEDは12〜14時間点灯し、苗から30〜50cm離して設置してください。

【参考外部サイト】
Managing basil production throughout the year(Iowa State University Extension)

 

日々の管理方法(水やり)

バジルの水耕栽培の水やり方法

水やり方法は、2〜3日に1度、栽培容器の中の養液が減ってきたら、水道水を継ぎ足してください。継ぎ足しの時は、養液でなくて、水道水で大丈夫です。

継ぎ足しに水道水を使用する理由は、養液の濃度が濃くなりすぎることを防ぐためです。毎回養液を継ぎ足すと、水分だけが蒸発して肥料成分が濃縮され、肥料濃度が適正値を超えてしまう可能性があります。水道水での継ぎ足しにより、適度な濃度を保つことができます。

 

水耕栽培のバジルに水を継ぎ足した様子

常に、根の半分程度が浸かるように水量をキープしてください。水の管理は水耕栽培における日常的な管理作業の中でも特に重要です。適切な水位を保つことで、根の健康状態を維持し、継続的な成長を促すことができます。

 

水位チェックのポイント
  • 毎日決まった時間(朝がおすすめ)に水位を確認
  • 根の半分程度が養液に浸かっているかチェック
  • 容器の側面から根の様子も観察
  • 根が白く健康的な色をしているか確認

 

 

養液を交換している様子

また、2週間に1度は、栽培容器の中の養液を全部捨てて、新しい養液に交換してください。

WOOTANG代表・中島
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定期的な養液交換は、根腐れ防止と栄養バランス維持のために必要不可欠です。古い養液には老廃物が蓄積し、栄養バランスも崩れているため、新しい養液に交換することで常に最適な栽培環境を保つことができます。

 

水耕栽培を始めて4週間後

4週間後の水耕栽培のバジル

4週間後、草丈10cm程だったバジルが倍の20㎝程まで成長しました。この段階での成長は水耕栽培の効果が明確に現れる時期です。土耕栽培と比較して、約1.5〜2倍の速度で成長していることが確認できるはずです。

 

バジルの葉

バジルの葉はとても柔らかい質感で卵形で表面に光沢があるのが特徴です。健康に育ったバジルの葉は、以下のような特徴を持ちます。

 

健康な葉の特徴
  • 色: 深い緑色で均一
  • 質感: 柔らかく、厚みがある
  • 表面: 自然な光沢がある
  • 香り: 手で軽く触れると強い芳香
  • 形状: 卵形で葉脈がはっきりしている
  • 大きさ: 長さ3〜5cm程度

 

注意すべき症状
  • 葉が黄色くなる:栄養不足や根の問題
  • 葉が縮れる:害虫被害や環境ストレス
  • 葉に斑点:病気の可能性
  • 光沢がない:水分不足や栄養バランスの問題

 

 

5週間後

5週間後の水耕栽培のバジルの様子

5週間後、バジルが草丈30cm程まで成長しました。この時期になると、バジルは成熟期に入り、本格的な収穫が可能になります。茎もしっかりとして、葉の数も大幅に増加しているはずです。

 

収穫(摘み取り)1回目

水耕栽培のバジルを収穫する様子

収穫のタイミングは非常に重要で、適切な時期に行うことで植物への負担を最小限に抑えながら、最大の収穫量を得ることができます。

 

バジルの葉の摘み取り方法

バジルの葉を摘み取る時は、脇芽の上をハサミで切ります。正しい摘み取り方法は、バジルの継続的な成長と収穫量の増加に直結する重要な技術です。

摘み取りの詳しい手順
  • 清潔な園芸ハサミを準備 使用前にアルコールで消毒すると、病気の感染を防げます
  • 脇芽の位置を確認 主茎や枝の葉の付け根から出ている小さな芽が脇芽です
  • カット位置の決定 脇芽から約5mm上をカットします。近すぎると脇芽を傷つけ、遠すぎると見た目が悪くなります
  • 切断方法 ハサミは茎に対して垂直に当て、一度で綺麗に切断します。途中で止めると茎が潰れて病気の原因になります

 

