ドラセナの挿し木は「水に挿すだけ」がおすすめ!失敗しない切り方から発根のコツまで解説

ドラセナの挿し木は水挿しがおすすめ

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2026年7月4日

「ドラセナが伸びすぎてバランスが悪くなってきた」「剪定したついでに増やしてみたいけど、土に挿すのは面倒そう」——そんな方に知ってほしいのが、ドラセナの挿し木は水に挿すだけで驚くほど簡単に増やせるという事実です。特別な用土も発根促進剤も使わず、切った枝をコップ一杯の水に入れておくだけで、数週間後には白い根がびっしりと生えてきます。

この記事では、水だけで育てる観葉植物ブランドWOOTANGが実際に撮影した「ドラセナ・サンデリアーナ」の水挿し動画をもとに、挿し穂の切り方から5週間後の発根の様子、そのあとの育て方までを写真の1シーンずつ丁寧に解説します。ドラセナの基本的な水耕栽培の育て方(光の当て方や季節ごとの管理、肥料の与え方など)についてはドラセナの水耕栽培|育て方から水挿しで増やす方法まで解説で詳しくまとめていますので、この記事では「挿し木・水挿しでどうやって増やすか」という増やし方の部分にしぼって、動画よりもさらに一歩踏み込んで解説していきます。

ドラセナの挿し木は、なぜ「水挿し」がおすすめなのか

ドラセナの挿し木

ドラセナの増やし方には、大きく分けて土に挿す「土挿し」と、水に挿す「水挿し」の2つの方法があります。どちらも挿し木という点では同じですが、初心者に断然おすすめなのは「水挿し」です

理由はシンプルで、発根しているかどうかを目で確認できるからです。土に挿してしまうと、ちゃんと根が出ているのか、それとも切り口が腐ってしまっているのか、土を掘り返して確認するまでわかりません。一方、透明な容器を使った水挿しなら、切り口の状態や根が伸びてくる瞬間をリアルタイムで観察できるので、「今、うまくいっているかどうか」が一目瞭然です。これは特に、植物を育てた経験が少ない方にとって大きな安心材料になります。

さらに水挿しには、もう一つ大きなメリットがあります。それは、水挿しで出てきた根が「水に適応した根」であるという点です。土の中で育つ根と、水の中で育つ根とでは、実は根の性質が少し異なります。水挿しで発根させた根はもともと水中での呼吸や吸水に適応しているため、発根したあとにわざわざ土に植え替える必要がなく、そのまま水耕栽培として育て続けることができます。つまり、挿し木と水耕栽培への切り替えが一度で完了してしまうのです。土挿しの場合は発根後の土づくりや鉢選びといった追加の作業が発生しますが、水挿しであれば器と水さえあれば増やす作業が完結します。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

剪定のたびに切り落とした枝を水に挿しておくだけで、ドラセナをどんどん増やしてインテリアグリーンとして飾れるようになるのは、水挿しならではの魅力です。

ドラセナを水挿しで増やす時期はいつがベストか

挿し木・水挿しに挑戦するタイミングは、発根率を大きく左右する重要なポイントです。ドラセナは熱帯生まれの植物で、気温が上がると細胞分裂が活発になり、切り口からの発根がスムーズに進みます。逆に気温が低い時期に挑戦すると、発根する前に切り口から傷んでしまい、失敗につながりやすくなります。

具体的には、ドラセナの生育期にあたる5月から9月ごろが、水挿しに最も適した時期です。中でも狙い目は、梅雨から初夏にかけての5月下旬から6月です。この時期は気温が20〜25℃前後で安定しており、ドラセナにとって最も体力があり、剪定や切断のダメージから回復しやすいタイミングだからです。7月から8月の真夏は、気温そのものはドラセナに適していますが、水温が上がりやすく雑菌が繁殖しやすい季節でもあるため、水替えの頻度をいつもより増やすなど、こまめな水質管理が求められます。逆に、10月以降の気温が下がる時期からドラセナは徐々に休眠期へと向かうため、成長のスピードが鈍り、発根までに通常より長い時間がかかったり、そのまま切り口が枯れてしまったりするリスクが高まります。もし秋以降にどうしても挿し木をしたい場合は、暖房の効いた室内など、気温が20℃を下回らない環境で管理することをおすすめします。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

