「モンステラの剪定で切り落とした茎、そのまま捨てるのはもったいない」「もう1株増やしてお気に入りの場所に飾りたい」「挿し木や茎伏せに挑戦したいけど、失敗しそうで不安」——モンステラは観葉植物の中でも増やしやすい部類に入ります。特に水耕栽培(水挿し)での根出しは発根の様子が目で見えるため、初心者でも成功率が高い方法です。
この記事では、日本初の水耕栽培観葉植物専門ブランドWOOTANG代表が、水挿し・挿し木・茎伏せのそれぞれの手順を、水耕栽培での根出しに特化した情報も加えながら詳しく解説します。
モンステラを増やす前に知っておきたいこと

モンステラを増やす方法には、水挿し(水耕栽培での根出し)・挿し木・茎伏せ・株分けの4種類があります。このうち初心者に最もおすすめなのが「水挿し」で、発根の有無が目視で確認できる点と、失敗しても茎を取り出してリカバリーしやすい点が大きな利点です。
全ての方法に共通して重要な知識が「節(ふし)」の存在です。モンステラは茎の「節」と呼ばれる部分の周辺から根が発生します。節のない茎(葉柄だけを切ったもの など)からは、いくら水に浸けても根も芽も出てきません。増やす際は必ず節が含まれた部分を確保して切ることが成功の絶対条件です。
また、増やす作業(繁殖)に最適な時期は5月から9月の成長期です。特に5月から7月は気温が上昇し植物の活動が旺盛になるため、発根がもっとも早く進みます。この時期に作業を行うことで、成功率が格段に上がります。
水挿し(水耕栽培での根出し)の方法

水挿しは、切り取った茎を水に浸けて発根させる方法で、モンステラの増やし方の中で最も成功率が高く、水耕栽培のスタート方法としても最適です。
用意するもの 清潔な透明容器(ガラス製が理想)、清潔なハサミ(アルコールで消毒済み)、水道水。
手順
まず、節と気根が含まれた茎を切り取ります。茎の長さは節の上下に3〜5センチ程度残るように切ります。気根が長くなっている茎は特に発根が早いため、気根付きの茎を優先して選ぶと良いでしょう。
水が浸かる部分の葉を取り除きます。葉が水中にあると腐敗の原因になり水質を悪化させます。上部に2〜3枚の葉を残しましょう。葉が大きい場合は半分にカットして、株の水分蒸散による負担を減らすのがおすすめです。
準備した透明容器に水道水を入れ、挿し穂をセットします。気根と節が水に浸かるよう水位を調整してください。モンステラの水耕栽培では、容器全体の3分の1〜半分程度の水位が適切です。
置き場所は直射日光を避けた明るい場所が理想です。水は水道水で十分で、2〜3日に一度(夏場は毎日)水を交換して清潔に保ちます。1〜2週間ほどで白い根が出始め、根が5センチ程度に育ったら水耕栽培として継続するか、土に植え付けることができます。詳しくは以下のブログ記事を参照してください。

水耕栽培で育てたモンステラの水位や水替えの詳細は水耕栽培の観葉植物の育て方【植物別まとめ】水の量・水替え頻度・置き場所・葉水を徹底解説をご参照ください。
挿し木(土への直接挿し)の方法

挿し木は、切り取った茎を直接土(または水苔・バーミキュライトなど)に挿して発根させる方法です。水挿しと比べて発根の様子が見えないため初心者には難易度が少し上がりますが、発根後そのまま土栽培として管理できる手軽さがあります。
手順
水挿しと同じく、節と気根が含まれた茎を清潔なハサミで切り取ります。切り口は乾燥しやすいナイフやカッターで一気にスパッと切ると断面が均一になり、発根しやすくなります。切り取った茎を30分〜1時間、水に浸けてあく抜きをした後、水苔や挿し木用培養土を入れた清潔なポットに節部分が埋まるよう挿し込みます。
挿し込んだ後は、土や水苔が乾燥しないよう定期的に霧吹きで湿らせます。ただし、常に湿りすぎた状態は腐れの原因になります。表面が乾いたら湿らせる、というサイクルを守りましょう。
発根の目安は1〜2カ月です。気根がついた茎を使うとこれよりも早まることがあります。
茎伏せの方法
茎伏せは、葉や気根がない茎の節だけ(ボトムカット苗とも呼ばれます)からも新株を作れる方法です。剪定で出た茎を有効活用したいときや、節だけのカット苗を手に入れたときに使います。
手順
1〜2節を含む茎を確保し、各節ごとに切り分けます。節の下に2〜3センチ程度の茎を残して切るのが目安です。切り取ったら水に浸けてあく抜きをします。
水に戻した水苔を浅いトレーやポットに敷き、茎を横向きに置きます。節が上を向くように置くと、そこから芽が出てきます。茎を土や水苔に薄く埋めても問題ありません。水苔が常に湿った状態を保てるよう、乾燥したら霧吹きで補水します。
発根・発芽の目安は約1〜2カ月です。気根が付いている節の方が早まる傾向があります。葉が2〜3枚展開したら、水耕栽培容器や鉢に移植するタイミングです。
水耕栽培で根出ししたあとの管理方法

