サニーレタスは水耕栽培で育てるのがおすすめ|苗から始める簡単な育て方と収穫のコツ

サニーレタスの水耕栽培

【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2026年7月14日

サニーレタスは、園芸店やホームセンターで手に入る苗を使えば、種まきや発芽を待つ工程を省いて、その日から水耕栽培をスタートできる野菜です。土を使わないので室内でも清潔に管理でき、100均で揃う容器とスポンジだけで栽培キットが作れる手軽さも魅力です。

この記事では、水耕栽培専門ブランドWOOTANGが実際にサニーレタスの苗を育てて撮影した記録をもとに、苗の下ごしらえから栽培キットの作り方、養液の管理、収穫時期の目安、そして繰り返し収穫するコツまでを写真の流れに沿って詳しく解説します。動画で手順を確認したい方は「サニーレタスの苗を水耕栽培で育てる方法」もあわせてご覧ください。

サニーレタスとはどんな野菜か

サニーレタス

サニーレタスは、玉レタスのように丸く結球しないリーフレタスの仲間で、葉の縁が赤紫色を帯びるのが特徴です。玉レタスと比較するとカロテンやビタミンEなどの栄養素が豊富で、サラダに加えるだけで彩りと栄養価の両方をプラスしてくれます。結球しない性質上、株全体を一度に収穫しなくても、外側の葉から少しずつ切り取って利用できるのも大きな特徴です。この「外側の葉から収穫できる」という性質が、水耕栽培との相性の良さにそのままつながっています。

サニーレタスを水耕栽培で育てるメリット

土を使わない水耕栽培には、清潔さと管理のしやすさという明確なメリットがあります。土壌由来の害虫や病気のリスクがほとんどないため、キッチンやリビングなど室内のどこでも栽培でき、虫を気にせず育てられます。また、水耕栽培は季節や天候に左右されにくいため、屋外に畑やプランタースペースがない住環境でも、窓辺さえあれば一年を通して野菜づくりを楽しめます。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

サニーレタスは丸く結球しないため、収穫のたびに株を引き抜く必要がなく、外側の葉を摘み取りながら中心の成長点を残しておけば、繰り返し新しい葉を収穫できます。この栽培方法にとても向いた野菜だと言えるでしょう。

種からではなく苗から始めるという選択肢

サニーレタスの水耕栽培というと、種から発芽させて育てる方法を紹介している記事も多く見られます。種まきから始める方法は、発芽の瞬間から観察できる楽しさがある一方で、発芽までの湿度管理や、発芽後に間引きをする手間がかかります。種からの水耕栽培に興味がある方は、100均グッズで作る栽培キットの作り方を解説した「ハーブや野菜の水耕栽培は100均グッズがおすすめ」も参考になります。

一方、今回紹介する苗からのスタートは、園芸店やホームセンターで販売されているサニーレタスの苗をそのまま使うため、発芽の工程をまるごと省略できます。苗はすでにある程度の大きさに育っているので、栽培キットにセットしたその日から根の伸びを観察でき、初めて水耕栽培に挑戦する方でも失敗が少なく、より短い期間で収穫にたどり着けるのが利点です。

苗を使った水耕栽培に必要な材料

サニーレタスの水耕栽培で必要な材料

用意する材料は、サニーレタスの苗1000mlのプラスチック容器2層になっているキッチン用スポンジアルミホイルの4点です。苗以外はすべて100均ショップで購入できます。容器は口が広めのものを選ぶとスポンジを固定しやすく、透明な容器であれば根の成長も観察しやすくなります。キッチン用スポンジは、表面が硬い層とやわらかい層に分かれている2層タイプを選ぶのがポイントです。このスポンジ選びの理由は、次の栽培キット制作の章で詳しく説明します。

道具や材料の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、「水耕栽培の観葉植物におすすめの肥料と活力剤」や、同じく苗から育てる手順を解説した「大葉(しそ)を育てるなら水耕栽培がおすすめ」も参考にしてください。

サニーレタスの苗を水耕栽培で育てる手順

ここからは、実際にサニーレタスの苗を水耕栽培用のキットにセットするまでの手順を、ナレーション原稿の流れに沿って一つひとつ補足しながら解説します。

苗の土を落とす

サニーレタスの土を落としている様子

まずサニーレタスの苗をポットから出して土を取り除きます。ポットの底を軽く押すと、根を傷つけずに苗を取り出しやすくなります。根を傷つけないように優しくほぐしながら土を落としましょう。根はとても繊細で、無理に引っ張るとちぎれてしまい、その後の生育に影響が出ることがあるため、指の腹を使って少しずつほぐすのがコツです。