今回の挿し木に使用したのは、竹のようにすっと伸びる茎と、黄緑と黄色のストライプ模様の葉が特徴的な「ドラセナ サンデリアーナ」です。伸びすぎて樹形が乱れてきた株から、元気な枝先を選んでカットしていきます。ドラセナ・サンデリアーナに限らず、ドラセナ属の植物であれば同じ手順で水挿しに挑戦できるので、ご自宅で育てている株を思い浮かべながら読み進めてみてください。

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【動画で解説】失敗しない挿し穂の作り方

ここからは、実際にWOOTANGが撮影した動画のナレーションに沿って、挿し穂の作り方を1つずつ詳しく解説していきます。動画では「枝を切って水に入れておくだけで、簡単に水耕栽培ができるドラセナ」と紹介している通り、特別な道具がなくても挑戦できるのがドラセナの水挿しの魅力です。用意するものは、切れ味の良いハサミと、水耕栽培用の器(なければコップや空き瓶でも代用できます)だけです。

ドラセナの水挿し

まず、大きく伸び切ったドラセナを見て、枝先の部分をカットします。ドラセナは購入から1〜2年ほど経つと上へ上へと茎が伸びていき、全体のバランスが崩れてきます。このタイミングこそが、挿し穂を作る絶好のチャンスです。伸びすぎて見た目が気になっている枝や、置き場所に収まらなくなってきた枝先を選んでカットしましょう。切り離した枝は、水挿しにすることで簡単に増やすことができます。

次に、切る位置についてです。ドラセナは茎に沿って等間隔に入っている「節(ふし)」と呼ばれる横縞状の部分から新しい根が出てくる性質を持っています。そのため、挿し穂を作るときは、節をひとつ含むかたちでカットするのが成功のポイントです。動画の中でも「節の1〜2cm下をハサミでカットします」と紹介されている通り、節のすぐ下、1〜2cmほどのところにハサミを入れます。ハサミを入れる前に、どこに節があるかを指でなぞって確認しておくと、切る位置で迷わずに済みます。

WOOTANG代表・中島
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ハサミの刃をアルコールなどで軽く消毒してから使うと、切り口からの雑菌の侵入を防ぐことができ、腐敗による失敗を減らすことにもつながります。

挿し穂が用意できたら、次に水に浸かる部分の葉を取り除きます。動画でも「腐って水を汚す原因になるので必ず取り除いておきましょう」と説明されている通り、この作業は水挿しの成功を左右する非常に重要な工程です。葉が水に浸かったままだと、葉が水中でふやけて腐り、そこから雑菌が繁殖して挿し穂全体の腐敗や、いわゆる水挿しの「失敗」につながってしまいます。上の方に残す葉は光合成を行うためにそのまま残し、水に浸かる下部の葉だけを丁寧に取り除くようにしましょう。

葉の処理が終わったら、挿し穂を輪ゴムでひとつにまとめます。これは見た目をすっきりさせるだけでなく、複数の挿し穂を水に挿しやすくするための工夫でもあります。輪ゴムで束ねることで、器の中で挿し穂が倒れたり広がりすぎたりするのを防ぎ、安定した状態で発根を待つことができます。茎を傷つけないよう、きつく締めすぎないように注意してください。

水挿しの準備とその後の管理方法

挿し穂の準備ができたら、いよいよ水挿しの準備に入ります。

ドラセナの水挿し

動画のナレーションにあるように「水耕栽培用の器にドラセナの挿し穂を入れ、高さ3〜4cm程まで水を入れます」。水位の目安は、切り口が完全に浸かる程度で十分です。水を入れすぎて茎全体が水没してしまうと酸素不足になり、逆に発根しにくくなることがあるため、3〜4cmという水位を目安にするとよいでしょう。器は、根の成長過程を観察できる透明なガラス製のものがおすすめです。WOOTANGでは水耕栽培専用のガラス容器も取り扱っているので、ドラセナ サンデリアーナの商品ページや、観葉植物の水耕栽培の種類一覧もあわせて参考にしてみてください。

置き場所については、「直射日光が当たらない明るい場所に置きましょう」という動画の説明の通りです。

ドラセナの挿し木

直射日光が当たると、器の中の水温が短時間で急上昇し、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。レースカーテン越しの窓辺や、窓から少し離れたテーブルの上など、柔らかい光が届く場所で管理するのが理想的です。

ドラセナの水耕栽培

水の管理で欠かせないのが、こまめな水替えです。動画では「1週間に1度水を交換します」と紹介されていますが、これは春から初夏にかけての基本的な目安です。気温が高くなる夏場は水が傷みやすくなるため、2〜3日に1度のペースで交換すると、より安心して発根を待つことができます。「水替えをこまめに行うことで水の清潔さを保つことができ、根が生えやすくなりますよ」という動画の言葉の通り、水替えの頻度は発根率に直結する重要な要素です。水を交換するタイミングで、器の内側にぬめりが付いていないかも合わせてチェックし、汚れがあればスポンジなどで洗い流しておきましょう。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