水挿しで発根したモンステラをそのまま水耕栽培として育て続けることができます。この場合、根が5〜10センチ程度に伸びたら、適切なサイズの透明容器に移し替えましょう。
水位は根の半分程度が水に浸かる状態が理想で、根元が常に水に浸りきった状態は根腐れのリスクを高めます。水替えは夏は週1回、秋冬は2〜3週間に1回を目安にします。水は水道水で問題ありません。浄水器を通した水や、雨水など特別な水は必要ありません。
肥料は水に直接入れず、葉面散布タイプの活力剤を月1〜2回程度、霧吹きで葉に吹きかけてください。水に直接液体肥料を入れると根腐れの原因になります。施肥の方法については水耕栽培の肥料の与え方|観葉植物は葉面散布がおすすめで詳しく解説しています。
発根後の水耕栽培モンステラを置く場所は、直射日光を避けた明るい窓際が最適です。明るいほど成長が早く、切れ込みのある大きな葉を出しやすくなります。葉水(霧吹きで葉に水を吹きかける)を週1〜2回行うことも、健康な葉の維持に効果的です。葉水のやり方は葉水のやり方と頻度|観葉植物が元気になる霧吹きの使い方を水耕栽培専門店が解説を参照してください。
水耕栽培専門店WOOTANGが教える失敗しないコツ
WOOTANGが水耕栽培専門店として多くのモンステラを管理してきた経験から、増やす際に特に失敗しやすいポイントをまとめました。
「節なしで切ってしまった」というのが最も多い失敗例です。節のない茎(葉柄のみ)を水に浸けても、根も芽も出てきません。切る前に必ず茎の節の位置を確認してから切りましょう。
「夏の高温で水が傷んだ」というケースも多く見られます。夏場は水温が上がりやすく、水中に雑菌が繁殖して根が腐ることがあります。容器はこまめに水換えし、直射日光が当たって水温が高くなる場所には置かないようにしましょう。
容器を透明なガラス製にすることで、根の出方や水の汚れ具合が毎日確認でき、異変に早く気づけます。WOOTANGでもガラス製の水耕栽培容器をおすすめしており、透明であることがトラブルの早期発見につながります。
モンステラの水耕栽培全般についてはモンステラの育て方|水耕栽培・風水・花言葉まで水耕栽培専門店が徹底解説もあわせてご覧ください。
最初から水耕栽培に適したモンステラを育てたい方は、WOOTANGの水耕栽培モンステラをぜひチェックしてみてください。

よくある質問と対処法(Q&A)
Q. モンステラを水挿しにしてから3週間経っても根が出ません。失敗ですか?
A. 気温や株の状態によっては発根まで1カ月以上かかることがあります。水が清潔に保たれていて、節が水に浸かっている状態であれば、まだ諦めなくて大丈夫です。気温が低い時期(秋冬)は特に発根が遅くなります。
Q. 水挿しで根が出たあと、土に植え替えることはできますか?
A. できます。ただし水耕栽培で育った根は土の環境に適応していないため、急に乾いた土に植えると根がダメージを受けることがあります。植え替えの際は水はけの良い観葉植物用培養土を使い、しばらくは土を乾かさないよう管理するのがポイントです。
Q. 茎伏せでうまく芽が出ません。何が原因ですか?
A. 節が乾燥してしまっていることが最大の原因です。水苔が常に湿った状態を保てているか確認してください。また、節が上向きになっているか(横に寝かせたとき上側に向いているか)も確認を。節が下向きでは芽が出にくいです。
Q. フリマサービスで購入したモンステラのカット苗、水挿しで増やせますか?
A. 節付きのカット苗であれば水挿しで発根できます。ただし配送中の鮮度低下でダメージを受けていることがあるため、届いたらすぐに切り口を新鮮にカットし直し、水に浸けてあく抜きをしてから水挿しにすると成功率が上がります。いきなり挿し木や茎伏せをすると失敗しやすいので、まず水挿しで発根を確認してから次のステップに進むことをおすすめします。
Q. 増やす際に肥料を与えた方が発根が早まりますか?
A. 発根中(根が出る前)の挿し穂への施肥は逆効果になることが多いです。根のない状態で肥料を与えると濃度障害(根が傷む)を起こすリスクがあります。発根が確認できてから、葉面散布タイプの活力剤を月1〜2回与える程度にとどめてください。
Q. モンステラとマドカズラ、同じ方法で増やせますか?
A. はい、マドカズラもモンステラ属の植物なので、基本的に同じ方法(水挿し・挿し木・茎伏せ)で増やせます。マドカズラの水耕栽培についてはマドカズラの水耕栽培|水耕栽培専門店が教える失敗しない始め方・水量・水替えの全ポイントをご参照ください。











