「気づいたらモンステラがリビングからはみ出すほど大きくなった」「葉が広がりすぎて倒れそうで怖い」「切り戻したいけど、どこをどう切ればいいかわからない」——モンステラは育てやすい分、元気に育ちすぎて困る方も多い植物です。適切なタイミングと方法で剪定・切り戻しを行えば、株を傷めることなく樹形をスッキリさせながら、切り落とした茎を増やすための素材として再利用することもできます。
この記事では、日本初の水耕栽培観葉植物専門ブランドWOOTANG代表が、モンステラの剪定と切り戻しの手順を、水耕栽培特有の注意点も含めて初心者にもわかりやすく解説します。
モンステラの剪定が必要なサインとベストな時期

モンステラは条件が揃えば年間を通じてぐんぐん成長する植物です。「大きくなりすぎた」と感じるサインとしては、葉が壁や家具に当たっている、茎が横に広がりすぎて鉢が不安定になっている、下の葉が枯れて見栄えが悪くなっている、などが挙げられます。
剪定に最も適した時期は5月から9月の成長期です。この時期は切り口から新芽が出やすく、剪定後のダメージを株が自力で回復するスピードも速いため、思い切った切り戻しも比較的安心して行えます。反対に冬(11月〜2月)の剪定は、切り口から枯れ込みやすく新芽も出にくいため、基本的には枯れた葉や茎の除去にとどめておくことをおすすめします。
剪定にはハサミまたはカッターを使います。切る前に必ずアルコール(消毒用エタノール)で刃を拭いてから使用しましょう。消毒せずに切ると切り口から病原菌が入り、そこから腐れが広がることがあります。また、モンステラの切り口からは白い樹液が出ますが、この樹液は皮膚や粘膜に刺激を与える場合があるため、手袋をして作業することをおすすめします。
間引き剪定の手順|基本的な整え方

「間引き剪定」は、不要な葉や茎を根本から取り除いて樹形を整える作業です。まず取り除くべき葉・茎は以下のようなものです。枯れた葉・黄色くなった葉、茎が細く貧弱な葉、他の葉に重なって光を遮っている葉、横に広がりすぎて鉢のバランスを崩している茎、などが対象になります。
切る位置は「茎の付け根」から切り落とすのが基本です。途中で切ると、切り口の残った茎が枯れて見栄えが悪くなるうえ、病気の原因にもなります。付け根から清潔なハサミでスパッと一発で切ることで、残った株へのダメージを最小限にできます。
切り落とした葉・茎は捨てる前に確認してください。「節(ふし)」と呼ばれる茎の結び目部分が残っている場合は、挿し木(水挿し)の素材として再利用できます。増やし方については後述する記事③も参照してください。
モンステラの育て方全般についてはモンステラの育て方|水耕栽培専門店が教える置き場所・水やり・増やし方と枯らさないコツで詳しく解説しています。
切り戻し(仕立て直し)の手順|大きくなりすぎた株の整え方

「切り戻し」は、茎をある程度の位置で切って高さや広がりをコンパクトにする作業です。間引き剪定と違い、茎の途中でカットすることが前提になります。
切る位置は「成長点の上」を目安にしてください。成長点とは茎の節(ふし)の部分で、新芽が出てくる場所です。成長点を残した位置で切ることで、切った後に新しい芽が出てきます。成長点を切り落としてしまうと、その茎が枯れていくリスクがあるので注意が必要です。
気根(き根)が長く伸びている場合は、邪魔に感じる長さで切って問題ありません。気根は空中の湿気を吸ったり、物に絡まって株を支えるための根で、切っても株が枯れることはありません。ただし水耕栽培では、この気根を水中に誘導することで、より安定した水分吸収が期待できます。
切り戻しをすると親株はすっきりとしたコンパクトな姿になります。残った株にはそれまで全体に分散していた栄養が集中するようになるため、その後の成長が活発になることが多いです。切り落とした茎の太さと長さによっては、水挿し(水耕栽培での根出し)で立派な新しい株に育てることができます。
水耕栽培のモンステラを剪定するときの注意点

