
パキラを種から水耕栽培で育てる方法|おしゃれなインテリアに大変身させるコツを解説
【執筆者】中島大輔(WOOTANG代表)【最終更新日】2025年9月23日
パキラは手の平のような美しい葉が特徴的な観葉植物で、「マネーツリー」という別名を持つ縁起の良い植物としても人気です。一般的に挿し木で増やされることが多いパキラですが、実は種から育てることで、より個性的で愛着のある一株を育てることができます。
今回は、パキラの種から水耕栽培で美しいインテリアグリーンを育てる方法を詳しくご紹介します。コツさえ掴めば初心者でも簡単に挑戦できるので、ぜひチャレンジしてみてください。
1、パキラの種の水耕栽培とは
パキラは水を好む性質があり、観葉植物の中でも水耕栽培に適した植物として知られています。通常は挿し木で増やすことが多いパキラですが、実は種からでも水耕栽培で育てることができます。種から育てる場合、土栽培より水耕栽培の方が発芽率が高く、初心者でも成功しやすいというメリットがあります。パキラの種は比較的大きく栄養を豊富に蓄えているため、水だけでも十分に成長することができるのです。
種から水耕栽培するのに適した時期
パキラの種から水耕栽培を始めるのに最適な時期は、種が入手しやすい8月から11月です。この時期は自然界でパキラの実がなる8月から10月に合わせて新鮮な種が多く出回るため、品質の良い種を選ぶことができます。特に8月から9月は室温が25℃から30℃程度で発芽に適した環境を保ちやすいため理想的です。10月以降に種を入手した場合でも、室内の暖かい場所で温度管理をしっかり行えば水耕栽培を成功させることができます。冬場は温度管理により注意が必要となりますが、室内環境が整っていれば年中栽培可能です。
種を水耕栽培する時の準備
種から水耕栽培を始める前に、まず新鮮で健康な種を入手することが重要です。パキラの種は園芸店では取り扱いが少ないため、メルカリなどのフリマアプリで購入するが一般的です。パキラの種は自然界では8月から10月頃に実がなり、種を収穫できる時期となります。そのため、フリマアプリでパキラの種が最も入手しやすいのは8月から11月頃です。この時期には新鮮な種が多く出回るため、品質の良いものを選ぶことができます。種は収穫後、半月から1ヶ月で鮮度が落ちるため、できるだけ新しいものを選びましょう。
2、パキラの種を水耕栽培で育てる方法
材料の準備
・パキラの種(メルカリなどで購入)
・深めの容器(種を吸水・発芽させる容器)
・お皿(重し用)
・水苔
・水耕栽培用の容器
①種を吸水させる
まずパキラの種を水につけて吸水させます。種は吸水させることで、休眠状態から目覚めて、発芽スイッチが入ります。
パキラの種は軽いので浮いてしまうため、お皿などを軽く乗せて沈めます。
そのまま2日間置いて十分に水分を吸収させます。通常、種の吸水は1日程度で大丈夫ですが、パキラの種は周りの殻が硬いので、吸水するのに時間がかかるので2日程度が良いでしょう。種にたっぷりと吸水させることで発芽を促進できます。
②水苔での発芽
2日後、種の殻が割れてきたら水苔に植えて発芽させます。
水苔を水につけて十分に吸水させ、よく揉んでしっかりと水分を含ませます。
深さ15cm程度の容器に、水を軽く絞った水苔を敷きつめます。
パキラの種を水苔の上に並べます。殻が割れている面を下に置くのがポイントで、こうすることで種から発根しやすくなります。
種を並べたら上から水をかけ、水の高さは1から2cm程度をキープします。
置き場所は直射日光を避けた半日陰の明るい場所が最適です。乾燥しやすい場所や冬場はビニール袋で覆うと良いでしょう。
3から4日に1度、水をかけて水苔が乾燥しないよう注意します。
早ければ2〜3日、通常は1週間前後で発芽し、10日後には高さ10cm程度まで成長して双葉も出てきます。
③水耕栽培への移行
パキラが10cm程度まで成長したら、いよいよ水耕栽培に移します。容器からパキラの苗を優しく取り出します。
苗に付いている種の殻を取り除きます。種の殻が付いていると葉の成長を妨げるためです。
水耕栽培用の器を用意します。WOOTANGの水耕栽培用の器だと、ふたが付属しているので、パキラの苗を立たせて水耕栽培することができます。
パキラの苗を輪ゴムで軽く結び、根を均等に水に浸すようにします。
水耕栽培用の容器にパキラの苗を入れて、水を入れます。