こうすることで、脇芽が成長して次の茎になり、葉もたくさん生えて収穫量を増やすことができます。脇芽からの新しい成長により、バジルは枝分かれして大きく成長します。1つの脇芽から2〜3本の新しい枝が伸び、それぞれに多くの葉をつけるため、摘み取り前より多くの収穫が期待できます。

 

摘み取り後の水耕栽培のバジル

摘み取りの時は、葉を全部取らずに、光合成のために半分くらい残しましょう。植物の継続的な成長には光合成が必要不可欠です。すべての葉を摘み取ってしまうと、光合成ができなくなり、植物が弱ってしまいます。

 

摘み取ったバジル

摘み取った葉は、料理などで使用して残った分は冷凍保存しておけば少しずつ使えて便利です。収穫したバジルは新鮮なうちに使用するのが一番ですが、一度に大量に収穫した場合は適切な保存方法で長期間楽しむことができます。

 

冷凍保存の方法
  1. 収穫したバジルを水で軽く洗い、水気を完全に拭き取る
  2. 製氷皿に1枚ずつ入れて水を注ぐ
  3. 冷凍庫で凍らせる(約2〜3時間)
  4. 凍ったら保存袋に移して保存(保存期間:約6ヶ月)
  5. 使用時は必要な分だけ取り出して解凍

 

乾燥保存の方法
  1. 茎ごと束ねて風通しの良い場所に吊るす
  2. 直射日光を避けた場所で2〜3週間乾燥
  3. 完全に乾燥したら葉だけを取り除く
  4. 密閉容器で保存(保存期間:約1年)

 

オイル漬けで保存する方法
  1. 新鮮なバジル葉をオリーブオイルに漬ける
  2. 密閉容器で冷蔵保存
  3. 約1ヶ月間香りを楽しめる
  4. 料理の香りづけに直接使用可能

 

 

7週間後(1回目の摘み取りから2週間後)

7週間後の水耕栽培のバジル

1回目の摘み取りから2週間後バジルが再び茎を伸ばして成長してきました。

 

バジルの脇芽が伸びている様子

脇芽が両方向から伸びてきて、たくさん葉っぱをつけています。脇芽からの成長により、バジルはより立体的で豊かな形状になります。この段階では、最初の植え付け時よりもはるかに多くの収穫が期待できます。

 

収穫(摘み取り)2回目

2回目のバジル収穫の様子

再び葉を摘み取っていきます。2回目の摘み取りでは、1回目よりも多くの収穫が期待できます。植物が成熟し、根系も十分に発達しているため、摘み取り後の回復も早くなります。

1回目と同様に、脇芽の上をカットします。摘み取り方法は1回目と同じですが、枝が増えているため作業量が多くなります。すべての枝に対して同じ手順を適用してください。

継続栽培により、さらに多くの収穫を得ることができます。適切な管理を続ければ、月に1〜2回の収穫を半年間程度継続することが可能です。

 

10週間後(2回目の収穫から3週間後)

10週間後の水耕栽培のバジル

2回目の収穫からさらに3週間後、草丈も40cmほどになり、葉も倍の量に増えてきました。この段階では、バジルは完全に成熟した大型の株になっています。栽培開始時と比較すると、10倍以上の大きさに成長していることが確認できるはずです。

 

10週間後の水耕栽培のバジルを収穫している様子

バジルは気温が下がる10月頃までの半年間程度は収穫することができます。

バジルの水耕栽培は、初心者でも確実に成功できる栽培方法の一つです。100均グッズだけで始められる手軽さと、継続的で豊富な収穫量は、家庭菜園の入門として最適です。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島
とても簡単でたくさん収穫できるのでぜひみなさんも挑戦してみてください。

 

【動画版はこちら】

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4、バジルを挿し木(水挿し)で増やす方法

摘み取ったバジルの茎を使って新しい株を増やすことができます。

バジルを挿し木(水挿し)で育てている様子

バジルの挿し木(水挿し)の手順

  1. 10〜15cmの健康な茎を選び、節の下を斜めにカットします
  2. 水に浸かる部分の葉を取り除き、上部は4〜6枚残します
  3. 透明なコップに水道水を入れ、茎の下部3〜5cmを浸します
  4. 明るい日陰に置いて管理します

 

バジルの挿し木(水挿し)の育て方

・2〜3日に一度、新しい水に交換してください
・1〜2週間で白い根が出始めます
・根が2〜3cm伸びたら水耕栽培キットに移植できます

WOOTANG代表・中島
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一つの親株から10〜15本の挿し木が可能で、苗代を大幅に節約できます。春から初夏が最も成功率が高い時期です。

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【参考外部サイト】
Hydroponic Organic Basil – UC Agriculture and Natural Resources

 

5、バジルの水耕栽培でよくあるトラブルと解決策(Q&A)

Q1、バジルの葉が黄色くなってきました。原因は何ですか?

