
パキラの育て方|初心者でも失敗しない水やり・置き場所から風水効果・100均水耕栽培まで【枯れる原因と対策も解説】
【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年7月31日
人気の観葉植物のパキラを初心者でも簡単に育てられる方法をご紹介します。パキラは金運アップの効果があり、元気で前向きな花言葉から贈り物にもぴったりです。基本的な水やりと明るい場所での管理さえ覚えれば、誰でも美しく育てることができます。100均で手に入るパキラでも立派に成長し、土を使わない清潔な水耕栽培も楽しめます。よくある失敗の原因と対策から、大きく育てるコツ、増やし方まで分かりやすく解説します。
1、パキラの基本的な育て方
パキラを健康に育てるためには、水やり、置き場所、土、肥料の4つの基本要素を理解することが重要です。これらの基本をしっかりと押さえることで、初心者の方でも美しいパキラを育てることができます。
水やりの頻度とタイミング
春から秋の成長期は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。鉢底から水が流れ出るまでしっかりと与え、受け皿の水は必ず捨てましょう。この時期は2~3日に1回程度の頻度です。冬は成長が緩やかになるため、土が乾いてから3~4日後に水やりします。週1回程度で十分で、与えすぎは根腐れの原因となります。
【参考記事】パキラをお部屋で上手に育てるコツ(マイナビ農業)
最適な置き場所の選び方
理想的な置き場所は南向きの窓際など一日中明るい光が入る場所です。強い直射日光は苦手なため、レースカーテン越しの光が最適です。室内のなかほどでも育ちますが、光不足で徒長しやすくなります。日陰に置く場合は2~3日に1回明るい場所で日光浴させましょう。最低5℃以上の環境を保ち、エアコンの風は避けてください。
【参考記事】パキラの育て方(Hyponex Plantia)
土選びと排水性の確保
市販の観葉植物用の培養土が最も手軽で確実です。自分で配合する場合は赤玉土6:腐葉土3:川砂1の割合が基本です。鉢底には必ず鉢底石を敷いて排水性を確保します。土の表面が常に湿っている状態や黒っぽく変色している場合は根腐れの危険信号です。植え替え時は古い土を半分程度取り除き、新しい土と入れ替えます。
【参考記事】パキラ(姫路市資料)
肥料の与え方と時期
春から秋の成長期にのみ肥料を与えます。冬の休眠期は不要で、与えすぎると根を傷めます。緩効性肥料は土の上に置くだけで2~3ヶ月効果が持続し、春から秋に2~3回与えれば十分です。液体肥料は10日に1回水やり時に薄めて使用します。肥料過多は葉が異常に大きくなったり軟弱な株になるため、適量を守って植物の様子を観察しながら調整しましょう。
2、パキラを大きくする方法
パキラを大きく育てるには十分な日光が重要です。南向きの窓際など一日中日光が当たる場所を選びましょう。春から夏の成長期に観葉植物用の緩効性肥料を2ヶ月に1回、または液体肥料を10日に1回与えます。毎年春の植え替えで一回り大きな鉢に移し、新しい土で根の成長を促進します。適切な管理により年間50cm近く成長することも可能です。
3、パキラが枯れる原因と対策
パキラが枯れる最多原因は根腐れです。水や肥料の与えすぎが原因で、特に冬場の過度な水やりに注意が必要です。夏場は2~3日に1回、冬場は1週間に1回が適切です。直射日光による葉焼けも原因の一つで、レースカーテン越しの光が理想的です。冬の水温は常温程度とし、日中の暖かい時間に与えましょう。定期的な葉水で害虫予防も重要です。
4、100均パキラを水耕栽培で育てる方法
ダイソーなどで購入した100均パキラは土栽培から水耕栽培への移行がおすすめです。まず流水で根を洗い土を完全に除去し、透明な容器に移します。発根するまでは毎日水替えを行い、3~5週間で白い根が出れば水に適応した証拠です。その後は週1回の水替えで管理できます。直射日光を避けた明るい場所に置き、20~25℃の環境で育てると清潔で手入れが簡単です。