水耕栽培のモンステラを剪定する際は、土栽培と共通する注意点に加えて、水耕栽培特有のポイントもあります。
剪定後に切り口から出た樹液が水の中に溶け込まないように、切り落とした茎や葉が容器の水に触れないよう注意してください。樹液が水に入ると水質が変化し、根腐れの原因になる場合があります。剪定作業は容器の外で行い、作業後は容器の水をきれいに交換することをおすすめします。
また、水耕栽培のモンステラは容器の中で一部の側根が腐っていることがあります。大規模な剪定のタイミングに合わせて、容器から一度取り外し、古くなった茶色い根を取り除いてあげると、その後の成長がスムーズになります。水耕栽培での根腐れについては水耕栽培の根腐れ|症状の見分け方と対処法を解説を参考にしてください。
剪定後は直射日光を避けた明るい場所に置き、数日は葉水(霧吹きで葉に水を吹きかけること)を丁寧に行って株への負担を軽減しましょう。WOOTANGでは基本的に水道水での水耕栽培を推奨しており、剪定後もわざわざ特別な水を使う必要はありません。
水耕栽培の基本的なお手入れについては水耕栽培の観葉植物の育て方【植物別まとめ】水の量・水替え頻度・置き場所・葉水を徹底解説も合わせてご覧ください。
剪定後の株のお手入れと復活を早めるコツ

剪定直後は株が多少ストレスを受けている状態ですので、環境を安定させることが回復を早める鍵です。まず置き場所は急に変えないことが基本で、剪定前と同じ明るい場所に置き続けます。
水やり(水耕栽培の場合は水位の管理)は通常通りで問題ありません。ただし、葉の枚数が減った分、蒸散量が少なくなるので水の減りがゆっくりになることがあります。水位を確認しながら減った分を足してください。水は水道水で十分です。
施肥については、剪定直後は植物に余計な負担をかけないよう、1〜2週間は控えてください。落ち着いてきたら土栽培であれば固形肥料を、水耕栽培であれば液体肥料を水で薄めたものを葉面散布タイプの活力剤を月1〜2回与えることで、新芽の展開をサポートできます。詳しくは水耕栽培の肥料の与え方|観葉植物は葉面散布がおすすめをご参照ください。
剪定後1〜2週間で成長点から新芽が動き出すことが多いので、焦らず観察を続けてください。
水耕栽培でのモンステラ管理がおすすめの理由

モンステラを剪定・切り戻しした後の管理という観点からも、水耕栽培には大きなメリットがあります。土栽培では剪定後の根の状態がわかりにくく、水やりのタイミングを誤りやすいですが、水耕栽培なら透明な容器から根の様子を毎日確認でき、回復の進み具合を目で見ながら管理できます。
また、土を使わないので剪定後に葉や土が散らかる心配が少なく、室内での作業がクリーンです。WOOTANGのモンステラは購入後すぐに水耕栽培で管理できる状態でお届けしているため、剪定も気軽に行いやすい環境です。

よくある質問と対処法(Q&A)
Q. モンステラを思い切り短く切り戻しても大丈夫ですか?
A. 成長期(5〜9月)であれば、成長点を残した位置での思い切った切り戻しは可能です。ただし一度に多くの葉を切りすぎると光合成能力が大きく落ちるため、全体の葉の3分の1程度を目安にしてください。秋冬の切り戻しは株へのダメージが回復しにくいため、控えめにするのが賢明です。
Q. 剪定したら葉が黄色くなってきました。原因は何ですか?
A. 剪定直後は株がストレスを受けているため、一時的に葉が黄色くなることがあります。置き場所や水位の管理が適切であれば自然に落ち着くことが多いです。黄変が広がる場合は、根腐れや直射日光による葉焼けも疑ってみてください。
Q. 剪定で切った茎は捨てなければいけませんか?
A. 節(ふし)と気根が残っている茎であれば、水挿しで発根させて新しい株に育てることができます。捨てる前にぜひ増やし方を試してみてください。増やし方の詳細は次の記事③をご覧ください。
Q. 水耕栽培のモンステラの気根が長くなりすぎています。切っても大丈夫ですか?
A. 気根は自由に切って問題ありません。ただし水耕栽培では、気根を水中に誘導することで水分の吸収経路が増え、株が安定します。容器に収まる長さにコンパクトに保ちながら、水中に誘導できる気根は生かしてあげると育ちがよくなります。
Q. 剪定の際にどんな道具が必要ですか?
A. 基本的には消毒済みのハサミ(剪定バサミ)と、樹液対策の手袋があれば十分です。茎が太くなった大株を切る場合はノコギリ型の剪定バサミが使いやすいです。切り口の保護には、園芸用の癒合剤(切り口に塗る保護剤)を使うとより安心です。