水質を安定させたい場合は、天然鉱石のミリオンAを少量入れておくのもおすすめです。ミリオンAの効果については水耕栽培の観葉植物におすすめの肥料と活力剤でも詳しく紹介しています。

【5週間後】発根の様子とそのあとの育て方

こまめな水替えを続けながら管理を続けると、動画で記録されているように、5週間後には大きな変化が現れます。

「5週間後、挿し穂を確認すると、節のすぐ下から白い根がたくさん生えていました」というのが、今回の水挿し記録の結果です。最初の1〜2週間は切り口に目立った変化が見られないことが多いですが、3週間目あたりから節の周辺がわずかに膨らみ始め、そこから小さな根の先端が顔を出してきます。4週間目にはその根が徐々に伸び始め、5週間目には白く健康的な根がまとまって生えている状態になります。もし5週間経っても変化が見られない場合は、置き場所の明るさや水温、水替えの頻度を見直してみましょう。

ここで生えてくる白い根は、動画でも説明されている通り「水に適応している根」です。土の中で育つ根とは異なる性質を持っているため、無理に土へ植え替える必要はありません。「このまま水耕栽培で育てることができます」という言葉通り、発根した挿し穂はそのまま水耕栽培として管理を続けることができます。もちろん、しっかりと根が伸びた段階であれば、水はけの良い観葉植物用の土に植え替えて土栽培に切り替えることも可能ですが、その場合は植え替え直後の1週間ほどは根がまだ土の環境に慣れていないため、半日陰で管理し、徐々に明るい場所へ移動させるようにしてください。

発根後の日常管理は、これまでよりもぐっと楽になります。水替えの頻度は週に1度を目安にし、水が減っていたら足し水をする程度で十分です。器の中に藻やぬめりが出てきたら、2〜3週間に1度を目安に水を全量交換し、器を洗浄しましょう。水耕栽培に切り替えたあとの季節ごとの管理方法(夏場の水温対策や冬の休眠期の水やり頻度など)については、ドラセナの水耕栽培|育て方から水挿しで増やす方法まで解説でシーズンごとに詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてください。

水挿しで増やしたドラセナをもっと楽しむ方法

動画の最後でも紹介されている通り、「ドラセナは水挿しで簡単に増やせることができ、リビングや玄関などに飾ると素敵なインテリアになります」。ここでは、増やしたドラセナをより魅力的に楽しむためのアイデアを、もう少し掘り下げて紹介します。

まず、複数の挿し穂を1つの器にまとめて飾ると、より存在感のあるグリーンインテリアになります。ドラセナ・サンデリアーナのように黄緑と黄色のストライプが入った品種であれば、透明なガラス容器から伸びる白い根とのコントラストが美しく、置くだけで空間が華やかになります。玄関に置けば来客の目を引くアクセントになりますし、リビングのテレビ周りや棚の上に飾れば、圧迫感を与えずに緑を取り入れることができます。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

ドラセナは古くから「幸福の木」として親しまれ、風水的にも縁起の良い植物とされているため、新生活のスタートや引っ越し祝いの贈り物として、水挿しで増やした株をプレゼントするのもおすすめです。

また、ドラセナと同じキジカクシ科ドラセナ属の仲間には、竹のような姿が特徴の「ミリオンバンブー(幸運竹)」もあります。ミリオンバンブーも水挿しでの増やし方に非常に向いている植物で、増やし方の考え方や節から発根する仕組みはドラセナ・サンデリアーナとよく似ています。ミリオンバンブーの増やし方|水挿しで簡単に根を出す方法を水耕栽培専門店が徹底解説ミリオンバンブーの育て方|種類・風水・剪定・増やし方・水耕栽培まで解説もあわせて読むと、ドラセナ属の植物全般の増やし方への理解がより深まります。