根についた土は楊枝を使って落としてください。根の間に入り込んだ細かい土は指では取りきれないため、楊枝の先で根を傷つけないよう慎重にかき出します。

ある程度、土を落としたら、次は流水で土を完全に落とし切ります。この段階では、ボウルに水を張って根を軽く揺らすようにすすいでも良いです。

サニーレタスの苗を水で洗って楊枝で土を落としている様子

楊枝を使って根の隙間に入った土も丁寧に落としましょう。水耕栽培では土が残っていると根腐れすることがあるので、しっかりと取り除くことがポイントです。水中で育てる根は土栽培の根よりもデリケートで、わずかに残った土が雑菌の温床になることがあるため、この下ごしらえの丁寧さが後の生育を大きく左右します。

スポンジで水耕栽培キットを作る

スポンジをカッターで切っている様子

キッチン用スポンジを容器の口の大きさに合わせてカッターで切ります。容器の口径より少し大きめに切っておくと、スポンジが縁にしっかり引っかかり、水面に落下しにくくなります

スポンジに十字に線を書く

次に、ペンで、スポンジに十字の線を書きます。この時、2本目の線の最後は、スポンジの端まで伸ばしてください。

カッターで、この線通りに切っていきます。3ヶ所は、繋がったままの状態で、1ヶ所が切り開いた状態になります。この切り方によって、スポンジ全体がバラバラに分かれることなく、苗を挟み込むための開閉口だけができあがります。

このスポンジの切り口に、土を取り除いたサニーレタスを挟み込みます。十字の中心に、茎と根の境目がくるように調整してください。この境目の位置がずれてしまうと、根が空気中に出て乾燥したり、逆に茎まで水に浸かって腐敗の原因になったりするため、水耕栽培キット作りの中でも特に重要な工程です。

水耕栽培のサニーレタスを容器にセットしている様子

サニーレタスを挟み込んだスポンジを、容器にセットします。2層のスポンジを使用することで、固い層の部分が、容器の口に引っかかって、下に落ちなくなります。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

やわらかい層は容器の中に沈み込みながら密着し、硬い層がふたのような役割を果たして苗をしっかり固定してくれる仕組みです。

養液を作る

水耕栽培のための液体肥料

次は、養液づくりです。養液とは、水耕栽培用の肥料を混ぜた水のことで、サニーレタスを大きく成長させたい時は、養液で育ててください。水だけでも枯れずに育てることはできますが、葉を大きく茂らせて何度も収穫を楽しみたい場合は、養液での管理が欠かせません。今回は、2液型のハイポニカ液肥を使用しました。

ハイポニカ液肥は、水耕栽培では500倍に薄めて使用するので、水1リットルに対して、肥料をそれぞれ2mlずつ入れていきます。A液とB液は同時に入れると成分が沈殿することがあるため、片方ずつよく混ぜてから次を加えるようにしましょう。

養液を作ったら、栽培用の容器に入れていきます。

サニーレタスを水耕栽培する時に最適な水の量(根の半分程度)

この時、養液の量は、根の半分が浸かる程度入れてください。栽培容器の中に、空気の層を作ってあげることで根が呼吸することができ、根腐れを防止することができます。根がすべて養液に浸かってしまうと酸素を取り込めず、かえって根を傷めてしまうため、あえて空間を残すのがポイントです。

養液を入れたら、栽培容器の周りをアルミホイルで覆いましょう。こうすることで、直射日光が当たっても、水温が上昇しづらくなり、根腐れや藻の発生を防げます。また、光の反射によって起こる収れん火災を防止することもできますので必ず巻いてくださいね。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

アルミホイルによる遮光がなぜ重要なのかについては、同じく苗から育てるミニトマトの水耕栽培を解説した「100均ダイソーグッズで作る自作キットで苗から収穫まで」でも詳しく紹介しています。

栽培スタート後の管理方法

アルミホイルを巻いたら、日当たりの良い場所に置いて育てます。サニーレタスは日光を好む一方で、暑さにはあまり強くないので、真夏の強い直射日光は避け、風通しの良い涼しい場所で管理しましょう。春や秋など気温が穏やかな時期に育てると、ぐんぐん成長します。栽培に適した時期を選ぶことは、水耕栽培を成功させるうえで欠かせないポイントです。