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5、パキラを挿し木で増やす方法
パキラは挿し木で簡単に増やせます。5月から7月の成長期が最適で、健康な枝を10~15cm切り取ります。切り口を斜めにカットし、下の葉を取り除いて上の葉2~3枚を残します。1時間水に浸けて水上げし、発根促進剤を付けて挿し木用の土に挿します。明るい日陰で管理し、霧吹きで湿度を保てば約2~4週間で発根します。
【参考記事】It can be propagated by softwood cuttings, layering or seeds(ノースカロライナ州立大学)
6、パキラの剪定時期と方法
パキラの剪定は春から秋の成長期に行います。清潔な剪定バサミで枯れた葉や傷んだ葉を取り除き、伸びすぎた枝を適度な長さに切り戻します。切る位置は葉の付け根の少し上で斜めにカットします。頂芽を切ると脇芽が発生しボリュームのある株になります。剪定後は切り口が乾くまで直射日光を避け、水やりも控えめにして新芽の発生を待ちましょう。
【参考記事】Pachira aquatica: Trees of Prosperit(ペンシルバニア州立大学)
7、パキラの植え替え手順
パキラの植え替えは春から秋が理想的です。鉢底から根が出てきた時や水の吸い込みが悪くなった時、2~3年に1回の定期植え替えを行います。現在より一回り大きな鉢を選び、鉢底石を敷いて排水性を確保します。古い土を半分程度落とし、傷んだ根を切り取ってから新しい観葉植物用の土で植え替えます。植え替え後は1週間日陰で管理します。
【参考記事】Tips for Repotting Houseplants(イリノイ大学エクステンションサービス)
8、パキラの風水効果と縁起の良さ
パキラは風水において非常に優秀な観葉植物です。尖った葉は邪気を払い、下向きの葉は陰の気で心を落ち着かせます。この相反する性質により悪い気を払いながら心を安定させます。「発財樹」「Money Tree」の別名で金運アップが期待され、東南の方角で金運、東の方角で仕事運向上とされます。リビング、玄関、トイレなど様々な場所で運気調和の効果があります。
9、パキラの花言葉に込められた意味
パキラの花言葉は「快活」と「勝利」です。「快活」はパキラの旺盛な生育力と健康的な緑の葉に由来し、見る人に元気と活力を与えます。「勝利」は中南米の貧しい村でパキラを育てて販売し豊かになった言い伝えから生まれました。これらの前向きで力強い花言葉により、開店祝いや新築祝い、就職祝いなどの贈り物として人気を集めています。
10、まとめ
パキラは観葉植物初心者に最適な育てやすい植物で、適切な管理により美しく健康に育てることができます。風水効果と縁起の良い花言葉を持つパキラで、緑のある豊かな生活を始めましょう。
パキラ栽培の重要ポイント
- 水やり:春夏は2~3日に1回、冬は週1回、土が乾いてから与える
- 置き場所:南向きの明るい場所、レースカーテン越しの光が理想的
- 土と肥料:観葉植物用培養土を使用、春から秋の成長期のみ肥料を与える
- 温度管理:最低5℃以上を保ち、直射日光と寒風を避ける
失敗を避けるコツ
- 根腐れ防止:冬の水やり過多に注意、排水性の良い土を使用
- 徒長予防:十分な光を確保、日陰では定期的な日光浴が必要
- 害虫対策:定期的な葉水で予防、清潔な環境を維持
応用テクニック
- 大きく育てる:十分な日光と定期的な植え替え、適切な肥料管理
- 水耕栽培:100均パキラも土から水耕へ移行可能、清潔で管理簡単
- 増やし方:5~7月の挿し木で簡単に増殖、2~4週間で発根
パキラの「発財樹」としての金運効果と「快活」「勝利」の花言葉により、インテリアとしてだけでなく開運アイテムとしても人気です。基本的な育て方をマスターして、長く美しいパキラとの生活をお楽しみください。
【この記事を執筆した人】WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る>
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