A. 葉の黄変は栄養不足や根腐れが主な原因です。まず根の色を確認し、茶色や黒色に変色していれば根腐れなので、養液を全交換して腐った根を切り除いてください。根が健康な白色であれば栄養不足の可能性が高いので、適正濃度の新しい養液を作り直しましょう。水位が高すぎて根全体が浸かっている場合は、根の半分程度が浸かる水位に調整してください。

 

Q2、バジルの根が茶色や黒色になってしまいました

A. これは根腐れの症状で早急な対応が必要です。まず養液を全て捨てて、腐った根を清潔なハサミで切除してください。その後根を流水で丁寧に洗浄し、新しい養液(通常の70%濃度)で栽培を再開します。予防策として養液交換を1週間間隔に短縮し、水温を25℃以下に保ち、アルミホイルの遮光を再確認しましょう。

 

Q3、バジルの成長が止まって茎が伸びません

A. 成長停滞は環境要因が関係しています。温度は最低15℃以上を維持し、冬場は室内に移動させてください。日照は1日6時間以上必要で、不足する場合は植物用LEDライトを使用しましょう。また根の状態を確認し、白く健康な根が十分に発達していない場合は養液を完全交換してください。温度管理の改善や照明時間の延長も効果的です。

 

Q4、葉に虫がついてしまいました

A. 水耕栽培でも害虫被害は発生することがあります。アブラムシは水で洗い流すか天然系殺虫剤を使用し、ハダニには湿度を上げて葉の裏をシャワーで洗浄してください。予防策として風通しの良い場所で栽培し、定期的に葉の裏側をチェックして他の植物から隔離することが重要です。

 

Q5、養液に緑色の藻が発生しました

A. 藻の発生は光と栄養の存在が原因です。まず養液を完全交換し、容器の内側を漂白剤で清拭後に十分にすすいでください。アルミホイルの遮光を強化し、直射日光の当たらない場所に移動させましょう。予防策としてアルミホイルに穴や破れがないか定期的にチェックし、容器の蓋を使用して遮光を強化し、養液交換頻度を週1回に短縮することが効果的です。

 

Q6、花が咲いてしまいました。どうすればいいですか?

A. 花が咲くと葉が硬くなり味が落ちるため、すぐに摘み取りが必要です。小さな蕾の段階で摘み取り、花芽がついた茎を脇芽の上で切り戻してください。日照時間が長すぎる場合は調整も必要です。予防策として定期的な収穫による成長点の更新、適度な摘心作業、窒素分の多い肥料の使用が効果的です。早期発見と迅速な対応が品質維持の鍵となります。

 

6、まとめ

バジルの水耕栽培は、園芸初心者でも確実に成功できる栽培方法として注目されています。100均グッズだけで始められる手軽さと、継続的で豊富な収穫量が大きな魅力です。

バジルの水耕栽培の重要ポイント

  • 最適な開始時期:4月〜5月の春季、収穫期間は5月〜10月の約6ヶ月間
  • 必要な材料:プラスチック容器、2層スポンジ、アルミホイル、ハイポニカ液肥
  • 栽培環境:日照6〜8時間、気温20〜30℃、適度な風通し
  • 水管理:根の半分が浸かる水位をキープ、2〜3日ごとに水道水を継ぎ足し
  • 養液交換:2週間に1度、新しい養液に完全交換
  • 収穫方法:脇芽の上をハサミでカット、葉は半分程度残して光合成を維持

土耕栽培と比較して約1.5〜2倍の成長速度を実現し、病害虫リスクを大幅に削減できます。適切な管理により、挿し木での株の増殖も可能で、一つの親株から10〜15本の新しい株を作ることができます。家庭菜園の入門として最適な栽培方法です。

 

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