水やり方法は、2〜3日に1度、栽培容器の中の養液が減ってきたら、水を継ぎ足してください。継ぎ足しの時は、養液でなくて、水道水で大丈夫です。常に、根の半分程度が浸かるように水量をキープしてくださいね。

また、2週間に1度は、栽培容器の中の養液を全部捨てて、新しい養液に交換してください。古い養液を使い続けると水質が悪化し、根腐れの原因になります。夏場に水温が上がりやすい時期の対策については「観葉植物の水耕栽培が夏に枯れる原因と対策」、根腐れの初期症状が気になる場合は「水耕栽培の根腐れ|症状チェックと原因・防止する4つのコツ」もあわせてご覧ください。

室内で育てる場合は、窓際などできるだけ光が入る場所を選び、こもった空気がたまらないよう定期的に換気することも大切です。室内栽培ならではの注意点は「室内で観葉植物を水耕栽培する時に気をつける3つのこと」でも解説していますので参考にしてください。

成長の記録と収穫時期の目安

苗からスタートした場合、成長のスピードは環境によって多少前後しますが、おおよその目安として次のような経過をたどります。

栽培開始から4週間後、草丈10cm程だったサニーレタスが20cm程まで成長しました。葉の枚数も増えて、株全体にボリュームが出てきています。

5週間後には草丈30cm程まで成長し、さらにボリュームが出てきました。このくらい成長したら外側の葉から摘み取りを始める、最初の収穫時期の目安になります。

1回目の摘み取り

サニーレタスの葉を摘み取る時は、外側の葉を株元からハサミで切ります

中心には新しい葉を出し続ける成長点があるので、そこを傷つけずに残しておくことがポイントです。こうすることで、中心からどんどん新しい葉が育ち、繰り返し収穫することができます。

摘み取りの時は、葉を全部取らずに、光合成のために葉を数枚残しましょう。株が光合成を続けられるだけの葉を残すことが、次の収穫につなげるための重要な条件です。

摘み取った葉は、サラダなどで使用して、残った分は保存袋に入れて冷蔵保存しておけば少しずつ使えて便利です。葉を摘み取ったサニーレタスは、このまま水耕栽培を続けましょう。

2回目・3回目の摘み取り

1回目の摘み取りから2週間後(栽培開始から7週間後)、サニーレタスが草丈25cm程になり、再び葉も増えてきました。中心の成長点から次々と新しい葉が展開しています。

再び外側の葉を摘み取っていきます。1回目と同様に、株元からハサミでカットします。こうして成長点を残していくことで、葉がどんどん増えていき、長く収穫を続けることができます。2回目の摘み取りでもたくさん収穫できました。葉を摘み取ったサニーレタスは再度、水耕栽培を続けましょう。

2回目の収穫からさらに1週間後(栽培開始から8週間後)、外側から新しい葉が展開し、株全体がこんもりと茂ってきました。ここで3回目の葉の摘み取りを行います。新しい葉が出てくるスピードが少しずつ緩やかになってきて、株自体も体力を使い切ってきたようであれば、その回の収穫を最後の区切りにするとよいでしょう。今回の記録でも、3回目の摘み取りでたくさん収穫することができました。

室内の窓辺など、涼しく明るい環境で育てれば、春や秋を中心に長い期間繰り返し収穫を楽しむことができます。苗から始めて約8週間、合計3回の収穫を経験できたことになり、少ない材料と手間で長く野菜を楽しめる水耕栽培ならではの魅力を実感できる結果になりました。

よくある問題と対処法(Q&A)

サニーレタスの苗は100均でも購入できますか?

苗そのものは、園芸店やホームセンターで植え付け時期に合わせて販売されることが一般的です。100均ショップでは種や栽培用の容器、スポンジなど周辺の道具が揃えられますが、苗については品揃えのある園芸店での購入をおすすめします。容器やスポンジ、アルミホイルといった道具一式を100均でまとめて揃えられる手軽さも、この栽培方法の魅力のひとつです。

種から発芽させる方法と苗を使う方法、どちらがおすすめですか?