根の半分程度が浸かる水位に調整します。重要な注意点として、緑の茎の部分が水に浸からないようにしましょう。茎が水に浸かると腐ってしまいます。
置き場所は明るい場所にしますが、直射日光は避けてレースカーテン越しの柔らかい光が理想的です。エアコンや暖房の風が直接当たらない場所を選び、冬場は10℃以下にならないよう注意し、夏場は水温が上がりすぎないよう風通しの良い場所に置きます。
水の交換頻度は発根後は3〜4日に1度が基本です。気温が30度を超えるような夏場は水温上昇と腐敗防止のため、できれば1日おきに水を交換しましょう。水は継ぎ足すのではなく全て捨てて新鮮な水に交換し、容器もその都度洗って清潔に保ちます。水が濁ったりぬめりが出たらすぐに交換することが重要です。
④水耕栽培を始めて2週間後
2週間後には高さが30cm程度まで成長し、根が十分に発達し白く健康的な状態を保つようになります。成長促進のため、葉水(霧吹きで葉に水をかける)で湿度を保ち、時々容器を回転させて全体に均等に光が当たるようにし、枯れた葉や傷んだ根は早めに取り除きます。
葉も大きくなってパキラ特有の手のひら状の形になります。ぐんぐん成長するので、おしゃれなインテリアグリーンとして成長を楽しめます。
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【動画版はこちら】
ダイソーで購入したパキラを水耕栽培する方法
パキラとは?育て方から枯れる原因、風水効果まで解説
パキラが枯れる原因と復活方法|初心者でもわかる症状別対処法
パキラを大きく育てる方法|成長速度を最大化する7つのコツ
3、よくある質問(Q&A)
Q: 根が出ないのですが、どうすればよいですか?
A: 水の交換頻度を増やし、温度が低すぎる可能性があるため暖かい場所に移動してください。
Q: 肥料をあげる必要がありますか?
A: 基本的にはパキラは水だけでも育てることができます。しかし、より大きく健康に成長させたい場合は、液体肥料を規定の濃度より薄く希釈して葉面散布することをおすすめします。葉に直接栄養を与えることで効率的に吸収され、美しい葉を保つことができます。
Q: 葉が黄色くなってしまいました。原因は何でしょうか?
A: 水の交換不足または根腐れの可能性があります。また、直射日光による葉焼けや肥料の与えすぎも原因になることがあるので、置き場所と肥料の量を見直してみてください。
Q: 成長が止まってしまったように見えます。
A: 栄養不足の可能性があるため適量の液体肥料を与えてください。光量不足の場合はより明るい場所に移動し、根詰まりしていないかも確認してください。
Q: 水が濁りやすいのですが、何が原因でしょうか?
A: 容器の清掃不足、気温が高すぎて細菌が繁殖、または根腐れが原因として考えられます。こまめな水交換と容器の清掃を心がけ、根腐れ防止剤の使用も検討してください。
Q: 水耕栽培で育てたパキラを土に移行しても大丈夫でしょうか?
A: はい、十分に根が発達したパキラは土栽培に移すことができます。ただし、水耕栽培の根と土栽培の根は性質が異なるため、移行後は環境変化に注意が必要です。移行直後は土を乾燥させすぎないよう水やりを多めにし、新芽が出てきたら徐々に通常の水やりペースに調整してください。移行に最適な時期は春から夏の成長期です。
4、まとめ
パキラ種からの水耕栽培で失敗しないポイント
パキラの種から水耕栽培で美しいインテリアグリーンを育てる方法をご紹介しました。観葉植物初心者でも成功しやすいこの栽培法で、愛着のある一株を育ててみてください。
重要なポイント
- 種の入手時期:8月から11月がベストシーズン、メルカリで新鮮な種を購入
- 発芽のコツ:2日間の吸水後、水苔で発芽させ、殻が割れた面を下向きに配置
- 水耕栽培への移行:10cm程度成長したら水耕栽培用容器に移し、根の半分が浸かる水位に調整
- 管理のポイント:茎を水に浸けない、3〜4日ごとの水交換、直射日光を避けた明るい場所で管理
- 成長の目安:約2週間で30cm程度まで成長、手のひら状の美しい葉が展開
マネーツリーとして縁起も良く、水だけで育つパキラの水耕栽培は、忙しい現代生活にもぴったりの園芸です。清潔で管理しやすく、成長が早いため植物を育てる喜びを実感できます。ぜひチャレンジして、オリジナルのパキラを育ててみてください。