ポトスやアイビー、ローズマリー、モンステラ、シェフレラといった観葉植物も、ドラセナと同じように枝を水に挿すだけで増やすことができる植物です。それぞれ発根までの期間や適した時期に多少の違いはありますが、「節を含めてカットする」「水に浸かる葉を取り除く」「こまめに水を替える」という基本の考え方は共通しています。ポトスの増やし方【3選】|水挿し・挿し木・株分けの手順と水耕栽培でそのまま育てるコツアイビー(ヘデラ)の挿し木での増やし方を解説!水挿しで4週間で根が出る方法ローズマリー挿し木の育て方|水挿しなら失敗知らず!初心者でもできる完全ガイドモンステラを挿し木で増やす方法|初心者でも失敗しない水挿し(水差し)の水耕栽培ガイドカポック(シェフレラ)は水耕栽培がおすすめ|基本の育て方から挿し木、土栽培から水栽培への変換方法まで解説なども参考にしながら、水挿しでいろいろな植物を増やしてみるのも楽しい時間になるはずです。

【動画版はこちら】

ドラセナの水挿しでよくある失敗と対処法(Q&A)

ここでは、ドラセナの挿し木・水挿しに挑戦する中でよく寄せられる疑問を、Q&A形式でまとめました。

Q. 水に挿して数週間経つのに、まったく発根の兆しがありません。失敗でしょうか。

A. まず疑いたいのは時期気温です。ドラセナの発根には20℃以上の気温が必要なため、涼しい時期や、エアコンの効きすぎた室内では発根までに通常より長くかかることがあります。生育期の5〜9月であれば通常3〜5週間ほどで根が出始めますが、気温が低い環境では1〜2ヶ月かかるケースもあります。切り口が茶色く変色したり、柔らかくなったりしていなければ、まだ枯れているわけではないので、置き場所を明るく暖かい場所に変えて、もうしばらく水替えを続けながら様子を見てみましょう。

Q. 挿し穂の切り口がぬるぬるして、水も濁ってきました。これは失敗のサインですか。

A. 切り口のぬめりや水の濁りは、雑菌が繁殖しているサインで、水挿しにおける代表的な失敗パターンのひとつです。原因の多くは水替えの頻度不足と、水に浸かる葉の取り残しです。まずは器を洗浄し、新しい水道水に入れ替えたうえで、ぬめっている切り口の部分を清潔なハサミで1〜2cmほど切り戻してください。切り戻したあとは、水に浸かる葉が残っていないかもう一度確認しましょう。それでも改善しない場合は、水替えの頻度を2〜3日に1度に増やし、直射日光の当たらない、風通しの良い場所へ置き場所を変えることをおすすめします。

Q. ドラセナの挿し木は、水挿しと土挿し、どちらのやり方が失敗しにくいですか。

A. 初心者には水挿しをおすすめします。土挿しは水やりの頻度や量の見極めが難しく、「土が乾きすぎた」「逆に水のやりすぎで根腐れした」といった失敗が起こりやすい増やし方です。水挿しであれば、水の量や根の状態を目で見て確認できるため、管理のミスに気づきやすく、結果として失敗を防ぎやすいというメリットがあります。

Q. 水挿しで発根したあと、そのまま水耕栽培として育てても大丈夫ですか。土に植え替えたほうが良いのでしょうか。

A. そのまま水耕栽培で育てて問題ありません。水挿しで生えてきた根は水中での生育に適応した根なので、無理に土へ植え替える必要はなく、透明な器で水耕栽培として長く楽しむことができます。より大きく育てたい場合や、根が容器いっぱいに広がってきた場合には土への植え替えも選択肢の一つですが、その場合は根を傷つけないよう慎重に取り出し、植え替え直後は半日陰で管理するようにしてください。

Q. 増やす時期を間違えて、真冬に挿し木をしてしまいました。もう発根は難しいでしょうか

A. 冬場は完全に不可能というわけではありませんが、ドラセナが休眠期に入るため成長のスピードが大きく鈍り、発根までに数ヶ月かかったり、そのまま枯れてしまったりするリスクが高くなります。もし冬場にどうしても挑戦したい場合は、室温を20℃前後に保てる暖かい室内で管理し、水替えの頻度は通常より少なめの月1〜2回程度に調整してください。確実に発根させたいのであれば、次の生育期である5〜6月まで枝を切らずに待ち、適期に挑戦することをおすすめします。

Q. 挿し穂は何本くらいまで同じ器に入れて水挿しして良いですか。

A. 器の大きさにもよりますが、挿し穂同士の葉が重ならない程度の本数にとどめるのが安心です。密集させすぎると風通しが悪くなり、雑菌が繁殖しやすくなるほか、1本の調子が悪くなったときに他の挿し穂にも影響が広がりやすくなります。心配な場合は、数本ごとに分けて複数の器で管理すると、それぞれの様子を観察しやすくなります。

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この記事を書いた人

WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る