初めて水耕栽培に挑戦する方には、苗からのスタートがおすすめです。発芽の管理を省略でき、苗の状態からスタートするため、成長の様子も観察しやすく、収穫までの期間も短縮できます。発芽から育てる過程を楽しみたい方や、たくさんの株を一度に育てたい方には種からの方法も向いています。詳しくは「ハーブや野菜の水耕栽培は100均グッズがおすすめ」で種からの手順を解説しています。

どんなスポンジを選べばよいですか?

表面が硬い層とやわらかい層に分かれている、2層構造のキッチン用スポンジが適しています。硬い層が容器の口に引っかかることで苗を安定させ、やわらかい層が容器内でしっかり密着してくれるため、100均で購入できる一般的なキッチンスポンジで十分対応できます。

容器は何を使えばよいですか?

1000ml前後のプラスチック容器であれば問題なく育てられます。透明な容器であれば根の伸びを観察できて楽しく、口の広い容器であればスポンジも固定しやすくなります。ジャムの空き瓶やペットボトルを切ったものなど、身近にあるものを容器として活用することもできます。

室内でも問題なく育てられますか?

室内でも十分に育てられます。ただし、サニーレタスは日光を好むため、窓際などできるだけ明るい場所に置くことが大切です。真夏の強い直射日光は水温の上昇につながるため避け、風通しの良い涼しい環境で管理しましょう。

収穫時期の目安はどれくらいですか?

苗からスタートした場合、栽培開始から5週間前後で最初の収穫時期を迎えることが多く、その後は2週間から1週間程度の間隔で2回目、3回目の収穫を楽しめます。気温や日照条件によって前後するため、草丈が20〜30cm程度まで育ち、葉にボリュームが出てきたタイミングを目安にするとよいでしょう。

何度も収穫を続けるコツはありますか?

外側の葉から株元でハサミを使って切り取り、中心の成長点を傷つけずに残すことが最大のコツです。あわせて、光合成ができるよう葉を数枚残しておくことで、株の体力を保ちながら次の葉を育てることができます。養液は2週間に1度を目安に全交換し、常に清潔な状態を保つことも繰り返し収穫を続けるうえで欠かせません。

葉が思うように大きくならない場合はどうすればよいですか?

日照不足や養液の栄養不足が主な原因として考えられます。窓からできるだけ近い明るい場所に移動させ、養液の濃度や交換時期を見直してみてください。肥料の与え方については「水耕栽培の観葉植物におすすめの肥料と活力剤」も参考になります。

収穫したサニーレタスをもっと楽しむために

サニーレタスは、結球しない性質のおかげで一株から何度も葉を収穫できる、水耕栽培との相性がとても良い野菜です。今回のように苗からスタートすれば、発芽を待つ工程を省いてすぐに栽培を始められるだけでなく、根の伸びや葉の成長を短い期間で実感できるため、家庭菜園が初めての方にも取り組みやすい方法だと言えます。

WOOTANG代表・中島
WOOTANG代表・中島

摘み取った葉は、サラダはもちろん、サンドイッチの彩りや肉料理の付け合わせにもよく合い、収穫した分だけ食卓で活用できるのも家庭で育てる大きな楽しみです。

同じ2層スポンジと100均容器を使った水耕栽培は、バジルやルッコラ、クレソンといった他の野菜やハーブにも応用できます。育てる野菜のバリエーションを広げたい方は「バジルの水耕栽培|100均スポンジを使った初心者向け栽培方法」や「ルッコラの水耕栽培|スポンジで種から育てて収穫する方法」、「クレソンを育てるなら水耕栽培がおすすめ」もぜひ参考にしてください。また、水を清潔に保つための日々のメンテナンスについては「水耕栽培の観葉植物が根腐れしたら「根洗い」で解決」でも詳しく解説しています。

観葉植物の水耕栽培についてさらに詳しく知りたい方は、水だけで育てる観葉植物ブランドWOOTANGのオンラインショップ(shop.wootang.jp)や公式サイト(wootang.jp)もあわせてご覧ください。

水だけで育てる観葉植物ブランド

WOOTANGでは、水耕栽培で育てる観葉植物/サボテン/マイクロ蘭/アボカドの種/球根などをオンラインショップで販売しています。オンラインショップはこちら

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この記事を書いた人

WOOTANG代表/植物アーティスト。植物をもっと身近に気軽に育てて欲しいという想いから2020年に水だけ育てる観葉植物ブランド「 WOOTANG(ウータン)」を立ち上げる。その他「植物×アート」制作を行い、インテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案している。<プロフィールページを見る